マーカス・ラッシュフォード
マーカス・ラッシュフォード(Marcus Rashford MBE, 1997年10月31日- )は、イングランド・グレーター・マンチェスター州ウィゼンショー出身のサッカー選手。プレミアリーグ・マンチェスター・ユナイテッドFC所属。イングランド代表。ポジションはフォワードまたはミッドフィールダー。 クラブ経歴プロ入り前マンチェスター南部のウィゼンショーで生まれ、5歳の時に地元のクラブであるフレッチャー・モス・レンジャーズでサッカーを始めた。その後、7歳の時にマンチェスター・ユナイテッドFCのアカデミーに参加した。2014-15シーズンのマンチェスター・ユナイテッドU-18の試合では25試合の先発で13得点を決めた。 マンチェスター・ユナイテッド2015-16シーズン2015年11月21日に行われたワトフォードFC戦や、翌週に行われたレスター・シティFC戦で初めてのトップチームのベンチ入りを果たすが出場はならなかった。2016年2月25日に行われたUEFAヨーロッパリーグ決勝トーナメント1回戦、FCミッティラン戦の2ndレグではアントニー・マルシャルの負傷により、急遽スターティングメンバーとして出場すると、デビュー戦で2ゴールをあげる活躍を見せ、1stレグを1-2で落としていたチームを救った。さらに、アーセナルFC戦でプレミアリーグデビューをすると、その試合でも2ゴール1アシストを記録し3-2での勝利に貢献した[4]。2016年3月20日に行われたマンチェスター・シティ戦でもこの試合唯一となる決勝ゴールを決め、ダービーマッチ5戦ぶりの勝利を呼び寄せた[5]。この得点はマンチェスター・ダービーにおける最年少得点記録ともなった。2016年5月30日、マンチェスター・ユナイテッドとの契約を2020年まで延長したことを発表した。 2016-17シーズン2016-17シーズン第3節のハル・シティFC戦では、途中出場からアディショナルタイムにシーズン初ゴールを記録。第5節のワトフォードFC戦、第6節のレスター戦と連続ゴールを決めた。しばらくゴールから遠ざかっていたが、4月9日のサンダーランドAFC戦で途中出場すると、ズラタン・イブラヒモビッチとのパス交換から角度のない所からシュートを決め[6]、4月16日の首位チェルシーFCとの試合では先発出場し、2試合連続となるゴールを決め、勝利に貢献した[7]。4月20日のUEFAヨーロッパリーグ 2016-17準々決勝、RSCアンデルレヒト戦の2ndレグでは1ゴール1アシストを記録し、チームのベスト4進出に貢献、この試合のマン・オブ・ザ・マッチにも選ばれた[8][9]。続く準決勝のセルタ・デ・ビーゴ戦の1stレグではフリーキックを決め[10]、2ndレグではマルアン・フェライニのヘディングでのゴールをアシストし、チームを勝利に導いた。 2017-18シーズン2017年8月26日、レスター・シティ戦では、途中出場から僅か3分後に、彼のシーズン初得点となる先制得点を決め、2-0での勝利に貢献[11]、9月14日、UEFAチャンピオンズリーグ第1節のFCバーゼル戦ではCLデビューを飾り、得点も決めて勝利に貢献した[12]。10月18日、UEFAチャンピオンズリーグのSLベンフィカ戦ではFKが相手ゴールキーパーのミスを誘い、結果的にゴールを決め、勝利に貢献[13]、UEFAチャンピオンズリーグ最終節のCSKAモスクワ戦では決勝ゴールを決め、マンチェスター・ユナイテッドのグループリーグ突破に貢献した[14]。2018年3月10日のリヴァプールFCとのナショナルダービーでは2得点の活躍で2-1の勝利をもたらした。 2018-19シーズン2018年8月5日、2018-19シーズンから背番号を10番に変更することを発表した[15]。プレミアリーグ1月20日のプレミアリーグ第23節ブライトン戦では4試合連続となる決勝ゴールを決めた[16]。それらの活躍からプレミアリーグ1月の月間最優秀選手賞を授与された。 2019-20シーズン2019-20シーズン、開幕戦のチェルシー戦で2ゴールの活躍で勝利に貢献[17]、好調なスタートを切ると、10月20日のリヴァプール戦では17連勝していたリヴァプールの連勝を止めるゴールを決め、引き分けに持ち込んだ[18]。