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300セーブクラブ

通算652セーブのMLB記録を持つマリアーノ・リベラ
2018年5月5日に史上最速で300セーブクラブ入りを果たしたクレイグ・キンブレル

300セーブクラブ（英: 300 save club）とは、メジャーリーグベースボールにおいて通算300セーブ以上を達成した投手の集団[1]。2022年シーズン終了時点で31人が達成している[2]。史上最速の達成者はクレイグ・キンブレル[3]。

概要

メジャーリーグベースボール（MLB）におけるセーブは、1969年に正式な公式記録として認められるようになり（同年から最多セーブ投手が制定された）、1973年からルールブックに正式に記載されるようになった[4]。

MLBでは、1976年にローレイズ・リリーフマン賞[注 1] が、2005年に最優秀救援投手賞が、それぞれ制定された。特にマリアノ・リベラ[注 2]、トレバー・ホフマン[注 3]は長年にわたり球界を代表するクローザーとして活躍して、最優秀救援投手賞は2014年に、「マリアノ・リベラ賞（アメリカンリーグ）」「トレバー・ホフマン賞（ナショナルリーグ）」とそれぞれ名称変更された[注 4]。

「300セーブクラブ」を達成した30人のうち、7人がアメリカ野球殿堂入りを果たしている。ただし現状として、リリーフ投手が野球殿堂入りするハードルは高いとされており、一例としてホフマンの野球殿堂入りの実現は候補選手のノミネートから3年目のことであるほか、かつて通算セーブ数のMLB記録を保持していたリー・スミスはアメリカ野球殿堂の全米野球記者協会による投票ではついに選出が叶うことがなかった[6][7][8]。

達成者

凡例（2023年シーズン終了時点[2]）
アメリカ野球殿堂入り 現役選手
順位 選手名 通算
セーブ数		 300セーブ
達成日		 在籍球団
(達成当時)		 達成
年齢		 救援
登板		 30セーブ
達成回数		 最多セーブ
獲得回数		 出典
1 りへら まりあの/マリアノ・リベラ 652 2004年5月28日 ニューヨーク・ヤンキース 34 1105 15 3 [9][10][5]
2 ほふまん とれはー/トレバー・ホフマン 601 2001年8月15日 サンディエゴ・パドレス 33 1035 14 2 [8][11]
3 すみす りー/リー・スミス 478 1991年8月25日 セントルイス・カージナルス 33 1016 11 3 [12]
4 しやんせん けんりい/ケンリー・ジャンセン 447 2019年9月25日 ロサンゼルス・ドジャース 31 871 8 2 [13]
5 きんふれる くれいく/クレイグ・キンブレル 440 2018年5月5日 ボストン・レッドソックス 29 837 8 4 [14][15][3]
6 ろとりけす ふらんしすこ/フランシスコ・ロドリゲス 437 2013年6月22日 ミルウォーキー・ブルワーズ 31 946 8 3 [16][17][18]
7 ふらんこ しょん/ジョン・フランコ 424 1996年4月29日 ニューヨーク・メッツ 35 1119 8 3 [19]
8 わくなー ひりー/ビリー・ワグナー 422 2006年7月4日 ニューヨーク・メッツ 34 853 8 0 [20]
9 えかーすりー てにす/デニス・エカーズリー 390 1995年5月24日 オークランド・アスレチックス 40 710 8 2 [21][22]
10 ねいさん しょー/ジョー・ネイサン 377 2013年4月8日 テキサス・レンジャーズ 38 758 9 0 [23][24]
11 はへるほん しょなさん/ジョナサン・パペルボン 368 2014年6月10日 フィラデルフィア・フィリーズ 33 686 8 0 [25]
12 りあとん しぇふ/ジェフ・リアドン 367 1991年5月20日 ボストン・レッドソックス 35 880 7 1 [26][27]
13 はーしはる とろい/トロイ・パーシバル 358 2004年7月28日 アナハイム・エンゼルス 34 702 8 0 [28][29]
14 まいやーす らんてぃ/ランディ・マイヤーズ 347 1997年7月1日 ボルチモア・オリオールズ 34 716 6 3 [30][31]
15 ふぃんかーす ろーりー/ローリー・フィンガーズ 341 1982年8月21日 ミルウォーキー・ブルワーズ 35 907 2 3 [32][33]
16 ちやつふまん あろるていす/アロルディス・チャップマン 335 2021年8月26日 ニューヨーク・ヤンキース 33 796 8 0
17 うぇってらんと しょん/ジョン・ウェッテランド 330 2000年5月12日 テキサス・レンジャーズ 33 601 8 1 [34]
18 こるてろ ふらんしすこ/フランシスコ・コルデロ 329 2011年6月1日 シンシナティ・レッズ 36 800 7 0 [35][36]
19 ろとにい ふえるなんと/フェルナンド・ロドニー 327 2017年9月22日 アリゾナ・ダイヤモンドバックス 40 951 5 1 [37][38][39]
20 へるなんてす ろへると/ロベルト・ヘルナンデス 326 2002年5月25日 カンザスシティ・ロイヤルズ 37 1010 6 0 [40][41]
21 すとりいと ひゆうすとん/ヒューストン・ストリート 324 2015年7月22日 ロサンゼルス・エンゼルス・オブ
アナハイム		 31 668 5 0 [42]
22 めさ ほせ/ホセ・メサ 321 2005年4月27日 ピッツバーグ・パイレーツ 38 927 6 1 [43][44]
23 しよおんす とつと/トッド・ジョーンズ 319 2007年9月16日 デトロイト・タイガース 39 981 6 1 [45][46]
24 あきれら りっく/リック・アギレラ 318 2000年6月2日 シカゴ・カブス 38 643 6 0 [47][48]
25 ねん ろふ/ロブ・ネン 314 2002年8月6日 サンフランシスコ・ジャイアンツ 32 639 7 1 [49]
26 へんきー とむ/トム・ヘンキー 311 1995年8月18日 セントルイス・カージナルス 37 642 6 1 [50]
27 こせーし りっち/リッチ・ゴセージ 310 1988年8月6日 シカゴ・カブス 37 965 2 3 [51]
28 もんこめりー しぇふ/ジェフ・モンゴメリー 304 1999年8月25日 カンザスシティ・ロイヤルズ 37 699 5 1 [52]
29 しょーんす たく/ダグ・ジョーンズ 303 1999年9月1日 オークランド・アスレチックス 42 842 5 0 [53]
30 すーたー ふるーす/ブルース・スーター 300 1988年9月9日 アトランタ・ブレーブス 35 661 3 5 [54][55]
30 いすりんくはうせん しぇいそん/ジェイソン・イズリングハウゼン 300 2011年8月15日 ニューヨーク・メッツ 38 672 7 1 [1][56]

