吉住 (お笑い芸人)
吉住(よしずみ、1989年〈平成元年〉11月12日[1] - )は、日本の女性お笑い芸人。プロダクション人力舎所属。福岡県北九州市出身。福岡県立東筑高等学校、熊本県立大学環境共生学部卒業。本名は吉住 暢子(よしずみ のぶこ)[2]。第4回女芸人No.1決定戦 THE W王者[3][4]、第22回R-1グランプリ準優勝。 来歴中学・高校時代はテニス部に所属し、キャプテンを務めていた[5]。福岡県大会でベスト8の成績を収めた経験もある[6]。 「笑福亭鶴瓶師匠がどのタイミングで売れたのか、そのはっきりとした出どころがわからない」といった都市伝説を耳にし、賞レース以外でも評価される芸人の世界に興味を抱くようになる[7]。本人はその時点であまり芸人のネタは見たことが無かったものの、お笑い番組好きだった実兄の影響でネタを見るようにはなっていた。だが漫才のテンポにはついていけなかったという[5]。そういった中、テレビで東京03のコントを観た時に「こんなに面白いのか」と感銘を受けたのが芸人を志すきっかけで、その後もキングオブコメディやラバーガールのコントに心を惹かれ、「自分もコントをやってみたい」と思うようになる[8]。 高校を卒業する頃、親に対して養成所へ行きたいという旨を話すが一応大学には行ってほしいと反対され、大学へ進学[5]。卒業後は改めて養成所に入学する運びとなり、福岡出身ということから近い所で大阪の松竹芸能か吉本興業に入るのも考えたが、東京03・ラバーガール・おぎやはぎと元々好きな芸人が多く所属しているプロダクション人力舎へ入るのを決意[9]、2013年にスクールJCAへ22期生として入学する。同期の中でも土屋(孫ダッシュ)とは同じクラスだった[10]。スクールJCAには1年在籍したが事務所の所属試験に合格できず、当時コンビを組んでいた相方(後述のかわえなつきとは別人)から一緒にフリーとして続けようと誘われるも、吉住はどうしても人力舎に所属したいなどの想いが断ち切れず1年の留年を経て、23期生として卒業した[11][5]。 2015年5月1日、23期での同期であったかわえなつきとコンビ「ムテンカナンバー」を結成[12]。当時はコントと漫才を両方演じていた。 2016年8月29日を以てムテンカナンバーは解散。吉住はコント、かわえは漫才と互いの方向性が違ってきたことから解散に至った[8]。その後はコンビを結成したくて相方を探していたものの、舞台へ出続けるためピンでのネタも作っていた。ある日のネタ見せでテレビ局のスタッフにネタを披露したところ、その人が新しい波24(フジテレビ)のディレクターでそこからレギュラー出演が決まり、本格的にピン芸人へ転向する運びとなった[13]。この時に芸名を本名から苗字のみの「吉住」に改めた。 2018年12月10日、第2回『女芸人No.1決定戦 THE W』にて初の決勝進出[14]。1stステージ第2試合でニッチェに敗れた。 2020年、第7回NHK新人お笑い大賞にて本戦進出[15]。同年12月14日、第4回『女芸人No.1決定戦 THE W』において2年ぶりの決勝進出。1stステージは第1回大会優勝のゆりやんレトリィバァと2019年大会準優勝のはなしょーを抑え、最終決戦へ駒を進める。最終決戦では6票を集め、紅しょうがを抑えて優勝を成し遂げた[3][4][16]。 2021年3月7日、第19回R-1グランプリにて初の決勝進出を決めるも、646点で最終成績は8位となり前年のTHE Wに次ぐ優勝とはならなかった[17][18][19]。 2021年6月から読売新聞オンラインの「発言小町」にて自身初の連載コラム「トピ探訪」を開始[20]。 2021年6月9日と同16日に出演した「あちこちオードリー」(テレビ東京)の「パンサー向井Presents反省ノートスペシャル」が2021年6月期のギャラクシー賞月間賞に選ばれる[21]。 2021年7月4日から読売テレビ・日本テレビ系列で放送されていた日曜ドラマ『ボクの殺意が恋をした』で、民放の連続ドラマ初出演を果たす[22]。