日本橋駅(にほんばしえき)は、東京都中央区日本橋一丁目にある、東京地下鉄(東京メトロ)・東京都交通局(都営地下鉄)の駅である。
概要
東京メトロ銀座線と東西線、都営地下鉄浅草線の計3路線が乗り入れている。駅番号は、銀座線がG 11、東西線がT 10、浅草線がA 13である。
東京メトロでは「髙島屋前」という副駅名を持ち[1]、高島屋日本橋店と直結している。駅の建設にあたっては建設費を日本橋高島屋が負担している[4]。なお1932年の開業から1955年までは「白木屋・高島屋前」、そして白木屋から東急百貨店日本橋店に名称変更して1999年に閉店するまでの間は「東急百貨店・高島屋前」と案内されていた[要出典]。
当駅と東西線・日比谷線茅場町駅との間は改札外の地下通路で接続している(通行可能時間:6時00分 - 23時00分)。ただし連絡駅とはされていないため、乗り継ぎ割引等は適用されない。
歴史
都営地下鉄が駅を設置した際は江戸橋駅(えどばしえき)と称し、銀座線日本橋駅とは別個だった。東西線日本橋駅開業後は地下通路が整備され、営団(当時)日本橋駅との連絡駅となったものの、駅名は変更されなかった。しかし、江戸川橋駅や江戸川駅と駅名が類似していることから、1989年3月19日に新宿線篠崎 - 本八幡間が開業した際「日本橋駅」に改称し、営団と駅名の統一が図られている。
都営地下鉄が駅名を変更したのは、1969年に志村駅を高島平駅に変更して以来で、都営地下鉄での駅名変更の事例はこの2件のみである[5]。
駅構造
東京地下鉄
銀座線は、中央通りと永代通りが交差する「日本橋交差点」の中央通り直下の地下2階に2面2線のホームを有する地下駅。開業当初は1つのホーム(島式1面2線)であったが、乗客の増加に対応して1984年に渋谷方面のホームを増設した。渋谷寄りのコンコース中央には臨時階段があり、臨時階段部を含めて改札内領域とすることが可能なように柵が設置されているが、通常は改札外領域のため、自動改札機は設置されていない。
東西線は、日本橋交差点の永代通り直下の地下3階に島式1面2線のホームを有する地下駅。ホームの茅場町寄りに江戸橋一丁目交差点方面改札口があり、都営浅草線への連絡通路へと通じている。また、ホーム中央、大手町寄りの階段の途中に駅事務室が設置されている。
東西線のコンコースには日本・ポルトガル友好450周年記念でリスボンメトロから贈呈された大理石製の壁画が設置されている[16]。また、B1番出入口付近に髙島屋から寄贈された大型ステンドグラスのパブリックアート「日本橋南詰盛況乃圖」が設置されている[17][18]。
駅務管区所在駅であり、日本橋駅務管区として日本橋地域、三越前地域、住吉地域を管理する[3]。
銀座線と東西線の乗り換え駅の準備工事
現在の銀座線(都市計画第3号線)と東西線(都市計画第5号線)は当駅で交差しているが、戦前の都市計画第5号線(池袋駅 - 早稲田 - 飯田町 - 一ツ橋 - 東京駅 - 永代橋 - 洲崎に至る14.2 km[19]・大正14年内務省告示第56号)は現行の東西線ルートとは異なり、都道404号(行幸通り)から東京駅地下を横切って都道408号(八重洲通り)に向かう計画であった[19]。
このため、銀座線京橋駅 - 当駅間には将来第5号線がさらに下を通ることを考慮して、連絡駅(新駅)となる相対式ホームの準備工事と、乗り換え連絡通路などが設けられる構造としていた[20]。しかし、戦後の都市計画第5号線は北側を通る現行ルート(当駅で交差)となり、この計画は実現しなかった。
のりば
(出典:東京メトロ:構内図)
-
A3番出入口(2019年1月)
-
江戸橋一丁目交差点方面改札(2021年7月)
-
高島屋方面改札口(2019年1月)
-
銀座線ホーム(2020年)
-
東西線ホーム(2022年4月)
発車メロディ
2015年5月22日から、東西線ホームで従来のブザーに代わり発車メロディの使用を開始した[22]。曲は民謡「お江戸日本橋」で、3番線では歌い終わりの部分、4番線では歌い出しの部分をアレンジしたものを使用している。編曲は向谷実が手掛けた(東西線の発車メロディについては、東京メトロ東西線#発車メロディも参照)。
2018年8月30日からは銀座線ホームでも「お江戸日本橋」をアレンジしたメロディの使用を開始した。メロディはスイッチの制作で、1番線では福嶋尚哉、2番線では塩塚博が編曲したものを使用している[13]。
東京都交通局
直営駅。浅草線ホームは、昭和通りと永代通りが交差する「江戸橋一丁目交差点」の南側地下2階に位置し、相対式ホーム2面2線を有する。
改札内に南北行ホームを結ぶ連絡通路が存在せず、「茅場町方面改札」からは1番線、「日本橋方面改札」からは2番線しか利用できない。このため、利用する方向により改札を使い分ける必要がある。
