『戦隊レッド 異世界で冒険者になる』(せんたいレッド いせかいでぼうけんしゃになる)は、中吉虎吉による日本の漫画作品。『月刊少年ガンガン』(スクウェア・エニックス)にて、2020年11月号から連載中。2021年9月に単行本第2巻の発売を記念し、稲田徹がナレーションを務めるPVが制作された[1]。テレビアニメが2025年1月より放送中[2]。
あらすじ
悪の組織・秘密結社ゼツエンダーとの最終決戦。絶縁王との戦いで相打ちになったキズナファイブのキズナレッド・浅垣灯悟。しかし、彼は死なず異世界へと転生していた。異世界を旅し、この世界にも困っている人が大勢いることを知った灯悟は冒険者となり、キズナレッドへ変身しては人々を救いながら元の世界へ戻る方法を探すことを決める。やがて、強力な冒険者を探していた魔導士イドラと出会い、彼らの冒険が始まる。
登場人物
声の項はテレビアニメにおける担当声優。
主要人物
- 浅垣灯悟(あさがきとうご) / キズナレッド / キズナブラック → キズナバーニングブラッド
- 声 - 井藤智哉[2]
- 主人公。熱血漢を絵に描いたような何事にも真っ直ぐで一生懸命な青年。絆装甲(バンソウプレート)を使ってキズナレッドへ変身する。変身の際には毎回背後で盛大に爆発が起き、それに巻き込まれると常人は普通にダメージを受けてしまう。クエストでドロップしたアイテムも毎回黒焦げにしてしまうため、あまり他の冒険者からパーティーを組んで貰えなくなってしまい、結果無一文になってしまっていた。その他バーニングキズナパンチといった様々な必殺技を持っており、最大の奥の手として巨大ロボであるマキシマムキズナカイザーを召喚することが出来る。
- 絆に対して強く拘りを持っており、誰とでも絆を結ぶことが出来ると自負している。一方で、最終決戦の折に単身で敵の首領と戦ったことについてテルティナから指摘されたり、かつての仲間と思わしき人物から「誰よりも絆に餓えた寂しがり屋」と言われるなど危うさも見せている。
- イドラ・アーヴォルン
- 声 - 稲垣好[2]
- ヒロイン。16才。巨乳。ツッコミ気質であり、灯悟の一挙手一投足に突っ込んでいる。
- 大魔道士の家系の一族で様々な魔法を使うことが出来、その腕は一流。特権魔法にもある程度対抗出来る。アーヴォルン家は代々、王家の杖として人々の幸福のために魔法を研究することを使命とし、イドラもそのことに誇りに思っていたが、先代当主だった彼女の父親が杖の座を懸けた戦いに敗北し、一族もろとも王都から追放されてしまう。以降アーヴォルン家は没落気味でA級冒険者を雇うお金がないほどであった。新たに王家の杖の当主になった者の方針がイドラには許すことが出来ず、その者から王家の杖の座を取り戻し、再び魔法の力で世界中の人々の笑顔を取り戻すことを悲願としている。
- 異世界人である灯悟に興味津々であり、当初は彼の力について色々と調べていた。灯悟の言動には心を惑わされることも多く、次第に惹かれていっている。
- テルティナ・リズ・ワーグレイ・アヴァルロスト
- 声 - 田中美海[2]
- アヴァルロスト皇国の第三王女。15才。八重歯が特徴的な美少女。王族でありながらも自ら魔力の種を回収する旅に出ている。王族としては立場が低く、付いてきてくれる騎士もいないため、イドラに会いに行くまでは自ら捜し出したロゥジーを唯一の味方としていた。人体から魔力の種を取り除く特権魔法″簒奪の銀狼(ヴリコラカス)″を使うことが出来る。王族として気品ある佇まいではあるものの、時折年頃の少女のような反応を見せることも多く、初めてマキシマムキズナカイザーに乗ったときは目を輝かせながらはしゃいでいた。
- ロゥジー・ミスト
- 声 - 大野智敬[2]
- テルティナの従者の青年。魔王を封印した勇者が振るったとされる伝説の神器″王家の聖剣″を装備している。かつては″孤高の戦鬼″という異名を持つS級冒険者で多くの高額賞金首をたった一人で討伐していた。その実力はキズナレッドに変身した灯悟と同等以上で、灯悟曰く「幹部怪人クラスかそれ以上」。マキシマムキズナカイザーを前にしても怯むことなく渡り合った。ほぼすべての生物が魔力を持つ世界で魔力を持たない特異体質であり″忌み子″として迫害された過去から人間嫌いとなっていた。一方でそのことで傷付き憤ったのは誰かに受け入れられ、人の輪に入ることを本当は望んでいたからではとテルティナに指摘された上で必要とされ、受け入れられたことで彼女に対して強い思いを抱いてる。テルティナから「正直に言いなさい」と言われると言葉を取り繕っていても直後に偽らざる本心を述べる。
- ラーニヤ
- 声 - 白石晴香[3]
