『絢爛たる流離』(けんらんたるりゅうり)は、松本清張の連作短編小説。『婦人公論』に連載され(1963年1月号 - 1963年12月号)、1964年3月に中央公論社から刊行された。
連作中、いくつかの作品がテレビドラマ化されている。
概要・あらすじ
- 戦前・戦中・戦後の各時代を背景に、3カラット以上もあるダイヤの指輪が転々と持ち主を変え、その持ち主が遭遇する境遇を綴ったオムニバス。連載中の誌面は、新珠三千代の写真を撮り下ろして、挿絵のかわりに入れるという作りになっていた[1]。清張はフランス映画『舞踏会の手帖』をイメージして書いたという[2]。
- 連作各編のタイトルは以下の通り。
- 第1話『土俗玩具』
- 第2話『小町鼓』
- 第3話『百済の草』
- 第4話『走路』
- 第5話『雨の二階』
- 第6話『夕日の城』
- 第7話『灯』
- 第8話『切符』
- 第9話『代筆』
- 第10話『安全率』
- 第11話『陰影』
- 第12話『消滅』
テレビドラマ
1963年版・1
『小町鼓』
- 2月7日と2月8日、NHKの「松本清張シリーズ・黒の組曲」枠にて2回にわたり放映。前編は22:30-23:00、後編は22:15-22:45の放映。
- キャスト
- スタッフ
『走路』
- キャスト
- スタッフ
1963年版・2
『百済の草』
- キャスト
- スタッフ
『陰影』
- キャスト
- スタッフ
TBS系列 東芝日曜劇場 |
前番組 |
番組名 |
次番組 |
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百済の草 (1963.6.16)
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愛する (1963.12.1)
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陰影 (1963.12.8)
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1987年版
1987年3月30日から4月2日まで、テレビ朝日系列にて4夜連続で放映された(21:00-21:54)。
「松本清張の絢爛たる流離・第1話 美しい人妻の復讐」。原作は『土俗玩具』。
- キャスト
- スタッフ
「松本清張の絢爛たる流離・第2話 銀座の女の完全犯罪」。原作は『陰影』。
- キャスト
- スタッフ
「松本清張の絢爛たる流離・第3話 離婚した花嫁の殺意」。原作は『夕日の城』。
- キャスト
- スタッフ
「松本清張の絢爛たる流離・第4話 年上令嬢の危険な誘惑」。原作は『消滅』。
- キャスト
- スタッフ
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関連項目 | |
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脚注・出典
- ^ 文春文庫新装版(2009年)巻末の藤井康栄による解題を参照。なお本作の当初の担当編集者は澤地久枝であるが、有馬頼義との恋愛事件により途中退社した。
- ^ 林悦子『松本清張映像の世界 霧にかけた夢』(2001年、ワイズ出版)69頁参照。