押上寄りに改札口を新設する計画がある[23]。
のりば
(出典:都営地下鉄:駅構内図)
-
日本橋方面改札(2016年5月)
-
ホーム(2022年12月)
利用状況
- 東京メトロ - 2023年度の1日平均乗降人員は163,127人である[メトロ 1]。
- 東京メトロ全130駅の中では高田馬場駅に次ぐ第13位。
- 銀座線⇔東西線間の乗換人員を含んだ、2019年度の路線別1日平均乗降人員は以下の通りである[乗降データ 1]。
- 銀座線 - 227,602人 - 同線内では新橋駅に次ぐ第2位。
- 東西線 - 283,989人 - 同線内では大手町駅、西船橋駅に次ぐ第3位。
- 都営地下鉄 - 2022年度の1日平均乗降人員は78,113人(乗車人員:38,860人、降車人員:39,253人)である[都交 1]。浅草線全20駅中第5位。
年度別1日平均乗降人員
近年の1日平均乗降人員数は下表の通りである。
各年度の1日平均乗降人員[乗降データ 1][乗降データ 2]
年度
|
営団 / 東京メトロ
|
都営地下鉄
|
1日平均 乗降人員 |
増加率
|
1日平均 乗降人員 |
増加率
|
1999年(平成11年)
|
180,594 |
|
[25]87,329 |
|
2000年(平成12年)
|
174,703 |
−3.3%
|
|
|
2001年(平成13年)
|
167,916 |
−3.9%
|
|
|
2002年(平成14年)
|
166,884 |
−0.6%
|
|
|
2003年(平成15年)
|
163,200 |
−2.2%
|
78,494 |
−5.2%
|
2004年(平成16年)
|
162,645 |
−0.3%
|
79,373 |
1.1%
|
2005年(平成17年)
|
164,617 |
1.2%
|
80,573 |
1.5%
|
2006年(平成18年)
|
165,440 |
0.5%
|
82,538 |
2.4%
|
2007年(平成19年)
|
174,248 |
5.3%
|
86,066 |
4.3%
|
2008年(平成20年)
|
178,094 |
2.2%
|
87,553 |
1.7%
|
2009年(平成21年)
|
174,693 |
−2.0%
|
86,707 |
−1.0%
|
2010年(平成22年)
|
169,946 |
−2.7%
|
84,653 |
−2.4%
|
2011年(平成23年)
|
165,816 |
−2.4%
|
82,299 |
−2.8%
|
2012年(平成24年)
|
165,337 |
−0.3%
|
83,256 |
1.2%
|
2013年(平成25年)
|
165,326 |
−0.0%
|
84,833 |
1.9%
|
2014年(平成26年)
|
167,424 |
1.3%
|
87,579 |
3.2%
|
2015年(平成27年)
|
174,752 |
4.4%
|
91,997 |
5.0%
|
2016年(平成28年)
|
184,397 |
5.5%
|
94,923 |
3.2%
|
2017年(平成29年)
|
189,764 |
2.9%
|
96,939 |
2.1%
|
2018年(平成30年)
|
196,307 |
3.4%
|
100,408 |
3.6%
|
2019年(令和元年)
|
199,797 |
1.8%
|
101,779 |
1.4%
|
2020年(令和02年)
|
[メトロ 2]128,624 |
−35.6%
|
[都交 2]68,084 |
−33.1%
|
2021年(令和03年)
|
[メトロ 3]128,765 |
0.1%
|
[都交 3]69,772 |
2.5%
|
2022年(令和04年)
|
[メトロ 4]146,916 |
14.1%
|
[都交 1]78,113 |
12.0%
|
2023年(令和05年)
|
[メトロ 1]163,127 |
11.0%
|
|
|
年度別1日平均乗車人員(1930年代)
各年度の1日平均乗車人員は下表の通りである。
年度別1日平均乗車人員(1956 - 2000年)
年度別1日平均乗車人員[乗降データ 3]
年度
|
営団
|
都営地下鉄
|
出典
|
銀座線 |
東西線
|
1956年(昭和31年)
|
27,656
|
未 開 業
|
未 開 業
|
[東京都統計 1]
|
1957年(昭和32年)
|
28,937
|
[東京都統計 2]
|
1958年(昭和33年)
|
29,889
|
[東京都統計 3]
|
1959年(昭和34年)
|
35,472
|
[東京都統計 4]
|
1960年(昭和35年)
|
37,249
|
[東京都統計 5]
|
