国道354号(こくどう354ごう)は、群馬県高崎市から茨城県鉾田市に至る一般国道である。
概要
群馬県佐波郡玉村町付近から茨城県坂東市付近までを利根川とほぼ並走する。群馬県では中毛・西毛地域と東毛地域を連絡する路線として交通量が多いが、市街地を経由したり右左折する箇所が多いこともあり、通勤・帰宅時には混雑する。そのため、バイパスとして高崎市と邑楽郡板倉町を結ぶ東毛広域幹線道路が整備され2014年(平成26年)8月に全線開通し、国道354号となった。翌年完全4車線化が行われ、旧道区間の大部分が群馬県道142号綿貫篠塚線に降格となった。
茨城県でも狭隘区間があり、市街地では通勤・帰宅時には混雑する箇所がある。そのため、バイパスとして境岩井バイパスなど複数のバイパスが計画され、整備が進められている。
路線データ
一般国道の路線を指定する政令[1][注釈 1]に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。
歴史
- 2018年(平成30年)
- 2019年(令和元年)7月31日:常総市豊岡町 - 同市新井木町(新井木交差点)間を、国際コンテナ車[注釈 10]の重量・長さ上限を引き上げる道路に指定[46]。
- 2020年(令和2年)
- 3月30日:猿島郡境町字浅間下(県道17号交点) - 猿島郡境町大字下小橋(下小橋交差点)の旧道の一部が国道指定解除により移管される[47]。
- 4月1日
- 土浦市若松町(若松町交差点) - 同市木田余(木田余跨線橋東交差点)を、通行する車両の総重量の最高限度25トンの道路に指定[48]。
- 土浦市若松町(若松町交差点) - 同市木田余(木田余跨線橋東交差点)を、通行する車両の高さの最高限度が4.1メートルの道路に指定[49]。
- 2022年(令和4年)4月1日
- 土浦市木田余(木田余跨線橋東) - 同市手野町(手野町南) - 同市菅谷町(おおつの団地入口)を、通行する車両の総重量の最高限度25トンの道路に指定[50]。
- 土浦市木田余(木田余跨線橋東) - 同市手野町(手野町南) - 同市菅谷町(おおつの団地入口)を、通行する車両の高さの最高限度が4.1メートルの道路に指定[51]。
- 2023年(令和5年)
- 4月1日
- 猿島郡境町大字猿山(猿山南交差点) - 同町大字蛇池(境古河IC)を、通行する車両の総重量の最高限度25トンの道路に指定[52]。
- 猿島郡境町大字猿山(猿山南交差点) - 同町大字蛇池(境古河IC)を、通行する車両の高さの最高限度が4.1メートルの道路に指定[53]。
- 10月10日:坂東市辺田の一部区間を電線共同溝を整備すべき道路に指定[54]。
路線状況
通称
- 「さんごーよん」
- 高崎市では、右左折を繰り返すたびに駒形線→渋川街道→本町通り→旧中山道→八間道路→伊勢崎街道→長瀞線→例幣使街道と愛称が変わる。
- 古河街道(館林市小桑原町 - 古河市、国道昇格以前は現在の群馬県道2号前橋館林線とあわせて「前橋古河線」であったことから)
- 土浦野田線(つくば市および土浦市周辺、旧茨城県道土浦野田線であったことから、筑波研究学園都市内における都市計画街路名が「土浦野田通り」であるため。単に「野田線」とも呼ばれる)
バイパス
- 群馬県
- 東毛広域幹線道路(高崎市 - 邑楽郡板倉町)
- 高崎駅東口線(高崎市)
- 高崎第二バイパス(高崎市)
- 高崎玉村バイパス (高崎市 - 佐波郡玉村町)
- 玉村伊勢崎バイパス(佐波郡玉村町 - 伊勢崎市)
- 南部幹線(伊勢崎市)
- 境バイパス(伊勢崎市)
- 新田太田バイパス(伊勢崎市 - 太田市)
- 太田バイパス(太田市)
- 東毛幹線(太田市 - 邑楽郡大泉町)
- 大泉邑楽バイパス(邑楽郡大泉町 - 邑楽郡邑楽町)
- 館林バイパス(邑楽郡邑楽町 - 館林市)
- 板倉バイパス(館林市 - 邑楽郡板倉町)
- 板倉北川辺バイパス(邑楽郡板倉町 - 埼玉県加須市)
- 埼玉県
- 茨城県
- 古河境バイパス : 事業中(古河市 - 猿島郡境町)
- 境岩井バイパス : 事業中(猿島郡境町 - 坂東市)
- 2015年(平成27年)3月29日、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)境古河インターチェンジ (IC) の供用と同時に、境町猿山 - 境町蛇池地内の供用を開始[34]。茨城県道17号結城野田線と境古河ICを結ぶ。
- 岩井バイパス(坂東市)
- 岩井水海道バイパス(坂東市 - 常総市)
- 谷和原学園通り(常総市相平橋西〜つくば市真瀬)
- 谷田部バイパス(つくば市)
- 土浦バイパス(土浦市)
- 深谷バイパス(かすみがうら市)
- かすみがうら市深谷地区の道路改良事業で2001年(平成13年)7月19日に開通したバイパス道路[19]。当該バイパスの南側で平行する旧道は深谷地区の集落を抜ける道路で、バイパス開通以降は市道となっている[30]。