第15節、ジョゼ・モウリーニョ前監督が就任したトッテナム戦では2ゴールを決め勝利に貢献[17]、第16節のマンチェスター・ダービーでも先制点を決め勝利に貢献[17]、早くも昨シーズン記録したプレミアリーグでのキャリアハイの10ゴールに並んだ。シーズン公式戦31試合で19ゴールを挙げていたが、1月15日のFAカップ3回戦再試合ウルヴァーハンプトン戦で背中を負傷長期離脱の見込みとなった[19]。6月19日、第30節のトッテナム戦にて復帰[17]、リーグ戦ではこれまでのキャリアで最高にしてチーム最多の17ゴールを決め[17]、来季のチャンピオンズリーグ出場権獲得に貢献した。 2020-21シーズンチャンピオンズリーグ、グループステージ第2節のライプツィヒ戦でキャリア初のハットトリックを達成した[20]。12月26日のレスター戦でゴールを決め、プレミアリーグ通算50ゴールを達成した[21]。1月にスイスの調査機関「CIES Football Observatory」が算出した市場価値ランキングで、1億6560万ユーロ(約210億円)で世界1位になった[22]。怪我を抱えながらも年間57試合21ゴール15アシストの成績を残した[23]。 2022-23シーズン2022年9月、第6節アーセナル戦での2ゴール1アシストの活躍などにより、2度目のリーグ月間最優秀選手に選出された[24]。第14節、ウェストハム戦で得点を挙げ、クラブでの通算100得点を記録した[25]。2023年1月14日に行われた、マンチェスターシティとのマンチェスターダービーで逆転ゴールを決め、勝利に貢献した。このゴールは7戦連発となるゴールとなった[26]。EFLカップ決勝のニューカッスル・ユナイテッドFC戦では勝利を決定的とするチームの2点目を決め、6シーズン振りとなるタイトルを獲得した[27]。 2023-24シーズン昨季は公式戦30得点という活躍ぶりだったが、今シーズンは不調に陥り、ツイッター上では悪意を持った人物らから誹謗中傷を受けた。ラッシュフォードはメンタル面でも不調が出始めたことを受けて、監督は「私たちが彼をサポートし、昨季のようなレベルに戻れるよう後押しするべきだ」またファンにも協力を求めた[28]。 代表経歴2016年、UEFA EURO 2016に向けた候補メンバーでイングランド代表に初選出された。その後、5月27日のオーストラリア代表との親善試合で史上最年少記録となる得点を決めた。5月31日、UEFA EURO 2016の23人のメンバーに選出された。6月16日、グループリーグ第2戦のウェールズ戦ではイングランド代表史上最年少となる18歳228日でEURO初出場を飾った[29]。2017年9月4日、2018 FIFAワールドカップ欧州予選のスロバキア代表との対戦では決勝点を決め、勝利に貢献した[30]。 2018 FIFAワールドカップでは途中出場で3位決定戦など、6試合に出場したが、無得点に終わった。 UEFAネーションズリーグ2018-19、10月のスペイン戦では1ゴール1アシストの活躍でイングランド代表の対スペイン戦31年ぶりとなる勝利に貢献した。 2021年、UEFA EURO 2020決勝のイタリア戦では延長後半終了間際にPK要員として途中出場、PK戦で3人目のキッカーとして登場したが、シュートを防がれてしまい、更に4人目のサンチョ、5人目のブカヨ・サカのシュートも防がれ、準優勝に終わった[31]。 2022年11月、クラブでの不調から一時は代表から外れていたが、ワールドカップカタール大会を戦うイングランド代表に選出され、1次リーグ初戦のイラン戦では途中出場し、1ゴールを挙げると[32]、第3戦のウェールズ戦では先発起用され、直接FKでのゴールを含む2ゴールを挙げてチームの決勝トーナメント進出に貢献した[33]。 評価マンチェスター・ユナイテッドOBのドワイト・ヨークは「ゴールへの嗅覚を持ち、ストライカーに求められるほかのすべての要素も兼ね備えている。速いし、相手(ドリブルで)を抜くことができ、チャンスを作り、ゴールも決められる。」と評価した[34]。 エピソード
個人成績クラブ2022-23シーズン終了時点[41]
代表
タイトルクラブ
個人
脚注
外部リンク
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