1961年(昭和36年)
|
47,641
|
[東京都統計 6]
|
1962年(昭和37年)
|
51,123
|
[備考 2]4,241
|
[東京都統計 7]
|
1963年(昭和38年)
|
56,417
|
5,688
|
[東京都統計 8]
|
1964年(昭和39年)
|
48,683
|
7,988
|
[東京都統計 9]
|
1965年(昭和40年)
|
48,182
|
9,035
|
[東京都統計 10]
|
1966年(昭和41年)
|
45,687
|
10,287
|
[東京都統計 11]
|
1967年(昭和42年)
|
44,250
|
[備考 3]22,103
|
12,611
|
[東京都統計 12]
|
1968年(昭和43年)
|
76,581
|
54,817
|
20,354
|
[東京都統計 13]
|
1969年(昭和44年)
|
106,152
|
96,718
|
31,122
|
[東京都統計 14]
|
1970年(昭和45年)
|
116,395
|
117,693
|
36,771
|
[東京都統計 15]
|
1971年(昭和46年)
|
121,505
|
124,456
|
40,063
|
[東京都統計 16]
|
1972年(昭和47年)
|
118,600
|
125,340
|
40,523
|
[東京都統計 17]
|
1973年(昭和48年)
|
114,726
|
116,644
|
38,778
|
[東京都統計 18]
|
1974年(昭和49年)
|
113,756
|
|
38,378
|
[東京都統計 19]
|
1975年(昭和50年)
|
109,738
|
|
37,011
|
[東京都統計 20]
|
1976年(昭和51年)
|
48,156
|
60,893
|
37,323
|
[東京都統計 21]
|
1977年(昭和52年)
|
47,868
|
61,600
|
37,907
|
[東京都統計 22]
|
1978年(昭和53年)
|
46,225
|
60,321
|
37,452
|
[東京都統計 23]
|
1979年(昭和54年)
|
46,251
|
60,642
|
37,929
|
[東京都統計 24]
|
1980年(昭和55年)
|
46,830
|
62,367
|
38,877
|
[東京都統計 25]
|
1981年(昭和56年)
|
47,378
|
65,233
|
39,458
|
[東京都統計 26]
|
1982年(昭和57年)
|
47,219
|
65,493
|
40,186
|
[東京都統計 27]
|
1983年(昭和58年)
|
46,945
|
67,710
|
40,366
|
[東京都統計 28]
|
1984年(昭和59年)
|
48,137
|
67,748
|
41,071
|
[東京都統計 29]
|
1985年(昭和60年)
|
47,329
|
68,236
|
41,477
|
[東京都統計 30]
|
1986年(昭和61年)
|
48,370
|
69,896
|
44,405
|
[東京都統計 31]
|
1987年(昭和62年)
|
48,656
|
70,904
|
46,126
|
[東京都統計 32]
|
1988年(昭和63年)
|
48,819
|
71,647
|
47,734
|
[東京都統計 33]
|
1989年(平成元年)
|
46,014
|
68,627
|
48,666
|
[東京都統計 34]
|
1990年(平成02年)
|
44,729
|
67,907
|
47,173
|
[東京都統計 35]
|
1991年(平成03年)
|
43,473
|
67,235
|
49,716
|
[東京都統計 36]
|
1992年(平成04年)
|
41,882
|
67,178
|
23,671
|
[東京都統計 37]
|
1993年(平成05年)
|
39,132
|
66,737
|
49,858
|
[東京都統計 38]
|
1994年(平成06年)
|
38,011
|
64,625
|
49,674
|
[東京都統計 39]
|
1995年(平成07年)
|
36,664
|
62,686
|
48,167
|
[東京都統計 40]
|
1996年(平成08年)
|
35,660
|
62,581
|
47,466
|
[東京都統計 41]
|
1997年(平成09年)
|
34,430
|
62,537
|
46,699
|
[東京都統計 42]
|
1998年(平成10年)
|
34,748
|
62,463
|
45,395
|
[東京都統計 43]
|
1999年(平成11年)
|
31,473
|