達成が近い現役選手

投手 通算
セーブ		 チーム 年齢 救援
登板		 30セーブ
達成回数		 最多セーブ
獲得回数
まらんそん まーく/マーク・マランソン 262 フリーエージェント 39 732 4 2
  • データは2024年シーズン終了時

400セーブ達成者

2024年現在、400セーブ達成者は以下の8人。

達成者

選手 セーブ数 400セーブ達成日 達成年齢 達成時の在籍チーム
りへら まりあの/マリアノ・リベラ 652 2006年[57]7月16日[58] 36 ニューヨーク・ヤンキース
ほふまん とれはー/トレバー・ホフマン 601 2005年[59]5月6日[60] 37 サンディエゴ・パドレス
すみす りー/リー・スミス 478 1993年[61]9月17日[62] 35 ニューヨーク・ヤンキース
しやんせん けんりい/ケンリー・ジャンセン 447 2023年[63]5月10日[64] 35 ボストン・レッドソックス
きんふれる くれいく/クレイグ・キンブレル 440 2023年[65]5月26日[66] 34 フィラデルフィア・フィリーズ
ろとりけす ふらんしすこ/フランシスコ・ロドリゲス 437 2016年[67]5月24日[68] 34 デトロイト・タイガース
ふらんこ しょん/ジョン・フランコ 424 1999年[69]4月14日[70] 38 ニューヨーク・メッツ
わくなー ひりー/ビリー・ワグナー 422 2010年[71]6月25日[72] 38 アトランタ・ブレーブス

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 2012年を最後に廃止された。
  2. ^ 1997年 - 2013年にニューヨーク・ヤンキース一筋でクローザーとして活躍。通算652セーブ。アメリカンリーグ記録保持者[5]。
  3. ^ 1994年 - 2010年にサンディエゴ・パドレスなどでクローザーとして活躍。通算601セーブ。ナショナルリーグ記録保持者[5]。
  4. ^ 正式名称はそれぞれ、「マリアノ・リベラAL最優秀救援投手賞（Mariano Rivera AL Reliever of the Year Award）」「トレバー・ホフマンNL最優秀救援投手賞（Trevor Hoffman NL Reliever of the Year Award）」である。

