松川(まつかわ)は、山形県米沢市および福島県福島市を流れる阿武隈川水系の一級河川である。山形県内では前川と呼ばれる。
地理
山形県米沢市南東部の吾妻連峰の山々に源を発し東へ流れる。福島県福島市へ入り、福島盆地中央の信夫山の北側を流れ、福島市本内で阿武隈川に合流する。上流は磐梯朝日国立公園内を流れる。福島市安養寺付近から扇状地つくり、一帯に果樹園が広がる。JR東日本の奥羽本線・山形新幹線の福島駅から板谷峠までは、ほぼ松川に沿っている。
福島市街地の松川河川敷には松川運動公園や緑地公園が整備されている。堤防には桜並木が整備され、福島市内の桜の花見の名所の1つとなっている。
歴史
- 1600年:松川の戦い。1600年の関ヶ原の戦いにあわせ、陸奥国では西軍の上杉景勝と東軍の伊達政宗による小競り合いが各地で展開された。このときに上杉軍と福島に攻め込んだ伊達軍による戦いが「松川の戦い」である。当時の松川は信夫山の北側を流れる現在の流路ではなく信夫山の南側を流れていた。したがって松川の戦いは信夫山の北側ではなく南側(現在の福島市街地)が戦場となった。現在、信夫山南側には祓川(はらいがわ)が流れているが、これが古い松川の名残であるとされる。
- 1635年:洪水により信夫山の北側を流れる現在の流路になる(1637年説もある)。
- 1932年:阿武隈川合流地点域の改修工事開始(1938年完成)。
- 1950年:国の直轄事業の松川第1堰堤工事を実施。
- 1964年:流路工施設の着工。
- 2004年:砂防堰堤全15基が完成。
支流
自然景勝地
橋梁
下流より記載
周辺施設
関連項目
- 松川町 (福島市)・水原川 - 福島市内ではあるが、松川が流れている福島市中央部ではなく、福島市南端にあたる別の地である。地名の由来は地域内を流れる水原川がかつて松川と呼ばれていたことによる。