- エルフの里ルグシムの次期族長・7代目アメン継承者。千年前に異世界から伝わった変身アイテム「アメンバッグル」を用いて「アメン」に変身する[* 1]。普段は内気な性格で、戦闘時には心に強気な仮面をかぶることで勢いをつけている[* 1]。
灯悟たちの関係者
- 二階堂天理(にかいどうてんり)
- 声 - M・A・O[4]
- キズナファイブ6人目の戦士キズナシルバーでグラマラスな体型のボクっ娘美女。絶縁王の攻撃から灯悟を庇い死んでしまうが、その後異世界へ転移していた。生まれつき予知能力を持っていて、1000年後に異世界へと訪れる灯悟に助言を残した。
- キズナレッド・バース達の世界では存在していない。
- アジール・アヌマ・ククジャ
- 声 - 古川慎[3]
- 鉱山都市ククジャの現領主であり、ラーニヤの幼馴染。支配目的でルグシムへと訪れたところで灯悟たちと出会う。人間と亜人の両方を絶対的な力で平等に支配することこそ理想であると主張し、ラーニヤと対立した。かつて、ククジャの民の反乱により尊敬する父を失い、そのことが彼の生き方を変えてしまうこととなる。
- 個人での戦闘能力は高く、ラーニヤから「アメンバッグル」を奪い「アメン」に変身して灯悟たちの前に立ちはだかった。また、砂の時間を止める力「悠久(レルアバド)」を持っており、それで灯悟たちの動きを制限するなど優位に立ち回っている。
- ツギハギ博士
- 亜人連合首都フォリングの文明を発展させた人物。その正体はゼツエンダー幹部のウラギリス。当初は灯悟たちへの協力を拒むも、キズナレッドバースの欠陥を認め、魔王を倒すための最善策として渋々手を組む。
魔王族
- アブダビ
- 声 - 吉野裕行[3]
- 魔王の血族の一人”常笑のアブダビ”。笑い顔の仮面を常に被っており、刃の部分が蛇腹状に展開する鎌を武器に戦う。使う技にも「笑」という言葉が入っている。
- ヴィダン
- 声 - 鈴村健一[3]
- 魔王の血族の一人”究愛のヴィダン”。アジールの前に執事として現れ、力を貸すフリをしながら裏で操る。ククジャの街の労働者を煽動してアジールの父を殺させたのも彼の仕業。
- ブイダラ
- 魔王の血族の一人”悠戯のブイダラ”。少女の様な姿をしており、その目で見た能力をコピーしてそっくりそのまま使うことの出来るごっこ遊びを得意とする。人間を標本にしコレクションするという趣味を持っている。
- ドマド
- 魔王の血族の一人。その実力は計り知れず、その姿を見た灯悟が畏れる程。
- シャウハ・シャムハザール[* 2]
- 声 - 白石涼子[3]
- 「王家の杖」として王家に使える女性魔道士。資格制度による魔導技術の徹底的な管理と規制を理念としている。人々を魔道具の悪用から守るために魔道具を資格制にした[* 3]。
- シャウハ
- 魔王の血族の一人”惨美のシャウハ”。彼女の理念である徹底的な管理と規制は人間たちによる文明の発展が不都合であり、それを抑止するためであった。
絆創戦隊キズナファイブ
- 万丈寺流(ばんじょうじながれ)
- 声 - 松風雅也[5]
- キズナブルー。24歳のIT企業社長。
- 飛星エミリ(とびほしえみり)
- 声 - 菊地美香[5]
- キズナイエロー。元ヤンで26歳の高校教師。
- 堅岡修二(かたおかしゅうじ)
- 声 - 土田大[5]
- キズナグリーン。20歳の大学生。
- 愛沢ツカサ(あいざわつかさ)
- 声 - 小宮有紗[5]
- キズナピンク。16歳の高校生。
- ペタゴラス博士
- 声 - 茶風林[6]
- キズナファイブの司令官的存在。変身アイテムや武器等の開発にも携わっている。
宇宙秘密結社ゼツエンダー
- 絶縁王
- 声 - 中田譲治[6]
- ゼツエンダーの首領。
- ゼッコウハ
- ハーキョック
- ウラギリス
- リサン
- 絶縁王の部下。それぞれ幹部クラス
キズナレッド・バース
ツギハギ博士が魔王対策として用意した改造ドッペルゲンガー「ドッペルアナザー」を使って「並行世界のキズナレッド」をコピーしたもの。
- 浅垣灯悟郎 (あさがき とうごろう)
- 「浅垣灯悟がサイボーグになった」という世界からトレース。23歳。
- 浅垣灯子 (あさがき とうこ)
- 「浅垣灯悟が女性だったら」という世界からトレース。16歳。
- アーサー・G・トゥーゴー
- 「浅垣灯悟が外国人だったら」という世界からトレース。
- 後藤朝輝 (ごとう あさき)
- 「絆創戦隊キズナファイブという特撮ドラマがある」世界からトレース。浅垣灯悟役の俳優なので戦闘能力はない。
- 浅垣灯悟(バッドエンド)
- 「ツギハギ博士が魔王側だった」世界からトレース。制御できないため冷凍封印されていた。
