宋家豪
宋 家豪(ソン・チャーホウ、1992年9月6日 - )は、台湾(中華民国)・台東県出身のプロ野球選手(投手)。右投左打。東北楽天ゴールデンイーグルス所属。 経歴プロ入り前国立体育大学出身。同大学在学中の2014年に仁川アジア競技大会と第1回21Uワールドカップへ台湾代表として出場した[2]。 2015年6月に開催されたCPBLドラフト会議にて、統一ライオンズから2巡目で指名されたが、NPB入りを目指すために入団を拒否した[注 1]。7月には光州ユニバーシアードに台湾代表として出場[4]。10月17日に来日し[3]、翌18日から東北楽天ゴールデンイーグルスの秋季練習に参加した[5]。 10月20日に楽天と育成選手契約を締結した[6]。推定年俸は440万円、背番号は143[5]。登録名は、本名をカタカナで表記したソン・チャーホウ[2]。その後は第1回プレミア12(詳細後述)に出場するため、チームを離れた[6]。 楽天時代2016年は主に先発[7]としてイースタン・リーグ公式戦で15試合に登板し、6勝3敗・防御率2.44を記録した[8]。オフに推定年俸440万円で楽天と育成選手契約を締結[9]。11月30日には、登録名を宋家豪に変更することが発表された[10]。 2017年は開幕前に第4回WBC(詳細後述)へ出場。レギュラーシーズンでは、イースタン・リーグで17試合に登板して5勝1敗・防御率5.40、38回1/3を投げて34奪三振を記録すると[11]、7月31日に支配下選手契約を締結[12]。背番号は94へ変更となった[11]。8月11日に出場選手登録され[13]、同日のオリックス・バファローズ戦でプロ初登板を果たし、最速153km/hを計測したが[14]、1回3安打1奪三振2失点という結果であり[15]、この1試合のみで8月14日に出場選手登録を抹消された[16]。10月4日に再登録されると[17]、同7日の千葉ロッテマリーンズ戦ではプロ初ホールドを記録[18]。レギュラーシーズンでは一軍で5試合に登板し、0勝0敗3ホールド・防御率3.86を記録すると、CSでもベンチ入りし[19]、埼玉西武ライオンズとのファーストステージ、福岡ソフトバンクホークスとのファイナルステージに2試合ずつ登板した[20][21]。オフに推定年俸440万円で楽天との契約を更新[22]。併せて背番号43への変更が球団から発表された[23]。 2018年は5月16日に出場選手登録[24]。4試合の登板で防御率2.70を記録していたが[25]、ペゲーロが不振である一方[26]、二軍で実戦復帰したディクソンが好調[27]という外野手事情があり、5月24日に出場選手登録を抹消された[28]。6月3日に再登録され[29]、2登板で2ホールドを記録したものの[30][31]、ディクソンとアマダーが昇格[32]する兼ね合いで同11日に登録抹消[33]。ただ、ウィーラーが骨折[34]、ディクソンは左太ももを痛めて戦列を離れ[27]、6月23日に出場選手登録されると[35]、翌24日の北海道日本ハムファイターズ戦でプロ初勝利を挙げた[36]。その後はシーズン終了まで一軍に帯同し、この年は40試合に登板。5勝3敗6ホールド・防御率1.73を記録し[37]、飛躍の1年となった[38]。オフに推定年俸1500万円で楽天との契約を更新した[39]。 2019年は初めて開幕を一軍で迎えると[40]、開幕からセットアッパーとしてフル回転[41]。5月24日のオリックス戦を終えた時点では23試合に登板し、1勝1敗14ホールド・防御率1.57を記録していたが[42]、25日の同カードで救援失敗[43]して以降は疲労により調子を落とし、6月13日に出場選手登録を抹消された[41]。抹消後は二軍で14試合に登板し、防御率5.25という成績であったが[44]、8月22日に再登録されると[45]、レギュラーシーズン終了まで(17試合連続)無失点を記録[46]。この年は48試合に登板し、3勝2敗24ホールド・防御率2.18という成績でブルペンを支えた[47]。ソフトバンクとのCSファーストステージでは3連投したが[48]、第3戦では内川聖一に決勝のソロ本塁打を打たれた[49]。オフに推定年俸4500万円で楽天との契約を更新した[47]。 2020年は新型コロナウイルスの影響で120試合制・開幕延期となり、6月19日の開幕は二軍で迎えたが、翌20日に出場選手登録[50]。しかし、7月21日のオリックス戦で若月健矢に逆転満塁本塁打を打たれ[51]、1/3回を4失点で敗戦投手となるなど[52]、失点する試合では複数失点が目立った[53][54][55]。9月18日のソフトバンク戦でも2/3回で2失点を喫し[56]、この登板を最後に同21日に出場選手登録を抹消された[57]。10月6日に再登録されたが[58]、同18日のソフトバンク戦では真砂勇介に3点本塁打を打たれるなど[59]、2/3回を投げて4安打4失点[60]。