国道30号
国道30号(こくどう30ごう)は、岡山県岡山市北区から香川県高松市に至る一般国道である。 概要瀬戸内海で隔てられた本州側の岡山県と四国側の香川県との間の海を渡る一般国道の路線で、岡山県玉野市と香川県高松市の間は航路(宇野港 - 高松港)で結ばれる。瀬戸中央自動車道は国道30号の自動車専用道路部にあたる高速道路(本州四国連絡道路)で、瀬戸大橋で瀬戸内海をまたぐ。 起点の大雲寺交差点から清輝橋までは、当線の中央に岡山電気軌道清輝橋線(路面電車)が通っている。十日市交差点はロータリー状になっており[注釈 1]、それまで南進していた当線はここから岡山市南区の藤田地区まで南西方向へ進路を変える[注釈 2]。 玉野市街地の手前に、ループ橋である西谷橋を下り玉野市街を東進して、本州側の終点である宇野港へ至る。 本州側の宇野港から四国側の高松港までの距離約18 kmの海上区間は「宇高航路」とも呼ばれ、宇高国道フェリーと四国フェリーにて運航されていたが、宇高国道フェリーが2012年(平成24年)10月17日に、四国フェリーが2019年(令和元年)12月16日にそれぞれ運休となり[1]、1910年(明治43年)に「宇高連絡船」の運航が始まって以来、109年の歴史に幕を閉じた[2][3]。 四国側の起点である高松港の宇高国道フェリー前交差点から、サンポート高松玉藻交差点までの0.4 kmの区間には水城通りという愛称がつけられている。この水城というのは、瀬戸内海に面した高松城のことで、当線はその高松城の真横を通過している。サンポート高松玉藻交差点から、終点の中新町交差点までは中央通りと呼ばれる。 路線データ一般国道の路線を指定する政令[4][注釈 3] に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり
歴史岡山・香川間の往来は、最短距離であり、かつ金刀比羅宮にも近い下津井 - 丸亀間の航路(金毘羅往来)が利用されていた。本道路はこれを前身とした上で、後の交通整備により路線の変更が行われて成り立った路線である。 起点から青江交差点まではかつて国道2号であり、当線と重複していた。通常複数の道路の指定が重複している場合、地図上などでは番号の小さい路線が表示されるため、この区間は事実上2号線として扱われていた。 年表
路線状況国道2号岡山バイパスが交差する青江交差点はラッシュ時を中心に一部激しい渋滞が発生する。青江交差点のすぐ北側には岡山市道いずみ町青江線が合流する青江南交差点[注釈 5] が存在するなど、短い距離に2つの交差点が存在する構造も、付近の交通の錯綜に拍車をかけている。 青江交差点のすぐ南側は陸橋になっているが、これは1984年(昭和59年)に廃止された岡山臨港鉄道の跨線橋の名残である。臨港鉄道が現役の当時は踏切を回避するための跨線橋として有用であったが、廃止後の鉄道跡地はこの付近では道路に転用されているため、現在は道路を立体交差する跨道橋へと実態を変えている。 跨道橋の南側にある泉田交差点から玉野市の田井交差点に至る15.0 km は、「児島・玉野拡幅」という現道拡幅事業による改良区間である。事業名にある「児島」は、このあたり一帯がかつて児島郡だったことや、児島湾干拓地を抜けることに由来する。藤田地区からは進路を南東に変え、玉野市に入った田井交差点で4車線区間は終了する。 瀬戸内海を渡る海上区間(宇高航路)は、これまで運航してきた四国フェリーが、2019年(令和元年)12月16日に運航休止となったため[1]、当海上区間の定期運航は、事実上の廃止となったが、1988年(昭和63年)に開通した瀬戸中央自動車道(瀬戸大橋)により解消されている[注釈 6][8]。 高松市の中央通りは、沿線に高層ビルが林立する、幅員は36 m、6車線の道路で、当線の中で最も規模の大きい区間である。その途中の番町交差点から終点の中新町交差点までは国道11号と重複している。 重複区間現道
瀬戸中央自動車道経由 別名道路施設橋梁一般道区間の瀬戸内海上には橋は架けられていないが、バイパスである自動車専用道路区間(瀬戸中央自動車道)には、鉄道と併用する瀬戸大橋が架かる。この瀬戸大橋は、南備讃瀬戸大橋や北備讃瀬戸大橋など連続する6本から全長12.3 kmの橋で、ギネスブックに世界最長の鉄道道路併用橋として認定されている[9][10]。 道の駅
地理通過する自治体※瀬戸中央自動車道の区間を除く。 交差する道路並行する瀬戸中央自動車道のインターチェンジなどは「瀬戸中央自動車道」を参照のこと。
主な峠
ギャラリー脚注注釈
出典
参考文献
関連項目外部リンク
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