同年10月6日から日本テレビ系列で放送されていた水曜ドラマ『恋です! ~ヤンキー君と白杖ガール~』にも第4話から出演[23]。 2021年12月9日未明、「THE W」優勝の副賞である自身初の冠番組『吉住のアナタとコント』が日本テレビ(関東ローカル)で放送され、じろう(シソンヌ)・実演販売士のタイガー尾藤・子役の村山輝星と共にそれぞれオリジナルコントを演じた[24][25]。 2022年1月20日放送の『科捜研の女 Season21』(テレビ朝日)にゲスト出演。日本テレビ系列以外の民放ゴールデンタイムの連続ドラマに初出演となる[26]。 2022年3月5日、公式YouTubeチャンネル「吉住よろしくやってるチャンネル」を開設[27]。 2022年3月6日、第20回R-1グランプリにて2年連続の決勝進出。ファーストステージは463点を獲得して2位となったが、同じく463点を獲得したお見送り芸人しんいち・渡部おにぎり(金の国)との決選投票の末に敗れ、初のファイナルステージ進出とはならなかった[28]。 2022年4月5日深夜(6日早朝)よりテレビ朝日「バラバラ大作戦」枠にて、イワクラ(蛙亭)とのダブルMCによる冠番組『イワクラと吉住の番組』が開始[29][30]。 2022年6月22日から三夜連続で放送されていた『脚本芸人』(フジテレビ)では、第一夜で自身初のドラマ脚本執筆にも挑戦した[31]。 2022年7月4日、『キングオブコント2022』に事務所の先輩である岡野陽一との即席ユニット「最高の人間」としての出場が発表された[32]。2022年9月6日、ユニットでの決勝進出を果たした[33]。ファーストステージの10組目に登場するも462点で最終成績は6位となり、大会史上初のユニットでの優勝はならなかった(優勝はビスケットブラザーズ)。 2022年11月22日発売の「小説現代」12月号で初の短編小説『そそぐ』を書き下ろし。小説家デビューを飾った[34]。 2024年3月9日、第22回R-1グランプリにて2年ぶりの決勝進出。ファーストステージは470点を獲得し3位でファイナルステージ進出を決めた。ファイナルステージでは陣内智則、バカリズムから票を取るもその後の小籔千豊、野田クリスタル、ハリウッドザコシショウに連続で街裏ぴんくに票を取られ悲願のR-1グランプリ優勝にあと一歩届かなかった[35]。 人物
芸風主にコントで、恋愛を題材としたネタが多い。例として「依存症」[40]「許されざる恋」[41]「女審判」[42]「思い立ったが吉日」[43][44]などがある。その他、段ボールで人型に切り抜いて作った空想の“彼氏”「たっちゃん」を相手に掛け合いをするというネタもある。実際に彼氏ができた時のために2人分の日用品を準備しておくなど、このネタへ繋がる片鱗が本人にあったと話している[13]。 ネタ作りでは自分が面白そうで興味を引いた言葉をノートにメモしておき、それらを組み合わせるなどして作っている。「女審判」については元々野球好きのため審判が気になる存在で[13]、それまで書き溜めた5 - 6冊のどのノートにも書いてあった言葉が「審判」だった[8]。そこから「男性社会で生きる女審判の恋愛」というネタが作られ、「変なタイミングで人を好きになるネタ」を考えた末に銀行強盗のネタが完成した[8]。 2018年、第2回『THE W』決勝出場時には1対1の対戦形式だったファーストステージでニッチェに敗れた。当時副音声で出演していた松本人志(ダウンタウン)から「もうひと展開あればな」と評されたのをきっかけに、「もうちょっとその人(コント内で演じるキャラや登場人物など)の奥行きを入れてバックボーンみたいなものをちょっと感じさせるようなネタ」を作るようにしたという[45]。 賞レース戦績R-1ぐらんぷり/R-1グランプリ
女芸人No.1決定戦 THE W
その他
出演テレビ過去の番組
テレビドラマ
配信ドラマ
インターネットテレビ
ラジオ
映画
CM声の出演MV舞台・ライブ単独ライブ
その他ライブ
VRDVD
書籍脚注注釈出典
外部リンク |