57,377
|
43,481
|
[東京都統計 44]
|
2000年(平成12年)
|
30,822
|
55,397
|
42,836
|
[東京都統計 45]
|
年度別1日平均乗車人員(2001年以降)
近年の1日平均乗車人員の推移は下表の通りである。
年度別1日平均乗車人員[乗降データ 3][乗降データ 2]
年度
|
営団 / 東京メトロ
|
都営地下鉄
|
出典
|
銀座線 |
東西線
|
2001年(平成13年)
|
30,348 |
53,463
|
40,427
|
[東京都統計 46]
|
2002年(平成14年)
|
29,603 |
53,115
|
41,014
|
[東京都統計 47]
|
2003年(平成15年)
|
29,232 |
51,962
|
38,943
|
[東京都統計 48]
|
2004年(平成16年)
|
31,121 |
52,512
|
39,395
|
[東京都統計 49]
|
2005年(平成17年)
|
30,830 |
52,784
|
39,893
|
[東京都統計 50]
|
2006年(平成18年)
|
30,800 |
53,644
|
40,882
|
[東京都統計 51]
|
2007年(平成19年)
|
32,560 |
56,038
|
42,691
|
[東京都統計 52]
|
2008年(平成20年)
|
33,438 |
57,200
|
43,610
|
[東京都統計 53]
|
2009年(平成21年)
|
32,521 |
56,392
|
43,212
|
[東京都統計 54]
|
2010年(平成22年)
|
31,482 |
54,940
|
42,182
|
[東京都統計 55]
|
2011年(平成23年)
|
30,917 |
53,616
|
41,172
|
[東京都統計 56]
|
2012年(平成24年)
|
30,707 |
53,131
|
41,533
|
[東京都統計 57]
|
2013年(平成25年)
|
30,054 |
53,939
|
42,401
|
[東京都統計 58]
|
2014年(平成26年)
|
29,844 |
55,066
|
43,694
|
[東京都統計 59]
|
2015年(平成27年)
|
30,751 |
57,923
|
45,860
|
[東京都統計 60]
|
2016年(平成28年)
|
32,704 |
60,762
|
47,332
|
[東京都統計 61]
|
2017年(平成29年)
|
33,844 |
62,381
|
48,232
|
[東京都統計 62]
|
2018年(平成30年)
|
35,510 |
63,973
|
49,962
|
[東京都統計 63]
|
2019年(令和元年)
|
37,033 |
64,257
|
50,574
|
[東京都統計 64]
|
2020年(令和02年)
|
|
|
[都交 2]33,854
|
|
2021年(令和03年)
|
|
|
[都交 3]34,683
|
|
2022年(令和04年)
|
|
|
[都交 1]38,860
|
|
- 備考
- ^ 1932年12月24日開業。
- ^ 開業日(2月28日)から同年3月31日までの計32日間を集計したデータ。
- ^ 開業日(9月14日)から翌年3月31日までの計200日間を集計したデータ。
駅周辺
バス路線
- 日本橋(東京駅方面:C4出口付近、南千住・錦糸町方面:B10・C1出口付近)
- 地下鉄日本橋駅(B9出口付近)
- 呉服橋(A1出口付近)
- 日本橋二丁目 / 日本橋髙島屋 / 東京VIPラウンジ(B1出口付近)
- 日の丸自動車興業(日本橋二丁目)
- 日立自動車交通(日本橋髙島屋)
- 晴海ライナー TYO-01系統:晴海二丁目行き
- 晴海ライナー TYO-03系統:晴海トリトンスクエア行き
- 平成エンタープライズ(東京VIPラウンジ)
隣の駅
- 東京地下鉄(東京メトロ)
- 銀座線
- 京橋駅 (G 10) - 日本橋駅 (G 11) - 三越前駅 (G 12)
- 東西線
- 大手町駅 (T 09) - 日本橋駅 (T 10) - 茅場町駅 (T 11)
- 東京都交通局(都営地下鉄)
- 都営浅草線
- ■エアポート快特
- 新橋駅 (A 10) - 日本橋駅 (A 13) - 東日本橋駅 (A 15)
- ■エアポート快特以外の列車種別
- 宝町駅 (A 12) - 日本橋駅 (A 13) - 人形町駅 (A 14)
脚注
注釈
出典
利用状況に関する出典
- 地下鉄の統計データ
- 東京地下鉄の1日平均利用客数
- 東京都交通局 各駅乗降人員
- 東京府統計書
- 東京都統計年鑑
参考文献
関連項目
外部リンク
|