阪急西宮ガーデンズ
阪急西宮ガーデンズ(はんきゅうにしのみやガーデンズ)は、兵庫県西宮市にあるショッピングセンターである。阪急西宮スタジアム跡地の再開発として建設され[3]、2008年(平成20年)11月26日にオープンした[2]。関西最大のショッピングセンターであり、国内でも5番目の広さを誇る[6]。 概要核テナントは、百貨店の西宮阪急(阪急百貨店、面積:25,000m2)、シネマコンプレックス[7]であるTOHOシネマズ西宮OS[8](12スクリーン 20,000m2)、総合スーパーのイズミヤ[9](10,000m2 強)である[3]。施設は中央部に駐車場を配置し、駐車場の周囲をショッピングモールが取り囲んでいる[10]。1周で約450メートル、東西南北4つのモールから成るサーキット型の設計となっている[10]。阪急百貨店とイズミヤはショッピングモールを挟む形で配置されている[11]。4階にある屋上庭園「スカイガーデン」(9,000m2)[12]は、六甲山系に自生する樹木や桜、果樹などで緑化され、オルゴールの音色に合わせて踊る噴水も設置されている[10]開業時の店舗数は約268店舗であった[4]。 名称は、西宮七園の歴史を加え、地域に居住する人々にも憩いと賑わいのある快適な空間を提供できる「庭園」になるよう願いをこめて、ガーデンズが付けられた[3][注釈 1]。ロゴは、「これからの西宮の新しいアイデンティティシンボルに」という思いを込め、西宮市の花である桜をモチーフにしている[3]。 従来ショッピングセンターに出店したことがない店や高級住宅街にしか出店しないセレクトショップなどが出店し、他のショッピングセンターと比べると専門店街もやや価格が高めの店舗も多い[4][注釈 2]。 このため、2007年(平成19年)春に実施したテナント向け説明会には出店枠数の約2倍の500社が参加するほどテナントの出店意欲が強かった[4]。 「ペット保有率が高い」地域性を踏まえてペット用のホテル、病院などを備えた「阪急ハロードック」も設置されている[4]。 阪急西宮スタジアム跡地に建設された[4]ことから、敷地内にはスタジアムや阪急ブレーブスにちなんだ「メモリアルスポット」を5カ所設置。屋上のスカイガーデンにある「メモリアルスポット」には、同スタジアムでの野球開催時に使われたホームベースが展示されている。さらに、阪急電鉄や西宮市に関する情報の発信拠点・コミュニティスペースとして、「阪急西宮ギャラリー/スタジモにしのみや」を5階のワンフロアに開設。「阪急西宮ギャラリー」のスペースには、同社や阪急ブレーブスや阪急電鉄に関するポスター・記念品・模型に加えて、ダイヤモンドクロスが構内に存在していた1983年時点の西宮北口駅と阪急西宮スタジアム界隈の風景を実物の1/500の大きさで再現したジオラマを展示している。さらに、阪急電鉄や関西テレビなどが所蔵するアーカイブ映像を、テーマ別に無料で鑑賞できるモニターも設けている[13][注釈 3]。 開業初日に約10.8万人[1]、最初の週末2日間で約30万人を集客して駅からの動く歩道が混雑の為に停止となるなど開業からの6日間で約58.6万人(神戸新聞[14]、日本食料新聞では約51.7万人[1])で初年度約1780万人から2年目に約1784万人へ来店客数を伸ばす[7]など高い集客力を誇った。当施設の最寄り駅である西宮北口駅においては、2008年(平成20年)12月の月間1日平均乗降人員が約11.4万人を記録し[10]、神戸三宮駅(当時は三宮駅)の1日平均約10.8万人を上回って阪急電鉄の駅の中で梅田駅に次いで第2位の乗降客数となったなど、阪急電鉄の利用者数増加にも一役買っている[15]。 ショッピングセンター内の核店舗と専門店が連携してイベント展開を行い、近隣商圏の支持を背景に近郊在住者が約70%を占める約28万人のポイントカード会員を中心に高頻度での来店を実現し、郊外型ショッピングセンターでは開業初年度の売上高が最多というケースが大半である常識を覆して初年度の売上高約659億円から開業2年目に約676億円へ伸びた[7]。 2018年10月1日には「別館」が、11月21日には「ゲート館」がそれぞれ開業した[16][17]。開業10周年のリニューアルでは、2019年3月から4月にかけて新規26店舗、移転や改装が47店舗、合計73店舗が新しくなった。屋上庭園は人工芝が敷かれるなどの変更があり、世界最大のスポーツ用品チェーンデカトロンの日本1号店もオープンした[18]。 オープンまで2005年(平成17年)11月に阪急電鉄がプレスリリースで発表した内容によると、
となっていた。 その後の西宮市議会の定例議会およびメディアの報道によると、
と発表された。 2007年(平成19年)4月4日、「阪急西宮ガーデンズ」という名称で開業することが発表された[19]。 2008年(平成20年)10月22日、同年11月26日のグランドオープンを発表。 2008年(平成20年)11月20日、阪急百貨店・イズミヤのカード会員や、「ガーデンズカード」先行入会者からの抽選による当選者向けの内覧会を開催。当日は、あらかじめ送付された招待券の持参者にしか入場を認めなかった。翌21日からグランドオープンの前日(25日)までは、「プレオープン」と称して周辺住民向けに営業。この期間には、招待券を持参しなくても入場できるようになっていた[4]。 施設
館内は禁煙であるが、喫煙所がある。 主なテナント詳しくは公式サイトを参照。 西宮市は、人口40万人を超える阪神間の中核市であるにもかかわらず、今津駅近くにあった小規模映画館「今津文化」の阪神・淡路大震災後の閉館以降、13年間映画館が1つもなかった。TOHOシネマズ西宮OSは、西宮市にとって今津文化閉館以来の映画館であり、また大規模映画館かつシネマコンプレックスとしては同市初。また、阪急西宮ガーデンズが開業するまで、西宮市は吹田市と並んで、人口40万人以上で映画館の無い町であった[要出典]。 かつて、津門大塚町(阪神国道駅周辺)にイズミヤ西宮店が存在したが、阪神・淡路大震災で入居していた建物が倒壊しそのまま閉店となったため、イズミヤとしては13年ぶりの西宮市内への進出となる。なお、西宮ガーデンズ出店後の2014年、イズミヤは阪急阪神東宝グループのエイチ・ツー・オー・リテイリングと経営統合し、阪急阪神百貨店と同じ企業グループとなった。 TOHOシネマズ西宮OS5階にあるシネマコンプレックス。12スクリーン、2,073席(車椅子22席)を完備する。 TOHOシネマズ株式会社とオーエス株式会社の共同経営であり、運営は前者が行っている。 2015年12月に「MediaMation MX4D」を、2021年11月に「IMAXレーザー」をそれぞれ兵庫県内初導入している。
イベント
アクセス脚注注釈出典
関連項目以下はいずれも、阪急電鉄と同じ関西圏の大手私鉄が保有していたプロ野球球団(保有期間中は阪急ブレーブスと同じパシフィック・リーグに加盟)の本拠地の跡地で営業している複合施設。
プレスリリース
外部リンク |