報知オールスターカップ(ほうちオールスターカップ)は、神奈川県川崎競馬組合が川崎競馬場で施行する地方競馬(南関東公営競馬)の重賞競走(平地競走)である。報知新聞社から優勝杯の提供を受けて冠名が取られている。
副賞は、報知新聞社賞、関東地方公営競馬協議会賞、管理者賞(2024年)[2]。
概要
1964年創設。当初は東京大賞典と同じくファン投票で出走馬を選出し、ハンデ戦が主流であった当時の南関東にあって別定戦で施行するなど、金盃と並んで上半期の南関東サラブレッド古馬最大の目標であった。しかし1996年より帝王賞が6月末の開催に後ろ倒しになるなどの環境の変化から、2003年度(レースは2004年1月)より開催を1月の正月開催へと移動した上で地方競馬の全国交流競走へと衣替えした。この際、ファン投票による出走馬選出も廃止となっている。なお、全国交流競走に移行してから2016年まで、他地区所属馬の優勝は2004年のウツミジョーダン(岩手)、2014年のオオエライジン(兵庫)、2016年のグルームアイランド(金沢)の3回である[3]。
なお、2024年からは開催時期を2月に移行している[4]。
SIIIに格付けされている。現在は川崎記念のトライアル競走となっており、この競走の優勝馬には川崎記念への優先出走権が与えられる[1]。
距離は創設からしばらく2000mで施行され、1988年からは1600mで施行されていた。冬季開催に移行した2003年度から再び2000mに戻ったが、2006年度(レースは2007年1月)からは2100mに延長された。
条件・賞金等(2024年)
- 出走資格[1]
- サラブレッド系4歳以上。地方全国交流で、地方他地区所属馬の出走枠は原則4頭以下と定められている。
- 負担重量[1]
- 別定。4歳54kg、5歳以上55kg、牝馬2kg減を基本に、本年1月26日までの総収得賞金が4歳は4,000万円毎、5歳は4,500万円毎、6歳以上は5,000万円毎に1kg負担増となる(上限は牡馬・騸馬58kg、牝馬56kg)。
- 賞金額
- 1着2,000万円、2着700万円、3着400万円、4着200万円、5着100万円、着外手当15万円。
- 優先出走権付与[1]
- 優勝馬に川崎記念とダイオライト記念の優先出走権が付与される。
歴代優勝馬
※Rはコースレコードを示す。
出典:南関東4競馬場公式「報知オールスターカップ競走優勝馬」https://www.nankankeiba.com/win_uma/19.do
川崎記念(1955年 - 1963年)
本競走創設以前、川崎市の市制記念日のある7月に川崎競馬場ではサラブレッドの古馬ハンデキャップ重賞である川崎記念が施行されていた。これが本競走の前身であるとの記述も一部で見られる[5]。以下に、その歴代優勝馬を記す(馬齢は新表記に統一した)。
- 施行距離:第1回 - 第5回 ダート2200m、第6回 - ダート2000m
他地区所属馬の成績
回次
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馬名
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所属
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着順
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備考
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第41回(2004年度)
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ウツミジョーダン
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水沢
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1着
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次々走川崎記念3着
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第42回(2005年度)
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エアウィード
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水沢
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6着
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フジエスミリオーネ
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高知
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7着
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シノブホマレ
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笠松
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9着
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レジェンドハンター
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笠松
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10着
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エイシンハリマオー
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笠松
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11着
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第43回(2006年度)
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ゲットゥザサミット
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笠松
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4着
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キングスゾーン
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名古屋
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5着
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クインオブクイン
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笠松
|
8着
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タカラアジュディ
|
名古屋
|
9着
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第44回(2007年度)
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マルヨフェニックス
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笠松
|
4着
|
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ミツアキタービン
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笠松
|
5着
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トミノダンディ
|
笠松
|
8着
|
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タイキサファリ
|
名古屋
|
9着
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テンカタイヘイ
|
名古屋
|
10着
|
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コガネウキョウ
|
名古屋
|
11着
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第45回(2008年度)
|
ミツアキタービン
|
笠松
|
8着
|
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ケイエスゴーウェイ
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高知
|
11着
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第46回(2009年度)
|
グランシュヴァリエ
|
高知
|
2着
|
|
|
マルヨフェニックス
|
笠松
|
8着
|
|
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ファンドリコンドル
|
高知
|
13着
|
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オグリオトメ
|
笠松
|
14着
|
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第47回(2010年度)
|
グランシュヴァリエ
|
高知
|
5着
|
|
|
マルヨフェニックス
|
笠松
|
6着
|
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トウホクビジン
|
笠松
|
7着
|
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コロニアルペガサス
|
笠松
|
9着
|
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第48回(2011年度)
|
グランシュヴァリエ
|
高知
|
6着
|
|
|
サムデイシュアー
|
高知
|
12着
|
|
|
ジャングルスマイル
|
金沢
|
13着
|
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イーグルビスティー
|
高知
|
14着
|
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第49回(2012年度)
|
タンゴノセック
|
高知
|
8着
|
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リワードレブロン
|
高知
|
11着
|
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第50回(2013年度)
|
オオエライジン
|
西脇
|
1着
|
|
|
ジャングルスマイル
|
金沢
|
6着
|
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第51回(2014年度)
|
ジャングルスマイル
|
金沢
|
9着
|
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|
ニシノファイター
|
北海道
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11着
|
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第52回(2015年度)
|
グルームアイランド
|
金沢
|
1着
|
|
|
ジャングルスマイル
|
金沢
|
7着
|
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第53回(2016年度)
|
ミッキーヘネシー
|
高知
|
5着
|
|
|
ジャングルスマイル
|
金沢
|
7着
|
|
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トニーポケット
|
金沢
|
11着
|
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ブレークビーツ
|
盛岡
|
13着
|
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第54回(2017年度)
|
グルームアイランド
|
金沢
|
8着
|
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|
ストーンリバー
|
北海道
|
9着
|
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|
メイジン
|
金沢
|
10着
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第55回(2018年度)
|
タガノゴールド
|
園田
|
5着
|
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ナガラオリオン
|
金沢
|
12着
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第56回(2019年度)
|
ティモシーブルー
|
金沢
|
11着
|
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タンクティーエー
|
金沢
|
12着
|
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グルームアイランド
|
金沢
|
13着
|
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ヤマミダンス
|
金沢
|
14着
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第57回(2020年度)
|
ショートストーリー
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高知
|
5着
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サノサマー
|
金沢
|
11着
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第59回(2022年度)
|
サンビュート
|
北海道
|
3着
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地方全国交流となって以来、東海・高知勢の遠征が目立っていたが、近年は金沢からの遠征が多くなりつつある。
出典
関連項目
外部リンク