10月22日の登録抹消[61]以降の一軍登板は無く、この年は38試合の登板で1勝2敗10ホールド・防御率6.94という成績に終わった。 2021年1月17日、推定年俸4725万円で楽天との契約を更新したことが発表された[62]。シーズンでは2年ぶりに開幕を一軍で迎えると[63]、前年の勝ちパターン[64]を担っていたブセニッツが開幕3日目に背中の張りで離脱[65]。牧田和久も再調整で4月18日に出場選手登録を抹消されると[66]、セットアッパーに定着し、7月4日終了時点で34試合に登板して1勝1敗18ホールド・防御率1.95を記録[67]。翌5日に監督推薦でオールスターに初選出され[68]、球宴第2戦に5番手として登板した[69]。後半戦に入ると、8月26日に守護神・松井裕樹が右太もも痛で離脱し[70]、同日のオリックス戦でプロ初セーブを挙げた[71]。その後も安樂智大・酒居知史と共に『日替わり守護神』を務め[72]、この年はシーズンを通して一軍に帯同。リーグ2位の63試合に登板し、3勝3敗24ホールド7セーブ・防御率2.13と好成績を収めた[73]。オフに推定年俸1億1000万円で楽天との契約を更新した[74]。 2022年は2月の春季キャンプ中に母親を亡くし、一時帰国[75]。再来日後、隔離期間を経て[76]チームに合流し、開幕は二軍で迎えたが、4月19日に出場選手登録された[77]。7月前半にリフレッシュで登録抹消された期間があったものの[78]、シーズンの大半を一軍で過ごし、この年は54試合の登板で4勝2敗20ホールド・防御率2.61を記録した[75]。オフに推定年俸1億1000万円[79]で楽天との契約を更新した[80]。 2023年は第5回WBCへの出場(詳細後述)を経て、シーズンでは2年ぶりに開幕を一軍で迎えたが[81]、6試合の登板で防御率6.00と不調が続き[82]、4月24日に出場選手登録を抹消された[83]。5月9日に再登録されると[84]、夏場に3週間ほど二軍再調整期間がありながらも[85][86]ブルペンの一角を担い、9月17日のオリックス戦では通算100ホールドを達成。『台湾出身投手のNPB通算100ホールド』は史上初であった[87]。この年は49試合の登板で2勝1敗16ホールド・防御率2.89を記録。オフに推定年俸9000万円[88]で楽天との契約を更新した[89]。 2024年も開幕を一軍で迎え[90]、8回のセットアッパーを務めた[91]。開幕からの7登板では4ホールドを挙げながら、計6回1/3で11安打3失点と打ち込まれたものの[92]、その後は安定した投球を披露。交流戦終了時点では26試合に登板し、1勝2敗16ホールド・防御率1.48を記録していた[93]。ただ、リーグ戦再開初戦となった6月21日の日本ハム戦では1点リードの7回裏から登板するも[94]、フランミル・レイエスに満塁本塁打を被弾するなど[95]、1回4安打2四死球6失点と振るわず[94]、同23日に出場選手登録を抹消された[96]。7月26日に再登録され[97]、勝ちパターンには藤平尚真と鈴木翔天が定着していたこともあり[98]、宋はホールド機会が少ないながらもブルペンの一角を担ったが、9月20日の日本ハム戦では先頭打者をライトフライに打ち取った直後、膝に手をつく仕草を見せ[99]、わずか4球で緊急降板となり、翌21日に登録抹消[100]。そのままシーズンを終えることとなり、この年は41試合の登板で1勝2敗17ホールド・防御率3.18という成績であった。 代表経歴第1回プレミア122015年9月30日、第1回プレミア12の台湾代表に選出されたことが発表された[101]。 11月14日、1次ラウンドのキューバ戦に先発し、7回途中1失点(自責点0)の好投でチームの勝利に貢献した[102]。 第4回WBC2017年1月23日、第4回WBCの台湾代表に選出された[103]。 3月8日、1次ラウンドのオランダ戦に先発したが、3回1/3を4失点で降板した[104]。 第2回プレミア122019年10月2日、第2回プレミア12の台湾代表に選出されたが[105]、疲労を理由に出場を辞退した[106]。 第5回WBC2023年2月6日、第5回WBCの台湾代表に選出された[107]。 チームは1次ラウンドで敗退したが、4戦中3試合に登板し[108]、セーブも記録した[109]。 選手としての特徴![]() 投球フォームはオーバースロー[4]。ストレートの最速は156km/hを計測し[注 2]、変化球はスライダー・カーブ・チェンジアップ・ツーシームを投じる[113]。 詳細情報年度別投手成績
年度別守備成績
表彰
記録
背番号
登録名
登場曲
代表歴
脚注注釈出典
関連項目外部リンク
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