国道229号
国道229号(こくどう229ごう)は、北海道小樽市から積丹郡積丹町を経由して、檜山郡江差町に至る一般国道である。 概要日本海沿岸を通過するルートをとるが、数々のトンネルを通過する。通行に危険な箇所は現在もルート変更をはじめとする線形改良が続けられている。なかでも積丹半島の海岸線を周遊する道路には、町村ごとに「セタカムイライン」「カブトライン」「追分ソーランライン」といった異なる愛称がつけられており、日本海と奇岩が続く絶景のドライブルートとして知られる[1]。 路線データ一般国道の路線を指定する政令[2][注釈 1]に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。
歴史現行の道路法(昭和27年法律第180号)に基づく二級国道として1953年(昭和28年)5月18日政令第96号で第一次指定された国道路線の一つで、二級国道229号、路線名は小樽江差線と名付けられた。1965年(昭和40年)4月1日の道路法改正(昭和39年7月9日法律第163号公布)に伴い、一級国道と二級国道が廃止統合されたことにより一般国道になり、在来の路線名はなくなって一般国道229号が正式な路線名となった。 終点は指定当初から江差町であるが、政令による終点表記は、1953年(昭和28年)の二級国道指定時は江差郡江差町[6]、1965年(昭和40年)の改正時は「桧山郡江差町」と表記されていた[7]。1993年(平成5年)の改正で現在の表記となった。 国道229号が周回する積丹半島は、国道指定以来、険しい海岸食との戦いに明け暮れる区間であり、膨大な数の旧道が失われ続けてきた[8]。かつては、海食洞をくぐるように国道が通り、その前後にトンネルでつなげた、他の国道では見られないような区間も存在した[8]。1996年(平成8年)に積丹半島西部の未供用区間の開通によって全線が開通[9]。平成期になってからトンネルが崩落する災害が2度発生し、災害復旧で迂回する新トンネルを開通させている。 年表
→「函館バス § 豊浜山津波」も参照
路線状況通称余市 - 岩内間の積丹半島の海岸線に沿って周遊する約92 kmの道路区間は、半島東側がセタカムイライン、同西側をカブトラインと呼ばれ、北海道の積丹半島を代表する観光ルートで知られる[1][17]。
重複区間
道路施設山が海へと落ちる積丹半島の海岸縁を周回する国道であることから、多くのトンネルが掘られ、危険な崖や、海岸線をショートカットしている。かつては、急カーブや狭小なトンネルなどが続く区間も存在したが、現在では海岸より標高が高い橋梁や新たに建設された長大トンネルなどで安全な道路を確保している。 主な橋梁
主なトンネルかつては、日本一トンネルの多い国道といわれるほど路線上にトンネルが存在したが、1996年(平成8年)に豊浜トンネル岩盤崩落事故により20名の死者が出ている。翌1997年(平成9年)には第2白糸トンネル崩落事故が発生し、人的被害はなかったものの豊浜トンネル事故よりも多量の岩石が崩落した[19]。これらの事故や老朽化により、複数のトンネルを一本のトンネルで通過するバイパスなどが完成し、トンネル本数日本一の称号を国道9号に譲ることとなった。 現在路線には61本のトンネルが存在する。
道の駅
地理積丹半島を周遊するカブトライン・セタカムイラインは、海岸をなぞる様に道路が延びトンネルも多いが、道路から眺める「積丹ブルー」とよばれる青い海と奇岩がそそり立つ海岸美が続く観光ルートにもなっており、特に西側のカブト岬一帯の奇岩と断崖絶壁が続く美しい海岸美は「後志十景」のひとつに選ばれている[1][17][20]。 通過する自治体交差する道路後志総合振興局
檜山振興局
渡島総合振興局
檜山振興局
脚注注釈出典
参考文献
関連項目外部リンク
|