マリーンカップは、千葉県競馬組合が船橋競馬場ダート1800mで施行する地方競馬の重賞競走(ダートグレード競走、JpnIII)である。サッポロビールが優勝杯を提供し、2024年よりJBCレディスクラシックの前哨戦に位置付けられるため、正式名称はRoad to JBC サッポロビール盃 マリーンカップと表記が変更される。
副賞はサッポロビール株式会社賞、日本中央競馬会理事長賞、日本馬主協会連合会長奨励賞、日本地方競馬馬主振興協会会長賞、地方競馬全国協会理事長賞、開催執務委員長賞、またNAR生産牧場賞と船橋競馬生産牧場賞がある(2024年)[2]。
概要
前身は4歳(現表記3歳)牝馬限定の準重賞「マリーン・カップ」[3]。準重賞時代は1700mの距離で争われ、ケーエフネプチュン・マキバサイレントらが優勝馬に名を連ねている。1997年に4歳(現3歳)から10歳(現9歳)までの牝馬限定の賞金別定の中央・地方全国指定交流の重賞(統一GIII・南関東G2)競走、マリーンカップとしてリニューアルし、施行回数は「第1回」とされた。競走距離も100m短縮されて1600mとなった。
2001年からは出走資格を3歳(旧4歳)以上牝馬に、2004年からは負担重量をグレード別定に変更された。2011年は東日本大震災の影響により開催中止となり、代替開催も「実施に適する日程がない」として執り行われなかった[4]。
2024年のダートグレード競走の整備で、施行時期が9月下旬に移行して3歳牝馬限定戦に衣替えし、負担重量は定量、競走距離は1800mにそれぞれ変更され、3歳ダート牝馬路線の下半期の頂点競走に位置付けられた。加えて優勝馬にJBCレディスクラシックの優先出走権が与えられるようになる[5]。
条件・賞金等(2024年)
- 出走資格
- サラブレッド系3歳牝馬、地方選定馬・中央選定馬[1]。
- 優先出走順位(南関東所属馬)
- アレキサンドライトカップ(準重賞)の3着以上の馬に優先出走権がある。
- 負担重量
- 定量。55kg[1]。
- 賞金額
- 1着3000万円、2着1050万円、3着600万円、4着300万円、5着150万円[1]。
- 優先出走権付与
- 優勝馬にはJBCレディスクラシックへの優先出走権が与えられる。
歴史
- 1996年まで - サラブレッド系3歳牝馬限定の準重賞競走として施行。
- 1997年 - 船橋競馬場のダート1600mの4歳(現表記3歳)から10歳(現表記9歳)までの牝馬限定の賞金別定の中央・地方全国指定交流の重賞(統一GIII・南関東G2)競走、マリーンカップとなる。
- 2001年 - 出走条件が「4歳から10歳の牝馬(旧表記)」から「3歳以上牝馬(現表記)」に変更。
- 2002年
- JRAのプリエミネンスが史上初の連覇。
- JRAの柴田善臣が騎手として史上初の連覇。
- JRAの伊藤圭三が調教師として史上初の連覇。
- 2004年 - 負担重量をグレード別定に変更。
- 2005年 - 施行時期を6月に変更。
- 2006年 - 施行時期を4月に変更。
- 2007年
- ICSCの勧告により、格付けを統一JpnIIIに変更。なお、南関東グレードは併記しないことになった。
- 船橋のトーセンジョウオーが当競走で史上2頭目の2度目の優勝(同馬は初勝利時と2度目では所属が異なる)。
- 2009年
- 施行時期を6月に変更。
- JRAのメイショウバトラーが2頭目の連覇、かつ当競走で史上3頭目の2度目の優勝。
- JRAの高橋成忠が調教師として2人目の連覇。
- 2010年
- 施行時期を4月に変更。
- 4歳以上の基本負担重量を54kgから55kgに変更。
- 2011年 - 東日本大震災の影響により中止。
- 2020年 - COVID-19の流行により客を入れずに「無観客競馬」として開催。
- 2021年 - 船橋競馬場の大規模改修工事により客を入れずに「無観客競馬」として開催。
- 2024年
- 「全日本的なダート競走の体系整備」に伴い、出走資格を3歳牝馬に(世代限定戦)、負担重量を定量に、施行時期を9月下旬に、施行距離を1800mにそれぞれ変更。
- この年からRoad to JBCに指定され、競走名を「Road to JBC サッポロビール盃 マリーンカップ」となる。
歴代優勝馬
全て船橋競馬場ダートコースで施行。距離は第1回から第27回までは1600m、3歳牝馬限定戦となった第28回以降は1800メートル。出走条件については#歴史を参照。
- 3歳限定
1996年までの優勝馬
全て出走条件はサラブレッド系3歳牝馬で、船橋ダート1700mで施行。
施行年月日 |
優勝馬 |
所属 |
タイム |
優勝騎手 |
管理調教師 |
馬主
|
1988年8月31日 |
パピヨンフブキ |
川崎 |
1:47.5 |
森下博 |
高月由次 |
古澤智
|
1989年8月24日 |
スーパーセブン |
船橋 |
1:49.2 |
石崎隆之 |
須永和良 |
齋藤美智子
|
1990年8月16日 |
ホクトフローラ |
船橋 |
1:50.3 |
渡辺市郎 |
成田清輔 |
森滋
|
1991年8月21日 |
スピードデオール |
川崎 |
1:49.3 |
久保秀男 |
新貝啓介 |
市川不動産(株)
|
1992年8月5日 |
タカネジヨオー |
船橋 |
1:50.4 |
野口正宏 |
鈴木總介 |
小川康則
|
1993年8月4日 |
ユーワビギン |
船橋 |
1:48.1 |
佐藤祐樹 |
波多野高次 |
野澤直哉
|
1994年8月17日 |
ケーエフネプチュン |
船橋 |
1:50.4 |
矢内博 |
凾館政一 |
藤谷一雄
|
1995年8月2日 |
マキバサイレント |
船橋 |
1:47.2 |
左海誠二 |
北川亮 |
新田知也
|
1996年7月18日 |
スギヤマワッスル |
船橋 |
1:49.1 |
湯浅淳一 |
中井利一 |
齊藤米造
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関連項目
出典・注釈
各回競走結果の出典
外部リンク
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JRAは暦年基準、地方競馬は会計年度基準。GI・GII・GIIIは国際格付。 |
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