出典

  1. ^ a b Waldstein, David (June 8, 2011). “For Mets, Collegiality Is Part of Closing”. The New York Times. https://www.nytimes.com/2011/06/09/sports/baseball/mets-isringhausen-rodriguez-300-saves.html?partner=rss&emc=rss July 11, 2011閲覧。 
  2. ^ a b “Career Leaders & Records for Saves”. Baseball-Reference. 2022年11月2日閲覧。
  3. ^ a b Ian Browne (6 May 2018). "Kimbrel fastest to 300 saves in Red Sox win" (英語). MLB.com. 2018年5月8日閲覧。
  4. ^ 伊東一雄『メジャー・リーグ紳士録』ベースボール・マガジン社、1997年、114-115頁。ISBN 4583034113。 
  5. ^ a b c “殿堂入りのホフマン氏が史上最多652セーブのマリアノ・リベラ氏の殿堂入りに太鼓判”. ベースボールチャンネル. 2018年5月7日閲覧。
  6. ^ “601セーブ男が1年目での殿堂入りを逃したワケ”. ベースボールキング. 2018年5月7日閲覧。
  7. ^ “抑え投手には厳しい米野球殿堂　グレーな選手に票が集まり、トレバー・ホフマンが落選…”. サンケイスポーツ. 2018年5月7日閲覧。
  8. ^ a b “野茂のライバルらが米国野球殿堂入り　当選した４選手たちの球歴は!?”. スポーツナビ. 2018年5月7日閲覧。
  9. ^ Gagliano, Anthony (2004年5月29日). “Rivera earns 300th career save”. MLB. 2007年10月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年7月11日閲覧。
  10. ^ “Mariano Rivera Statistics and History”. Baseball-Reference.com. 29 June 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。June 18, 2011閲覧。
  11. ^ “Trevor Hoffman Statistics and History”. Baseball-Reference.com. June 18, 2011閲覧。
  12. ^ “Lee Smith Statistics and History”. Baseball-Reference.com. June 18, 2011閲覧。
  13. ^ “After talk with mentor, Jansen gets 300th save”. MLB.com. 2019年10月11日閲覧。
  14. ^ “Craig Kimbrel Statistics and History”. Baseball-Reference.com. May 1, 2018閲覧。
  15. ^ Hawkins, Stephen (May 5, 2018). “Craig Kimbrel becomes youngest pitcher reach 300 saves in Boston’s 6-5 win over Texas”. AP. https://www.boston.com/sports/boston-red-sox/2018/05/05/craig-kimbrel-youngest-pitcher-saves May 5, 2018閲覧。 
  16. ^ “Francisco Rodríguez Statistics and History”. Baseball-Reference.com. June 23, 2013閲覧。
  17. ^ “Francisco Rodriguez closes out Brewers' win for 300th save”. ESPN.com. Associated Press. (2013年6月22日). http://scores.espn.go.com/mlb/recap?gameId=330622108 2013年6月22日閲覧。 
  18. ^ “Kロッドが史上6人目400セーブ達成　本人も予想外「夢にも思わなかった」”. Full-Count. 2018年5月7日閲覧。
  19. ^ “John Franco Statistics and History”. Baseball-Reference.com. June 18, 2011閲覧。
  20. ^ “Billy Wagner Statistics and History”. Baseball-Reference.com. June 18, 2011閲覧。
  21. ^ “Dennis Eckersley Statistics and History”. Baseball-Reference.com. June 18, 2011閲覧。
  22. ^ “キャリア途中でクローザーに転向！？デニス・エカーズリーの投手人生”. Baseball Crix. 2018年5月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月7日閲覧。
  23. ^ “Joe Nathan Statistics and History”. Baseball-Reference.com. April 9, 2013閲覧。
  24. ^ Lacques, Gabe (April 9, 2013). “Ump's blown call enables Joe Nathan to notch 300th save”. USA Today Sports. 9 April 2013閲覧。
  25. ^ “Jonathan Papelbon Statistics and History”. Baseball-Reference.com. June 11, 2014閲覧。
  26. ^ “Jeff Reardon Statistics and History”. Baseball-Reference.com. 22 June 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。June 18, 2011閲覧。
  27. ^ Montella, Paul (May 19, 2011). “This Date in Baseball – MLB – ESPN”. ESPN.com. http://sports.espn.go.com/espn/wire?section=mlb&id=6565968 August 22, 2011閲覧。 
  28. ^ “Troy Percival Statistics and History”. Baseball-Reference.com. June 18, 2011閲覧。
  29. ^ “Percival gets 300th save against Texas | Amarillo.com | Amarillo Globe-News”. The Associated Press. Amarillo.com. (July 29, 2004). オリジナルのJuly 4, 2011時点におけるアーカイブ。. http://archive.wikiwix.com/cache/20110704033510/http://amarillo.com/stories/2004/07/29/mlb_againsttexas.shtml July 3, 2011閲覧。 
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  55. ^ “最多セーブを5度も獲得！ブルース・スーター球歴を振り返ってみた！”. Baseball Crix. 2018年5月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月7日閲覧。
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  62. ^ https://www.baseball-reference.com/players/gl.fcgi?id=smithle02&t=p&year=1993
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  64. ^ https://www.baseball-reference.com/players/gl.fcgi?id=janseke01&t=p&year=2023
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  67. ^ https://www.baseball-reference.com/players/r/rodrifr03.shtml
  68. ^ https://www.baseball-reference.com/players/gl.fcgi?id=rodrifr03&t=p&year=2016
  69. ^ https://www.baseball-reference.com/players/f/francjo01.shtml
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  71. ^ https://www.baseball-reference.com/players/w/wagnebi02.shtml
  72. ^ https://www.baseball-reference.com/players/gl.fcgi?id=wagnebi02&t=p&year=2010

関連項目

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