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第二最上川橋梁(だいにもがみがわきょうりょう)は、山形県東田川郡庄内町の最上川に架かる東日本旅客鉄道(JR東日本)羽越本線の鉄道橋である。
概要
酒田線(現・羽越本線)の余目駅 - 酒田駅間の延伸工事に伴って1914年(大正3年)に完成した[1]。北余目駅 - 砂越駅間の最上川に架かる全長624.16メートル(上り線)の橋梁である。酒田線(現・陸羽西線)の津谷駅 - 古口駅間に、最上川を渡河する橋梁(第一最上川橋梁)が既に存在していた為、当橋梁では第二橋梁を名乗っている。現在は複線化され、単線用橋梁2本から構成されている。
構造
開業時(現在の上り線)は径間60フィート(約18.28メートル)の鈑桁22連と径間200フィート(約60.96メートル)の構桁6連からなる全長2,701フィート(約823.26メートル)の橋梁であった[2]。
現在の上り線は新津方から支間19.15メートルの上路プレートガーダー1連、支間20.7メートルの上路プレートガーダー3連、支間62.4メートルの下路ワーレントラス5連、支間62.4メートルの曲弦ワーレントラス1連、支間62.4メートルの下路ワーレントラス2連、支間29.667メートルのポニーワーレントラス1連の計13連、橋長624.16メートルである。
歴史
- 1914年(大正3年)12月24日:酒田線余目駅 - 酒田駅間 (12.2km) 延伸開業に伴い開通。
- 1940年(昭和15年):資材不足により約200m分の鉄桁を築堤に変更[3]。
- 1942年(昭和17年):橋桁を引き上げ。
- 1951年(昭和26年)6月30日:上路鈑桁数連を取り替え[7]。
- 1953年(昭和28年)11月5日:トラス一連を鈑桁三連と更換[8]。
- 1959年(昭和34年)8月10日:複線化工事による新橋梁完成により現在線を新橋梁に移し、旧橋梁の改修工事を開始[9]。
- 1960年(昭和35年)10月1日:北余目信号場-砂越駅間複線化に伴い橋梁も複線使用開始。
- 2006年(平成18年)11月:脱線事故の対策として、西側に防風柵設置[10]。
脚注
- ^ 第二最上川橋(上り)1914-12-24 - 土木学会付属土木図書館、2017年8月14日閲覧。
- ^ 鉄道院年報 大正3年
- ^ a b 『活かされた鐵材 鐵道で示すこのお手本』昭和16年1月17日読売新聞山形読売
- ^ 昭和15年6月19日読売新聞山形読売
- ^ 『海底隧道に次ぐ難工事 最上川第二鐵橋引上げけふ着工』昭和17年6月20日読売新聞山形読売
- ^ 『愈々最後の難工事 最上川鐵橋工事進む』昭和17年8月16日読売新聞山形
- ^ 『注目浴る 橋桁更換 第二最上川鐡橋に挑む技術陣』昭和26年5月19日交通新聞2面、『羽越線鉄橋工事成功』昭和26年7月1日読売新聞山形版
- ^ 『最上川橋梁の鈑桁更換』昭和28年10月10日交通新聞1面、『第二最上川橋梁等の橋桁更換を開始』昭和28年10月27日交通新聞1面
- ^ 『最上川の第二鉄橋 十日処女運行の歓び』昭和34年8月12日荘内日報1面
- ^ “防風柵設置による輸送障害対策について”. JR東日本. 2021年6月23日閲覧。
外部リンク
座標: 北緯38度52分45.2秒 東経139度54分32.2秒 / 北緯38.879222度 東経139.908944度 / 38.879222; 139.908944