1952年のF1世界選手権(1952ねんのエフワンせかいせんしゅけん)は、FIAフォーミュラ1世界選手権の第3回大会である。FIAは今シーズン、F1よりF2に世界選手権タイトルを設定した。
シーズンは5月18日のスイスで開幕し、9月7日のイタリアまで全8戦で争われた。フェラーリを駆るアルベルト・アスカリがタイトルを獲得した。
シーズン概要
アルファロメオは新車開発の資金を供給できず撤退、唯一のコンテンダーとしてフェラーリがシーズンを戦うこととなった。2リットル自然吸気エンジンの導入により多くのチームがF2に転向することとなった。アスカリは参加した6戦に優勝した。スイスグランプリには参加しなかったが、これはインディ500の予選に参加したため(ヨーロッパ人ドライバーによる初挑戦)であった。マセラティとゴルディーニの変化は僅かであったが、マイク・ホーソーンはクーパーをドライブし、翌シーズンのフェラーリ移籍を手にした。前シーズンチャンピオンのファン・マヌエル・ファンジオはシーズン序盤のクラッシュでひどく負傷し、タイトル争いに参加することはなかった。
ポイントは1位から5位まで8、6、4、3、2が与えられた。また、ファステストラップにも1ポイントが与えられた。全8戦の内ベスト4戦がカウントされた。同一車両を複数のドライバーがドライブした場合、ポイントはラップ数の多寡に関わらず平等に分割された。
開催地及び勝者
エントリーリスト
チーム
|
コンストラクター
|
シャシー
|
エンジン
|
タイヤ
|
ドライバー
|
出場ラウンド
|
アレックス・フォン・ファルケンハウゼン・モトーレンバウ
|
AFM
|
AFM
|
クッヒェン 2.0 V8
|
E
|
ハンス・スタック
|
1
|
トニ・ウルメン
|
ヴェリタス
|
メテオール
|
ヴェリタス 2.0 L6
|
D
|
トニ・ウルメン
|
1, 6
|
エキップ・ゴルディーニ
|
ゴルディーニ
|
16 16S 15
|
ゴルディーニ 2.0 L6 ゴルディーニ 1.5 L4
|
E
|
ジャン・ベーラ
|
1, 3-4, 6-8
|
ロベール・マンヅォン
|
1, 3-8
|
プリンス・ビラ
|
1, 3-5
|
ジョニー・クレエ
|
3
|
モーリス・トランティニアン
|
4-8
|
エキュリー・ロジェ
|
フェラーリ
|
500F2
|
フェラーリ 2.0 L4
|
D
|
ルイ・ロジェ
|
1, 3-5, 7-8
|
ハーシャム・アンド・ウォルトン・モータース
|
HWM
|
52 51/52
|
アルタ2.0 L4
|
D
|
ジョージ・アベカシス
|
1
|
ピーター・コリンズ
|
1, 3-6, 8
|
ランス・マックリン
|
1, 3-5, 7-8
|
スターリング・モス
|
1
|
ポール・フレール
|
3, 6
|
ロジェ・ローラン
|
3
|
イブ・ジロー・カバントゥ
|
4
|
ダンカン・ハミルトン
|
5, 7
|
ジョニー・クレエ
|
6
|
ドリーズ・ヴァン・デル・ローフ
|
7
|
スクーデリア・フラネラ
|
フレイザー・ナッシュ
|
FN48
|
ブリストル 2.0 L6
|
D
|
ケン・ウォートン
|
1, 3, 5, 7-8
|
エキュリー・リッチモンド
|
クーパー
|
T20
|
ブリストル 2.0 L6
|
D
|
エリック・ブランドン
|
1, 3, 5, 8
|
アラン・ブラウン
|
1, 3, 5, 8
|
スクーデリア・フェラーリ
|
フェラーリ
|
500F2 375 スペシャル*
|
フェラーリ 2.0 L4 フェラーリ 4.5 V12*
|
P
|
ジュゼッペ・ファリーナ
|
1, 3-8
|
ピエロ・タルッフィ
|
1, 3-6, 8
|
アンドレ・シモン
|
1, 8
|
アルベルト・アスカリ
|
2-8
|
ルイジ・ヴィッロレージ
|
4, 7-8
|
オフィシーネ・アルフィエリ・マセラティ
|
マセラティ
|
A6GCM
|
マセラティ 2.0 L6
|
P
|
ファン・マヌエル・ファンジオ
|
1