その他
- ポセイドン
- 声 - 山内健嗣
- イドラに仕える執事。彼女のことを孫娘のように思い慕っている。かつてはイドラの祖母と共に冒険者としてパーティーを組んでいて魔王をも倒せる最強パーティーとして名を馳せていた。なお、その頃は全身の筋肉がムキムキであった。灯悟については冒険者としての実力は認めつつも一方でイドラの貞操を脅かす者として警戒している。
書誌情報
テレビアニメ
2024年8月にテレビアニメ化が発表された[2]。2025年1月よりAT-Xほかにて放送中[16]。
スタッフ
主題歌
- 「Cuz I」[17]
- 牧島輝によるオープニングテーマ。作詞は藤林聖子、作曲は吉田司・Tsubasa、編曲はTsubasa。
- 「Explosive Heart」[17]
- 内田彩によるエンディングテーマ。作詞・作曲・編曲は永塚健登。
- 「さぁいこう!キズナファイブ」
- 隆成による挿入歌。作詞は藤林聖子、作曲・編曲は亀山耕一郎。
- 「マキシマム・キズナカイザー爆現!!」
- 串田アキラによる挿入歌。作詞は桑原永江、作曲・編曲は亀山耕一郎。
各話リスト
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 総作画監督 | 初放送日 |
第01話 | 戦隊レッドと魔法使い
| 冨岡淳広 | 川口敬一郎 | | | 2025年 1月12日 |
第02話 | 戦隊レッドと冒険者達
| 森地夏美 | 中野英明 | - 李少雷
- 原誠
- 溝渕美穂
- 金到暎
- 松本恵子
- 大野勉
- 田中克憲
- 米田雅哉
- 李雄宰
- 徐学文
- Lit Edu
- Paz Gómez de la Muñoza
| | 1月19日 |
第03話 | 戦隊レッドと勇者と姫様
| 冨岡淳広 | 齋藤徳明 | 佐藤英一 | | 伊藤亜矢子 | 1月26日 |
第04話 | 戦隊レッドと絆の剣
| 森地夏美 | | - 李少雷
- 大野勉
- 陳力浩
- 近藤明也圭
- STUDIO MASSKET
| 2月2日 |
放送局
日本国内 インターネット / 配信期間および配信時間[16]
配信開始日 |
配信時間 |
配信サイト |
備考 |
2025年1月13日 |
月曜 0:00(日曜深夜) 更新 |
| 地上波先行最速配信
|
2025年1月18日 |
土曜 0:00(金曜深夜) 以降順次更新 |
| 見放題配信 |
|
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| 都度課金配信 |
BD / DVD
巻 |
発売日[20] |
収録話 |
規格品番
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BD |
DVD
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1 |
2025年4月25日予定 |
第1話 - 第4話 |
ZMXZ-18081 |
ZMBZ-18091
|
2 |
2025年5月28日予定 |
第5話 - 第8話 |
ZMXZ-18082 |
ZMBZ-18092
|
3 |
2025年6月25日予定 |
第9話 - 第12話 |
ZMXZ-18083 |
ZMBZ-18093
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脚注
出典
漫画を出典とするもの
- ^ a b 漫画2巻, 第9話
- ^ 漫画2巻, 第6話
- ^ 漫画2巻, 第7話
その他の出典
外部リンク
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テレビアニメ | | |
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劇場アニメ | |
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OVA | |
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Webアニメ | |
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関連人物 | |
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関連項目 | |
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