- 北浦バイパス(行方市 - 鉾田市)
- 行方市次木から鉾田市札までの、かつて狭隘道路であった区間の道路改良事業で開通したバイパス。北浦を渡る鹿行大橋(ろっこうおおはし)を含む。北浦バイパス開通前の小舟津十字路 - 大洋村札間はその狭さから、俗に言う「酷道」のひとつに数えられることがあった。北浦を渡る鹿行大橋の旧橋はすれ違いに十分な幅員がなく、道路の北側に設けられた3ヶ所の退避所ですれ違いが行われていた[注釈 11]。また、橋の手前の小舟津十字路交差点(茨城県道・千葉県道2号水戸鉾田佐原線交点)からの約100 mの区間は一方通行となっており、鉾田・鹿行大橋側から土浦方面へ行くには、一度並走する茨城県道・千葉県道2号水戸鉾田佐原線を走行するしかなかったが、2012年4月26日に鹿行大橋架け替えも含めた北浦バイパス(総延長5.600 km)が開通した[29][56]ことにより、この問題は解消された。鹿行大橋に関しては2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)で旧橋が崩落し、新橋が開通するまで通行できない状態が続いていた。
- 大蔵バイパス(鉾田市)
有料道路
重複区間
- 国道122号(群馬県館林市・クリーンセンター前交差点 - 館林市・小桑原交差点)
- 国道125号(茨城県土浦市中央2丁目・亀城公園北交差点 - 土浦市若松町・若松町交差点:2.26 km[33])
重複区間の補足
重複区間には指定されていないが、2014年4月12日に開通した国道122号のバイパス道路である『八重笠道路』と、2018年3月26日に開通した同じく国道122号のバイパス道路である『館林明和バイパス』が接続されたため、両バイパスの往来に当路線がドライバーにより利用されている。
ただし、重複区間には前述のクリーンセンター前交差点~小桑原交差点間(旧国道122号との交差点)が指定されたため、厳密には両バイパスはそれぞれ単独で存在しているものとされており、直接的な関連はない。
道路施設
主な橋梁
道の駅
交通量
- 2005年度(平成17年度道路交通センサスより)
平日24時間交通量(台)
- 佐波郡玉村町下新田467 : 13,531
- 伊勢崎市境下武士389-1 : 14,132
- 太田市岩松町523-3 : 18,697
- 邑楽郡板倉町大字板倉1724 : 4,299
- つくばみらい市箕輪129-1 : 11,880
- つくば市上萱丸188 : 22,294
- 土浦市手野町2154-13 : 13,605
地理
通過する自治体
交差する道路
バイパスの交差する道路については各記事を参照されたい。
旧道(古河市内)
沿線
バイパスの地理については各記事を参照されたい。
関連項目
脚注
注釈
- ^ 一般国道の路線を指定する政令の最終改正日である2004年3月19日の政令(平成16年3月19日政令第50号)に基づく表記。
- ^ a b c 2005年10月11日に鹿島郡鉾田町ほか2村が合併して鉾田市発足。
- ^ 2005年9月12日に古河市ほか2町が合併して古河市発足。
- ^ 2005年3月22日に1市1町が合併して坂東市発足。
- ^ 2006年1月1日に常総市へ改称。
- ^ 2005年9月2日に3町が合併して行方市発足。
- ^ a b c d e f g 2022年3月31日現在
- ^ 現在の坂東市中心市街地
- ^ 指定解除された経路は、大和橋北交差点 - 大和橋 - 箕輪 - 福岡 - 諏訪山 - 上萱丸交差点である。この区間のうち、福岡 - 上萱丸入会地の区間は、茨城県道133号赤浜谷田部線に指定された。
- ^ 国際海上コンテナの運搬用のセミトレーラ連結車のこと。
- ^ 旧鹿行大橋は大型車通行規制のため入口にゲートが設けられていたことから、国道458号の大江町左沢の最上川に架かる橋と、国道421号の石榑峠とならび、国道マニアの間で「日本三大国道意地悪ゲート」と揶揄されていた。
- ^ 北浦バイパスは直接交差をしない(県道2号の下を北浦バイパスが潜る形となっている)。
出典
参考文献
外部リンク
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1 - 100 (1 - 57号は旧一級国道。59 - 100号は欠番) |
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101 - 200 (旧二級国道、109 - 111号は廃止・欠番) |
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201 - 300 (201 - 271号は旧二級国道、214 - 216号は廃止・欠番) |
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