ポルシェ・オートモービル・ホールディング
ポルシェ・オートモービル・ホールディング(Porsche Automobil Holding SE)は、ドイツ・シュトゥットガルトに本拠を置く持株会社。通称ポルシェSE。2007年に設立され、ポルシェ家およびピエヒ家の両家系が議決権ベースで100%の株式を保有する。フォルクスワーゲンAGの主要株主であり、2019年以降、議決権ベースで同社の株式の約53%を保有する[1]。自動車メーカーのポルシェAGは、ポルシェSEの孫会社であり別組織となる。 沿革2007年6月26日の臨時総会の決議により、ポルシェ事業会社の業務は、新たに設立された子会社のPorsche Vermögensverwaltungs AGに移管、同年11月13日にポルシェSEが設立されると共に、Porsche Vermögensverwaltungs AGは、Dr Ing hc F.Porsche AG(ポルシェAG)に改名された[2]。その後ポルシェAGは2012年8月にフォルクスワーゲンAGに経営統合され、同社の100%子会社となっている[3]。 フォルクスワーゲン株の買収前史ポルシェが2005年9月25日にフォルクスワーゲンAGの普通株式の約20%を取得する意向を発表した際[4]、同社はすでに証券取引所でフォルクスワーゲンAGの株式の約5%を購入していた[5]。 とりわけ、フォルクスワーゲンAGの敵対的買収を阻止することが目的であり、株式買収の結果、保有は2006年に21.2%に増加し、27.4%まで購入した後、監査役会は11月15日に29.9%への引き上げを承認した[6]。 ポルシェSEの設立とフォルクスワーゲンへの出資拡大2007年3月、フォルクスワーゲンAGの株式は10億ユーロで30.9%に増加した[7]。買収理由としてフォルクスワーゲンAGがヘッジファンドにより分割保有されるリスクが挙げられた[8]。 2008年9月、ポルシェSEはフォルクスワーゲンAGへの出資比率を35.14%に引き上げた[9]。 2009年1月、フォルクスワーゲンAGの普通株式の50.76%を保有し、過半数に達したと発表した[10]。 2009年8月、ポルシェSEの資金繰り悪化に伴い、カタールの政府系ファンドであるカタールホールディングLLCがポルシェSEへの資本参加を定める契約書に調印した[11]。 2013年6月、カタールホールディングLLCがポルシェSEの保有株の一部をポルシェ家およびピエヒ家一族に売却し、議決権ベースでは再び両一族の100%保有となった[12]。 2015年9月、ポルシェSEはスズキからフォルクスワーゲンAGの普通株式の1.5%を取得した[13]。これにより、フォルクスワーゲンAGの株式は普通株の52.2%に増加した[14]。 2019年3月、ポルシェSEはフォルクスワーゲンAGへの出資比率を以前の52.2%から4億ユーロで53.1%に引き上げたと発表した[15]。 2020年3月17日から4月20日までの期間に、フォルクスワーゲンAGの普通株式の0.2%を追加取得した[16]。 出典
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