NMAX(エヌマックス)は、ヤマハ発動機が発売しているスクータータイプのオートバイである。
概要
スクーターの『MAX』シリーズとして、トップクラスのTMAX、ミドルクラスのXMAX・SMAXに次ぐグローバル車種として開発され、2015年1月に生産国であるインドネシアの現地仕様として155cc版が発表された[1]。同年10月の東京モーターショーでは125cc版も発表されている[2]。
フレームについてヤマハはバックボーンと称しているが、センタートンネルの中を見ると分かるように実際にはダブルクレードル構造となっており、非常に剛性が高い。また、前後輪がともに13インチのアルミホイールかつ油圧ディスクブレーキ(ABS付)となっており、MAXシリーズの名に恥じぬ高いワインディング性能と直進安定性を誇る。
灯火類はヘッドライトとテールにLEDを採用しており、ヘッドライトは両端に配置したロービーム2灯に中心部のハイビーム1灯を組み合わせた3灯式となっている。一方でウインカーは普通の電球を使用している。
モデル概説
NMAXには排気量の異なるNMAX125とNMAX150(155)の2モデルが存在する。
NMAX125
NMAX NMAX125 |
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基本情報 |
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排気量クラス |
小型自動二輪車 |
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メーカー |
ヤマハ発動機 |
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車体型式 |
EBL-SE86J |
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エンジン |
E3P8E型 124 cm3 4サイクル 水冷SOHC単気筒4バルブ |
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内径×行程 / 圧縮比 |
52.0 mm × 58.7 mm / 11.2:1 |
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最高出力 |
9.0kW 12PS/7,500rpm |
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最大トルク |
12Nm 1.2kgf・m/7,250rpm |
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車両重量 |
127 kg |
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詳細情報 |
製造国 | インドネシア(ヤマハインドネシア モーター マニュファクチャリング) |
製造期間 | 2015年- |
タイプ | スクーター |
設計統括 | |
デザイン | |
フレーム | アンダーボーン |
全長×全幅×全高 | 1955 mm × 740 mm × 1115 mm |
ホイールベース | 1350 mm |
最低地上高 | 135 mm |
シート高 | 765 mm |
燃料供給装置 | 燃料噴射装置 |
始動方式 | セル |
潤滑方式 | ウェットサンプ |
駆動方式 | Vベルト |
変速機 | Vベルト式無段変速 |
サスペンション | 前 | テレスコピック | 後 | ユニットスイング |
キャスター / トレール | 26° / 92 mm |
ブレーキ | 前 | シングルディスク式ABS | 後 | シングルディクス式ABS |
タイヤサイズ | 前 | 110/70-13 48P | 後 | 130/70-13 57P |
最高速度 | |
乗車定員 | 2人 |
燃料タンク容量 | 6.6 L |
燃費 | (WMTC)45.2 km/L |
カラーバリエーション | |
本体価格 | 315,000円(税抜) |
備考 | スペックは2016年モデル[3]。 |
先代 | マジェスティ125・マジェスティS |
後継 | |
姉妹車 / OEM | |
同クラスの車 | ホンダ・PCX、スズキ・バーグマン |
2017年 2BJ-SED6J E31AE型エンジン |
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燃費 - (WMTC)43.6km/L 本体価格 - 325,000円(税抜) |
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日本仕様の NMAX は2016年3月18日より125が先行して発売された[3]。エンジンはヤマハ発動機が新たに開発した『BLUE CORE』(ブルーコア)エンジン[4] が搭載されているが、NMAXのものは高回転域への対応として可変バルブ機構の『VVA』を装備した4バルブの水冷仕様となっている。なお排気量は155cc版のエンジン(内径58mm)を52mmにボアダウンして対応した。
2017年8月21日よりマイナーチェンジを受け車名は NMAX ABS に変更となる。エンジンを平成28年環境規制に適合させるが、主な諸元に変更はない[5]。
リコール
初のリコールが令和元年11月26日(対策開始は令和元年11月27日~)に出されている。
改善対策対象車の車台番号(シリアル番号)
- SE86J-001001~SE86J-011480
対象車製作期間
- 2015(H27)年9月21日~2017(H29)年1月13日
不具合の内容
- 原動機のカムチェーンテンショナーにおいて、内部のスプリングの強度が不足しているため、カムチェーンの振れにより当該スプリングが破損するものがある。そのため、異音が発生し、最悪の場合、カムチェーンが外れてエンジンが停止して、再始動できなくなるおそれがある。
改善措置の内容
- 全車両、カムチェーンテンショナーを対策品に交換する。
- (対策前)2ND-E2210-00 → (対策品)2ND-E2210-20
NMAX150
NMAX150 |
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基本情報 |
