NHK出版
株式会社NHK出版(エヌエイチケイしゅっぱん、英: NHK Publishing, Inc.)は、1931年(昭和6年)に設立された日本の出版社である。日本放送協会(NHK)の関連会社で、2010年までの旧社名は株式会社日本放送出版協会(にっぽんほうそうしゅっぱんきょうかい)であった。 概要1931年4月、同年開局のNHKラジオ第2放送で放送される教育番組用のテキストを出版するために設立された。NHKの演奏所移転に合わせて、愛宕山、内幸町、渋谷と本社移転を変遷している。現在では、NHKで放送される番組を補完するテキストや書籍を多数扱うほか、『NHKブックス』『NHK出版新書』『NHK出版 学びのきほん』シリーズをはじめ、オリジナルの一般書・教養書・実用書を数多く刊行している。 翻訳書にも定評があり、世界的にもベストセラーとなった、哲学を扱った『ソフィーの世界』、発売前に全ページを無料(FREE)でネット公開して話題となった『FREE』、ピーター・ティール『ゼロ・トゥ・ワン』などのビジネス書、『脳を鍛えるには運動しかない!』、『BORN TO RUN 走るために生まれた』、リサ・ランドール『ワープする宇宙~5次元時空の謎を解く』、『モリー先生との火曜日』、スティーヴン・ホーキング 『ビッグ・クエスチョン』など、科学・教養・ノンフィクション等幅広い分野にわたるタイトルを刊行している。 文芸書も、大河ドラマや連続テレビ小説など、ドラマのノベライズ小説に加え、近年はオリジナルの現代・時代小説も刊行しており、1995年には、梁石日『夜を賭けて』が第113回直木賞候補となったほか、近年では阿部智里『発現』、伊坂幸太郎『クジラアタマの王様』など著名作家の作品を出版している。 紙の発行物以外にも、テキスト電子版、電子書籍、電子辞書搭載用コンテンツ、語学学習アプリなどのデジタルコンテンツの開発や、番組関連グッズや美術関連商品の販売なども行っている。また、NHK番組での各種音楽の著作権を管理する業務(音楽出版)も行っている。 2011年1月1日、従来は通称・略称であったNHK出版に正式社名を変更した。社名変更の理由について、創業80周年を機に「生活文化提案企業」として社会的な役割を認識し、知るって楽しいをキーワードにより豊かな社会を築くためとして社名変更に至った、と説明している[3]。 経営財務状況同社の「第86期事業報告」[4]によれば、総資産約191億7千万円のうち約127億4千万円が利益剰余金となっている。利益剰余金は「現金及び預金」約49億9千万円、「投資その他資産」約63億2千万円などの形で保有されている。流動比率(流動資産/流動負債×100)は302%と高く、実質的にほぼ完全な無借金経営である。1株50円に対して6円の配当(配当率12%)が行われている。 出版物出版物のうち、NHKの番組に関連する出版物は、NHK EテレおよびNHKラジオ第2の番組の番組テキストと、それ以外の出版物(NHKのテレビ番組・ラジオ番組の関連書籍・雑誌)に分類される。 なお、後者に関しては、NHK出版以外の出版社から発行されるものも多い。『NHKウイークリーステラ』別冊・『ステラMOOK』(主に『ラジオ深夜便』『連続テレビ小説』関連)はNHK財団(旧NHKサービスセンター)、更には、NHKスペシャルや各種教養・教育番組の関連書籍が現在では新潮社、文藝春秋社、KADOKAWAなど一般の出版社から広く発行されている。 番組テキスト・雑誌
ラジオ教養番組テキスト・雑誌その他の書籍・ムック
その他、料理・園芸・健康・語学・趣味分野の実用書籍・ムックも多い。 休刊したテキスト・書籍・雑誌
主な受賞歴等1960年代以前
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
脚注
関連項目
外部リンク
|