田浦文丸
田浦 文丸(たうら ふみまる、1999年9月21日 - )は、福岡県大野城市出身[2]のプロ野球選手(投手)。左投左打。福岡ソフトバンクホークス所属。 経歴プロ入り前大野城市立平野小学校1年生から「平野リトルジャガーズ」で軟式野球を始め、大野城市立平野中学校では投手兼外野手として硬式野球クラブ「糸島ボーイズ」に所属する[2]。2年生の夏には全日本中学野球選手権大会(ジャイアンツカップ)に出場。準決勝で先発し1-0の完封勝利をおさめる。迎えた決勝戦では後に高校時代の監督となる鍛治舎巧が率いる「枚方ボーイズ」と対戦となった[3]。 高校は秀岳館高等学校に進学し、1年生の秋からベンチ入りを果たす[2]。甲子園には2年生の春の第88回選抜高等学校野球大会[4]、夏の第98回全国高等学校野球選手権大会[5]、3年生の春の第89回選抜高等学校野球大会[6]、夏の第99回全国高等学校野球選手権大会と4季連続の出場を果たしたが、3年生の夏は2回戦で中村奨成擁する広陵高校に6対1で敗れ、4季連続の準決勝進出はならなかった[7]。九鬼隆平は高校の1学年先輩であり、バッテリーを組んでいた[8]。2017年9月に開催された2017 WBSC U-18ワールドカップにおいて、中村奨成や同期入団となる増田珠らとともにU-18野球日本代表に選出され、同大会ではリリーフとして5試合、先発で1試合に登板し、13回2/3を投げて29三振を奪い、救援部門でベストナインに選出された[2][9]。またこの活躍により大野城市から「平成29年度大野城市特別表彰」を受賞する[10]。 10月26日に行われたプロ野球ドラフト会議にて、福岡ソフトバンクホークスからドラフト5位指名を受け[11]、11月28日、契約金3500万円、年俸500万円(金額は推定)で契約合意に達し[12]、12月7日に入団発表会見が行われた[13]。背番号は56。 ソフトバンク時代2018年4月2日に高知ファイティングドッグスとの試合で三軍デビュー[14]。5月1日の阪神タイガースとの二軍戦に3番手で登板し、2回2奪三振無失点の内容でウエスタン・リーグ公式戦初登板を果たした[15]。しかし、その後は怪我により3か月以上実戦登板から離れ、9月25日のBFL選抜との練習試合で復帰登板を果たすも[16]、この年のウエスタン・リーグでの登板は前述の1試合のみに終わり[17]、三軍戦も9試合の登板にとどまった[18]。オフの11月25日から台湾で開催された2018アジアウインターベースボールリーグのNPBウエスタン選抜に選出され、7試合の登板で0勝1敗2ホールド・防御率0.56という成績を残した[19]。契約更改では現状維持となる推定年俸500万円でサインした[20]。 2019年は7月9日に自身初の一軍昇格を果たすと[21]、翌10日の埼玉西武ライオンズ戦でプロ初登板を果たし、2イニング打者6人をパーフェクトで抑える好投を見せた[22]。その後は7月29日に出場選手登録を抹消され[23]、9月22日に再登録されるも[24]、同30日に再び登録抹消[25]。この年は8試合の一軍登板で防御率4.50という成績であり、オフに80万円増となる推定年俸580万円で契約を更改した[26]。 2020年は腰痛や左肩痛に悩まされて一軍登板が無く、ウエスタン・リーグでも1試合の登板にとどまり、オフに20万円減となる推定年俸560万円で契約を更改した[27]。 2021年は春季キャンプから二軍での調整が続いたが、3月16日に一軍へ合流すると、アピールに成功し[28]、自身初めて開幕を一軍で迎えた[29]。4月11日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦では1点リードの6回裏から3番手として2イニングを1安打無失点に抑える好投[30]。先発の松本裕樹が4回完了時に降板しており、2番手の髙橋純平は1イニングを無失点に抑えていたが、公認野球規則9.17(b)の原注に基づいて田浦が勝利投手となり、プロ初勝利を挙げた[31]。6月20日の北海道日本ハムファイターズ戦ではプロ初ホールドを記録するなど[32]、中継ぎとして前半戦を一軍で完走し、19試合の登板で1勝0敗1ホールド・防御率3.38を記録[33]。東京オリンピックによる中断期間に伴い7月15日に自動的に出場選手登録を抹消されると[34]、同20日に球団から新型コロナウイルスに感染したことが発表され[35]、その影響もあって後半戦は一軍登板なしに終わったものの、オフに400万円増となる推定年俸960万円で契約を更改した[33]。 2022年は3月25日の開幕を2年連続で一軍で迎えたものの[36]、シーズン初登板は4月5日のオリックス・バファローズ戦[37]。5月19日に出場選手登録を抹消されるまで[38]の約1か月半でわずか4試合と登板機会に恵まれず、その後の一軍昇格は果たせずにシーズンを終えた[39]。シーズン終了後に参加したフェニックスリーグ[40]で左肩の違和感を訴えてリハビリ組に合流[41]。秋季キャンプも不参加となり[42]、オフに現状維持となる推定年俸960万円で契約を更改した[39]。 2023年も開幕を一軍で迎えると[43]、開幕から15試合連続無失点を記録[44]。6月17日の阪神戦では797日ぶり(プロ初勝利以来)となる白星も挙げた[45]。嘉弥真新也の不振[46]・モイネロの長期離脱[47]・緊急補強したヘルナンデスの誤算[48][49]というチーム事情があり、貴重なリリーフ左腕として重宝され、8月11日終了時点では37試合に登板し、2勝1敗7ホールド・防御率1.26と好成績を残していた[50]。ただ、その後の6登板のうち3試合で失点を喫すると[51][52][53]、9月9日に出場選手登録を抹消された[54]。同19日に特例2023の代替指名として再登録されたが[55]、10月2日に登録抹消[56]。そのまま二軍でシーズンを終えたものの、この年は45試合の登板で2勝1敗7ホールド・防御率2.38を記録し、オフに2040万円増となる推定年俸3000万円で契約を更改した[57]。 2024年、前年秋のメディカルチェックで左肩の腱板損傷が判明し、春季キャンプはC組(筑後)でスタート[58]。2月20日にB組(宮崎)へ合流したものの[59]、痛みがあって再びリハビリ組へ戻った[58]。7月16日の四軍戦で実戦復帰を果たし[60][61]、8月11日の二軍戦では、この年初の公式戦登板[62]。同27日に出場選手登録され[63]、9月15日に登録抹消されたが[64]、同30日に再登録され[65]、この年は4試合の登板で防御率2.45という成績であった[66]。レギュラーシーズン終了翌日の10月5日に出場選手登録を抹消され[67]、その後はフェニックスリーグへ参加となり、ポストシーズンでは登板がなかった[58]。オフに600万円減となる推定年俸2400万円で契約を更改した[66]。 選手としての特徴
ダルビッシュ有が「俺がこんなんやったら1球で肩もげる」と評し、絶賛したチェンジアップ[69]が最大の武器。身長は168cmと小柄ながら[70]、最速148km/hのストレート[71]とチェンジアップのコンビネーションで空振りを奪う[72]。 変化球は他にツーシーム[73]、回転数が3000を超えるスライダーを投じる[70]。 詳細情報年度別投手成績
年度別守備成績
表彰
記録
背番号
登場曲
代表歴脚注注釈出典
関連項目外部リンク
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