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排気量クラス |
軽二輪 |
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メーカー |
ヤマハ発動機 |
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車体型式 |
2BK-SG50J |
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エンジン |
G3J4E型 155 cm3 4サイクル 水冷SOHC単気筒4バルブ |
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内径×行程 / 圧縮比 |
58.0 mm × 58.7 mm / 10.5:1 |
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最高出力 |
11kW 15PS/8000rpm |
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最大トルク |
14N・m 1.4kgf・m/6000rpm |
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車両重量 |
128 kg |
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詳細情報 |
製造国 | インドネシア(ヤマハインドネシア モーター マニュファクチャリング) |
製造期間 | 2015年- |
タイプ | スクーター |
設計統括 | |
デザイン | |
フレーム | バックボーン |
全長×全幅×全高 | 1955 mm × 740 mm × 1115 mm |
ホイールベース | 1350 mm |
最低地上高 | 135 mm |
シート高 | 765 mm |
燃料供給装置 | 燃料噴射装置 |
始動方式 | セル |
潤滑方式 | ウェットサンプ |
駆動方式 | Vベルト |
変速機 | Vベルト式無段変速 |
サスペンション | 前 | テレスコピック | 後 | ユニットスイング |
キャスター / トレール | 26° / 92 mm |
ブレーキ | 前 | シングルディスク式ABS | 後 | シングルディクス式ABS |
タイヤサイズ | 前 | 110/70-13 48P | 後 | 130/70-13 57P |
最高速度 | |
乗車定員 | 2人 |
燃料タンク容量 | 6.6 L |
燃費 | (WMTC)41.7 km/L |
カラーバリエーション | |
本体価格 | 350,000円(税抜) |
備考 | スペックは2017年モデル[6]。 |
先代 | マジェスティS |
後継 | |
姉妹車 / OEM | |
同クラスの車 | ホンダ・PCX、スズキ・バーグマン |
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2017年4月25日より NMAX150 も日本仕様が発売された。エンジンが平成28年環境規制対応の155ccとなったほかは125cc版と共通だが、座席シートは専用品に変更されている[6]。なお、125で問題となったカムテンショナーだが、155については販売当初から対策品であり、リコール対象外である。
脚注
- ^ 新開発の水冷BLUE COREエンジンを搭載したグローバルモデル インドネシア発スポーティスクーター「NMAX」発売 - ヤマハ発動機・2015年1月26日
- ^ 第44回東京モーターショー2015 ヤマハブース概要 - ヤマハ発動機・2015年10月28日
- ^ a b MAXシリーズのスタイルを125ccに展開したグローバル・プレステイジ・シティコミューター “BLUE CORE”エンジン搭載の「NMAX」新発売 - ヤマハ発動機・2016年1月12日
- ^ 3タイプのエンジンで2020年に年間500万台を生産 次世代高性能小型エンジン”BLUE CORE”について - ヤマハ発動機・2014年9月12日
- ^ 新排出ガス規制へ適合した124cm3“BLUE CORE”エンジン搭載 原付二種スクーター「NMAX ABS」の新色を発売 - ヤマハ発動機・2017年7月20日
- ^ a b c スタイルと走りの良さで人気のスクーター「NMAX」の155ccモデルが誕生 高速道路も走行可能な「NMAX155」を新発売 - ヤマハ発動機・2017年3月7日
関連項目
外部リンク
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50 cc | | |
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51 - 125 cc | |
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126 - 250 cc | |
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251 - 400 cc | |
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401 - 600 cc | |
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601 - 1000 cc | |
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1001 cc - | |
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電動スクーター | |
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競技車両 | |
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電動競技車両 | |
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