久留米駅
久留米駅(くるめえき)は、福岡県久留米市城南町にある、九州旅客鉄道(JR九州)の駅である[1]。 概要福岡県第三の都市・久留米市の代表駅であるが、繁華街などの市街地からやや西に位置する。東に約2kmほど離れた西鉄久留米駅と区別するため、バス停留所の名称や地元での通称は「JR久留米駅」などとなっているが、略して「JR駅」や「JR」とも呼ばれる。 新幹線駅があるが、乗降客数は繁華街に近い西鉄久留米駅の方が多く、当駅の2倍強となっている。 乗り入れ路線九州新幹線に、在来線の鹿児島本線と久大本線(ゆふ高原線、起点)を加えた3路線が乗り入れる。このうち鹿児島本線のみ「JB17」の駅番号が設定されている。なお在来線における所属線[3] は鹿児島本線である。 新幹線は各駅停車の「つばめ」と速達列車「さくら」の全列車が停車する。最速達列車の「みずほ」は2018年3月17日のダイヤ改正で臨時列車が上下1本ずつ停車するようになり、2019年3月16日のダイヤ改正からは下りが定期列車2本、上りが定期列車・臨時列車各1本ずつの計2往復が停車している。さらに2024年3月16日のダイヤ改正からは、下りの定期列車1本が停車するようになった。 在来線は、久大本線に乗り入れる特急「ゆふ・ゆふいんの森」、鹿児島本線の快速列車も含めて全列車が停車する。 歴史
かつては日本貨物鉄道(JR貨物)の施設があったが、九州新幹線の駅設置に伴い用地を明け渡すため鳥栖貨物ターミナル駅(田代駅前)に移転した[11]。駅舎の北側に1面1線のコンテナホームが、構内西側に1面2線で上屋付きのコンテナホームが設置されていた。また、1980年代ごろまでは、駅の周囲にあるブリヂストン久留米工場やアサヒシューズ久留米工場、日本製粉(現・ニップン)久留米工場、ムーンスター久留米工場への専用線もあった。 駅構造新幹線ホームは3階に位置する相対式ホーム2面2線を有する高架駅である[1]。通過線がなく、安全のために可動式安全柵が設けられている。 在来線ホームは島式ホーム2面4線と切欠きホーム1面1線の、合計3面5線のホームを有する地上駅で1階にホームがある。実際は側線を含めて6本の線路が敷かれているが一般旅客用に使用されるのはこの内5本で、東側(駅舎側)のホームには1・3番と切り欠きホームの2番のりば、西側のホームには4・5番のりばが配置されている。リニューアル前は単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線が並ぶ配線であった。 直営駅であり、みどりの窓口・自動券売機が設置されている。在来線の自動改札機はSUGOCAおよび相互利用が可能なICカードに対応している。新幹線との連絡改札口は九州新幹線がエクスプレス予約に対応した初日の2022年6月25日から利用が可能になった。 駅舎鉄筋コンクリート3階建ての駅舎は2010年に完成した橋上駅舎で、「久留米の新たな出発点」をテーマに、久留米の説話、名物などを描いたステンドグラスによる装飾が多用されており、5代目にあたる。駅舎内には待合所・出札口・改札の他にJR九州旅行久留米支店やキヨスク、久留米市観光案内所、地場産くるめJR久留米駅店があり、駅舎・ホーム間のエスカレーターや、バリアフリー仕様のトイレが設置されている。また、新幹線開業時に小規模な駅ビルである「えきマチ1丁目久留米(旧:フレスタくるめ)」が設置され、コンビニエンスストアやラーメン店などが入居する。 駅の開業以来市街地寄りの東側にしか出入口がなかったが、現在の駅舎完成とともに西側にも出入口が設置され、西口周辺の整備が完了した2010年5月23日に利用が開始された[15][注 2]。当初は「西口」「東口」という名称になっていたが、新幹線開業から1年ほど経った2012年4月よりそれぞれ「水天宮口」「まちなか口」と改称され[19]、自由通路にも「ほとめき広場」の愛称が付された。 また、駅舎内の床タイルは久留米絣をモチーフとした幾何学模様を採用し、コンコース、在来線改札、新幹線改札ともに違う柄が採用されている。駅前広場に設置された案内標識も同様に、紺色をベースとした久留米絣の意匠が取り入れられている。
のりば
駅弁2023年ごろまで販売されていた、主な駅弁は下記の通り[20]。
利用状況2020年度の1日の平均乗車人員は5,430人であり、JR九州の駅としては第22位である[21]。また、2020年度のJR九州駅別取扱収入では全駅中6位である[22]。 なお、同じ久留米市の中心駅である西鉄久留米駅の2020年度の平均乗降人員は24,321人である[23]。
駅周辺
開業時は久留米市の中心部に位置したが、その後中心街が東(西鉄久留米駅方面)へ移動したために、現在の駅は中心街からやや西側に離れている。新幹線の開通に伴い新たに駅前の再開発事業が行われ、商業施設やバスロータリーが設けられた。 駅前(まちなか口)には旧駅舎時代の1999年11月からからくり時計が設置されている。再開発に伴い新駅舎完成直後から一時撤去されていたが、2011年3月上旬に再設置された。その他にも、ディスプレイボードには青木繁の「海の幸」と坂本繁二郎の「放牧三馬」が、まちなか口の一般車ロータリーにはブリヂストン提供の世界最大級のタイヤのモニュメントも新たに設置されている。 ダイヤの面からしても、以前は日中の多くの普通電車・快速電車の運行系統が鳥栖で分かれるようなダイヤ設定で、長らく久留米駅近辺を都市部として扱わないような運行形態であったが、新幹線開通以後は大牟田方面への電車が多く設定され、快速電車の所要時間短縮などと相まって在来線の利便性も向上した。 バス路線まちなか口ロータリーにバスのりばが設けられており、西鉄バスと堀川バスが利用可能である[28][29]。ただし5番のりばのみロータリーの外(ライオンズマンション向かい)に設置されている。当駅から西鉄久留米駅までは所要時間10分程度で運賃は170円(2015年1月現在)。バス会社側の案内は「JR久留米駅」。2004年3月31日をもって50番系統は大牟田市までの運行を取り止めた。
その他
旧駅舎時代の写真写真はすべて2008年以前のもの。
隣の駅
脚注注釈
出典
関連項目外部リンク
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