|
フロイラン・ゴンザレス
|
1, 8
|
フェリーチェ・ボネット
|
8
|
フランコ・ロル
|
8
|
エンリコ・プラーテ
|
マセラティ
|
4CLT/48
|
マセラティ-プラーテ 2.0 L4
|
P
|
エマヌエル・ド・グラッフェンリード
|
1, 4-5, 8
|
ハリー・シェル
|
1, 4-5
|
アルベルト・クレスポ
|
8
|
エキュリー・エスパドン
|
フェラーリ
|
500F2 212
|
フェラーリ 2.0 L4 フェラーリ 2.0 V12
|
P
|
ルディ・フィッシャー
|
1, 4-6, 8
|
ペーター・ヒルト
|
1, 4-5
|
ルドルフ・シェーラー
|
6
|
ハンス・スタック
|
8
|
アルフレート・ダットナー
|
シムカ・ゴルディーニ
|
11
|
ゴルディーニ 1.5 L4
|
E
|
マックス・デ・テラ
|
1
|
アルフレート・ダットナー
|
1
|
LD ホーソーン
|
クーパー
|
T20
|
ブリストル 2.0 L6
|
D
|
マイク・ホーソーン
|
3, 5, 7-8
|
イングリッシュ・レーシング・オートモビルズ
|
ERA
|
G
|
ブリストル 2.0 L6
|
D
|
スターリング・モス
|
3, 5, 7
|
エキュリー・フランコルシャン
|
フェラーリ
|
500F2
|
フェラーリ 2.0 L4
|
E
|
シャルル・ド・トルナコ
|
3, 7-8
|
ロジェ・ローラン
|
6
|
アルスール・レガー
|
ヴェリタス
|
メテオール
|
ヴェリタス 2.0 L6
|
E
|
アルスール・レガー
|
3
|
WS アストン
|
アストン
|
NB41
|
バターワース 2.0 F4
|
D
|
ロビン・モントゴメリー=チャーリントン
|
3
|
ビル・アストン
|
5-6, 8
|
トニー・ゲイズ
|
HWM
|
52
|
アルタ 2.0 L4
|
D
|
トニー・ゲイズ
|
3, 5-6, 8
|
ロバート・オブライエン
|
シムカ・ゴルディーニ
|
15
|
ゴルディーニ 1.5 L4
|
E
|
ロバート・オブライエン
|
3
|
ピーター・ホワイトヘッド
|
フェラーリ
|
125/F2
|
フェラーリ 2.0 V12
|
D
|
ピーター・ホワイトヘッド
|
5, 8 4
|
アルタ
|
F2
|
アルタ 2.0 L4
|
グラハム・ホワイトヘッド
|
5
|
スクーデリア・バンデランテス
|
マセラティ
|
A6GCM
|
マセラティ 2.0 L6
|
P
|
フィリップ・エタンセラン
|
4
|
アイテル・カントーニ
|
4-8
|
チコ・ランディ
|
4, 7-8
|
ジノ・ビアンコ
|
5-8
|
ヤン・フリンテルマン
|
7
|
エキュリー・ベルゲ
|
シムカ・ゴルディーニ
|
15
|
ゴルディーニ 1.5 L4
|
E
|
ジョニー・クレエ
|
4-5, 7-8
|
ポール・フレール
|
7
|
スクーデリア・マルゾット
|
フェラーリ
|
166/F2
|
フェラーリ 2.0 V12
|
P
|
フランコ・コモッティ
|
4
|
ピエロ・カリーニ
|
4, 6
|
AHM ブライド
|
クーパー
|
T20
|
ブリストル 2.0 L6
|
D
|
マイク・ホーソーン
|
4
|
レグ・パーネル
|
5
|
コンノート・エンジニアリング
|
コンノート
|
A
|
リー・フランシス 2.0 L4
|
D
|
ケネス・マッカルパイン
|
5, 8
|
ケン・ダウニング
|
5
|
エリック・トンプソン
|
5
|
デニス・プーア
|
5, 8
|
スターリング・モス
|
8
|
エキュリー・エコッセ
|
クーパー
|
T20
|
ブリストル 2.0 L6
|
D
|
デヴィッド・マレー
|
5
|
ケン・ウォートン
|
G・カプラーラ
|
フェラーリ
|
500F2
|
フェラーリ 2.0 L4
|
D
|
ロイ・サルヴァドーリ
|
5
|
トニー・クルック
|
フレイザー・ナッシュ
|
421
|
BMW 2.0 L6
