ISO 9660
ISO 9660:1988は、1988年にISOで標準化されたCD-ROMのファイルシステムである。Ecma InternationalのECMA-119に対応する。JISではJIS X 0606[2]に対応する。ISO 9660に準拠することで、様々なオペレーティングシステム (OS) で同じCD-ROMを読み込むことができる。 ファイル名に制限が多かったため、後に様々な拡張フォーマットが登場した。 もともとはCD-ROM用であるが、DVDやBDでも用いられることがある。 歴史→詳細は「w:ISO 9660 § History」を参照
1985年にAppleやマイクロソフト、ディジタル・イクイップメント・コーポレーション、3M、日立製作所などによって提案された「ハイシエラフォーマット」(High Sierra Format, HSF) が元になっている[3]。 水準ファイル名やディレクトリ名に使える文字は数字、英大文字、“_”(アンダースコア)の37種類(規格ではこの文字群を d文字 または d1文字 と呼ぶ)
制限の厳しいシステムとのやり取りの為3つのレベルが規定され、上記に加えて制限がかかる。
ISO 9660:1988/Amd.1:2013ISO 9660:1988/Amd.1:2013は、ISO 9660規格の最新の追補である。JISでは、ISOより先にJIS X 0606:1998として取り入れられている。 次のような特徴がある。
また、Joliet拡張(後述)と本規格の差異に関する情報がAnnex B.2に追加されている。 拡張規格El ToritoEl Toritoは、1995年にIBMとフェニックス・テクノロジーズが提唱した規格である。CD-ROM上からのブートがサポートされている。 El Toritoの名は、日本でもつくば市・東京都などで展開しているココス系列のメキシカンレストランエルトリートから取られている。 Rock RidgeRock Ridge(ロックリッジ)は、IEEEによってIEEE P1282として制定されたISO 9660の拡張規格である。おもにUnix系OSで利用される。 次の機能をサポートしている。
ISO 9660と上位互換であり、Rock Ridgeを利用できないシステムでもISO 9660 Level 1として読み込めるようになっている。 JolietJoliet(ジョリエット)は、マイクロソフトが設計したISO 9660の拡張規格である。 次の機能をサポートしている。
ISO 9660と上位互換であり、Jolietを利用できないシステムでもISO 9660 Level 1として読み込めるようになっている。Windows 95から現在に至るまでのWindowsやその他のOSでもサポートされている。UCS-2の利用により、仮名や漢字、アラビア文字なども使用することができる。 Apple ISO 9660 ExtensionsApple ISO 9660 Extensionsは、AppleがISO 9660を拡張するために設計されたいくつかの規格である。CD-ROM上でのHFS (HFS+) を利用出来るように設計されてあるものもあり、HFSのメリットを利用することができる。 ほぼClassic Mac OSおよびmacOS専用の拡張規格であり、利用できないシステムではISO 9660 Level 2として読み込めるようになっている。 RomeoRomeoは、アダプテックが設計したISO 9660の拡張規格である。 次の機能をサポートしている。
ISO 9660のディスクフォーマットを拡張しており、ISO 9660との互換性は無い。 規格の逸脱他の拡張規格のように規格化されたものではないが、多くのOSの実装において多少の規格違反は許容されており、それを逆手に取った意図的な規格違反をすることでISO 9660の厳しい制限を回避することができる。しかし互換性は下がることになる。 以下のようなものが存在する。
OSのISO 9660サポート
関連項目脚注
外部リンク
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