1966年ドイツグランプリ
1966年ドイツグランプリ (1966 German Grand Prix) は、1966年のF1世界選手権第6戦として、1966年8月7日にニュルブルクリンクで開催された。 ドイツグランプリの開催は28回目で、ニュルブルクリンクの北コースでの開催は22回目である。レースは全長22.81 km (14.17 mi)のコースを15周する342.15 km (212.60 mi)の距離で行われた。 1959年及び1960年のチャンピオンであるジャック・ブラバムがブラバム・BT19で4連勝を挙げ、1964年のチャンピオンであるジョン・サーティースがクーパー・T81でブラバムから43秒遅れの2位、サーティースのチームメイトであるヨッヘン・リントが3位となった。本レースはF2との混走で行われ[1][注 1]、最上位はマトラ・スポールのマトラ・MS5をドライブするジャン=ピエール・ベルトワーズの8位であった。 ジョン・テイラーは1周目にジャッキー・イクスと接触し、コースアウトしてマシンが炎上する事故に遭って大火傷を負い、1ヶ月後に息を引き取った。 優勝したブラバムはポイントを39点とし、2位のグラハム・ヒル(17点)に倍以上の差を付け、6年ぶり3度目のチャンピオン獲得に王手をかけた。 レース概要ウエットコンディションのトラックがジャック・ブラバムとジョン・サーティースのバトルを演出した。ブラバムの勝利が確実になったのは、残り2周を切ったところでサーティースのクラッチに異変が見られた時であった。ジム・クラークは非力な2.0Lのクライマックスエンジンでポールポジションを獲得したが[2]、間違ったタイヤを使って溝にスピンしてしまった。フェラーリは246-66を再度登場させ、ルドビコ・スカルフィオッティに与えて3台体制としたが、246-66をドライブしたスカルフィオッティが1列目の4番グリッド[注 2]を確保したのに対し、312をドライブするロレンツォ・バンディーニとマイク・パークスは2列目につけるのがやっとだった。決勝も3台とも優勝争いには程遠く、バンディーニが辛うじて6位に入賞したのみで、パークスとスカルフィオッティはリタイアに終わった[3]。 参加台数を増やすため、F2のマシンも混走した(ピンク地で表記)。この年F2で無敵の快進撃を遂げていた「ブラバム・ホンダ」の参加はなく[注 3]、11台が参加したが、エンジンの最大排気量が1.0LとF1の3分の1でしかなく、F1勢を脅かすほどの存在にはならなかった[1]。このF2マシンが絡む深刻な事故が発生した。ティレルからF2マシンのマトラ・MS5をドライブするジャッキー・イクス(F1デビュー戦[注 4])と、ブラバム・BT11をドライブするプライベーターのジョン・テイラーがクヴィデルバッハとフルークプラッツの間の橋の近くでクラッシュした。このアクシデントでテイラーは大火傷を負い、4週間後に死亡した。 翌年からホーエンラインシケインがスタート・フィニッシュラインのストレートの前に追加されたため、ニュルブルクリンク北コースのオリジナルレイアウトで行われたF1最後のレースとなった。 エントリーリスト
結果予選
決勝
第6戦終了時点のランキング
脚注注釈出典
参照文献
関連項目外部リンク
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