|
D
|
トニー・クルック
|
5
|
マルセル・バルサ
|
BMW
|
スペシャル
|
BMW 2.0 L6
|
-
|
マルセル・バルサ
|
6
|
フリッツ・リース
|
ヴェリタス
|
RS
|
ヴェリタス 2.0 L6
|
-
|
フリッツ・リース
|
6
|
テオ・ヘルフリッヒ
|
ヴェリタス
|
RS
|
ヴェリタス 2.0 L6
|
-
|
テオ・ヘルフリッヒ
|
6
|
ヴィリー・ヒークス
|
AFM
|
8
|
BMW 2.0 L6
|
-
|
ヴィリー・ヒークス
|
6
|
ヘルムート・ニーダーメイヤー
|
AFM
|
6
|
BMW 2.0 L6
|
-
|
ヘルムート・ニーダーメイヤー
|
6
|
アドルフ・ブルデス
|
ヴェリタス
|
RS
|
ヴェリタス 2.0 L6
|
-
|
アドルフ・ブルデス
|
6
|
モトール=プレッセ=フェアレーク
|
ヴェリタス
|
メテオール
|
ヴェリタス 2.0 L6
|
-
|
パウル・ピーチ
|
6
|
ハンス・クレンク
|
ヴェリタス
|
メテオール
|
ヴェリタス 2.0 L6
|
-
|
ハンス・クレンク
|
6
|
ヨセフ・ペーターズ
|
ヴェリタス
|
RS
|
ヴェリタス 2.0 L6
|
-
|
ヨセフ・ペーターズ
|
6
|
ギュンター・ベチェム
|
BMW
|
アイゲンバウ
|
BMW 2.0 L6
|
-
|
ギュンター・ベチェム
|
6
|
ルートヴィヒ・フィッシャー
|
AFM
|
8
|
BMW 2.0 L6
|
-
|
ルートヴィヒ・フィッシャー
|
6
|
ヴィリー・クラカウ
|
AFM
|
6
|
BMW 2.0 L6
|
-
|
ヴィリー・クラカウ
|
6
|
ハリー・マーケル
|
BMW
|
アイゲンバウ
|
BMW 2.0 L6
|
-
|
ハリー・マーケル
|
6
|
エルンスト・クロドヴィヒ
|
BMW
|
Heck
|
BMW 2.0 L6
|
-
|
エルンスト・クロドヴィヒ
|
6
|
ルドルフ・クラウゼ
|
BMW
|
グレイフツ
|
BMW 2.0 L6
|
-
|
ルドルフ・クラウゼ
|
6
|
ケン・ダウニング
|
コンノート
|
A
|
リー・フランシス 2.0 L4
|
D
|
ケン・ダウニング
|
7
|
エリー・バイヨル
|
オスカ
|
20
|
オスカ 2.0 L6
|
P
|
エリー・バイヨル
|
8
|
ピエロ・ドゥジオ
|
チシタリア
|
D46
|
チシタリア F12
|
P
|
ピエロ・ドゥジオ
|
8
|
* インディ500のみに参戦した車両
1952年のドライバーズランキング
|
色 |
結果
|
金色 |
勝者
|
銀色 |
2位
|
銅色 |
3位
|
緑 |
ポイント獲得
|
青
|
完走
|
† 完走扱い(全周回数の90%以上走行)
|
規定周回数不足(NC)
|
紫 |
リタイア(Ret)
|
赤
|
予選不通過(DNQ)
|
予備予選不通過(DNPQ)
|
黒 |
失格(DSQ)
|
白
|
スタートせず(DNS)
|
レース中止(C)
|
水色
|
プラクティスのみ(PO)
|
金曜日テストドライバー(TD) 2003年以降
|
空欄
|
プラクティス出走せず(DNP)
|
除外 (EX)
|
到着せず (DNA)
|
欠場 (WD)
|
|
- 斜体:ファステストラップ (1ポイントが与えられた。同タイムのドライバーがいた場合平等に割り当てられた。)
- 太字:ポールポジション
- † 順位は同じ車両を使用したドライバーに配分された
- ベスト4戦のみがポイントランキングに数えられた。ポイントは有効ポイント、括弧内は総獲得ポイント。
ノンタイトル戦結果
東ドイツ選手権
|
---|
1950年代 | |
---|
1960年代 | |
---|
1970年代 | |
---|
1980年代 | |
---|
1990年代 | |
---|
2000年代 | |
---|
2010年代 | |
---|
2020年代 | |
---|
|