関西学院中学部・高等部
関西学院中学部・高等部(かんせいがくいん ちゅうがくぶ・こうとうぶ、英: Kwansei Gakuin Junior High School・Senior High School)は、兵庫県西宮市上ケ原一番町にある私立のキリスト教プロテスタント系中学校・高等学校。通称「関学」(商標登録番号3033847)。 スクール・モットー (校訓)『Mastery for Service』が、学院全体のスクール・モットー(校訓)である。1912年に、商学部の初代学部長であったC・J・L・ベーツ(後の第4代院長)が提唱した。ベーツは、『Our College Motto. "Mastery for Service"』という文章を、『商光』[1]第1号(1915年)に発表し、この校訓について解説をしている。関西学院の上ケ原移転後、学院全体のスクール・モットーとしてこの言葉は用いられるようになった。『Mastery for Service』は、1952年頃より『奉仕のための練達』と訳されるようになった[2]。 校風中学部国際市民になるための教育が行なわれている。入学してすぐのキャンプで行なわれるメチャビーと呼ばれる泥んこラグビーが有名。戦後初代中学部長だった矢内正一の方針により、イギリスのパブリックスクールに範をとった教育を旨としている。水曜日、土曜日以外は授業に駆け足という時間がある。関西学院独自の聖書と読書の時間もある。道徳は聖書の授業となっている。 高等部スパルタ式の中学部とは違い、高等部は自由教育を旨としている。ほとんどの生徒が、そのまま内部進学で大学に進学する。授業内容は受験的な暗記ではなく、なぜそうなったかを考えさせる式のもの。高等部の前身が大学予科(新制での大学教養部に相当)[3]であったためか、第3学年度には、独・仏・韓国・中国語、経済学、法学、社会学、心理学などが選択可能。論文も必修。 教育の特色英語教育関西学院は「英語の関学」として知られ、伝統的に英語教育に力を入れてきた。高校英語の基礎の上に英語を実際に使う訓練を行い、世界の人々とコミュニケーションをはかるための英語学習をめざし様々な工夫を行っている。 大きな特徴としては、英語を母国語とする外国人の先生が各学年に配置されていることや、「英語メディア教室」でCALL(Computer Assisted Language Learning)を活用して、日本にいながらにして国際人としての舞台に参加し、生徒自ら積極的にコミュニケーション能力を伸ばす環境が整っている。また、20人以下の「少人数クラス」採用で実践的な英語学習システムを導入している。 実用英語技能検定などの資格試験にも力を入れており、毎年多くの生徒が受験し、在学中に1級、準1級を取得する生徒がいる。「英語習熟度別クラス」では、英語が苦手な人は基礎から、海外経験があり高い英語力のある人には高いレベルの授業が受けられるようになっており、関西学院大学「英語インテンシブ・プログラム」を大学生に混じって受講する生徒もいる。 キリスト教教育関西学院中学はキリスト教に則り、教育を行っている。 一貫教育関西学院中学部・高等部は、関西学院大学への推薦入学制度を土台にしている。定められた学業成績の基準を満たし、その人物、態度が推薦に値すると判断された場合は、面接試験によって関西学院大学各学部へ入学が許される。 教育環境関西学院はそのキャンパスの自然の美しさで知られている。スパニッシュ・ミッションスタイルで統一されたベージュ色の校舎群が緑の中に調和している。なかでも、1989年の関西学院創立百周年を記念して完成した高等部新校舎は、総工費40億円を費やして造られ、地上3階、地下2階、延床面積約17,000平方メートルを誇っている。新校舎内には、1,200名収容の高中部礼拝堂をはじめ、最新AV機器を備えた300名収容の視聴覚教室、情報教育の中核を担うメディア教室、300名収容の大食堂、近代的な設備を持つ図書館などの設備を完備している。教室においても、冷暖房を完備した21の普通教室、20以上の特別教室を持っている。 エンブレムと校章エンブレムは、当時学院を構成していた中学部(三日月)・神学部(聖書)・文学部(ペンと松明)・高商部(ヘルメスの杖)を表し、特に三日月は関西学院では「新月」と呼ばれ、学院全体のシンボルマーク(校章、学院章)ともなっている。これは、創生期の学生が自らはどうあるべきか思索に耽っていたところ、中天に輝く三日月に啓示を受け、「今は未熟だが、三日月がやがて満月となるように、日々少しずつ成長していこう」と悟ったのを学院が校章として採用したと言われ、月が自ら光らぬように、我々人間も神の御光を受け地上を照らせる存在となりたい、との願いも込められている。
校歌最も代表的な校歌を記載する。 輝く自由 Mastery for Service 清明ここに道あり我が丘 関西 関西 関西 関西学院 ポプラは羽ばたくいざ響け我等 風 光 力 若きは力ぞ いざ いざ いざ上ケ原ふるえ いざ いざ いざ いざ上ケ原ふるえ 年間行事中学部
千刈地方によるもの
高等部
沿革関西学院全体の沿革は学校法人関西学院を参照。 普通学部・旧制中学部(旧制中学校)![]()
新制中学部
新制高等部
制服中学部制定セーター:紺色(女子は丈が短い) 制定カーディガン:白色 マフラー:制定品のみ着用可 オーバーコート、帽子は着用不可。ただし、雨天の際はレインコートなどの雨具を着用可。 通学用の靴は黒靴のみとする。 男子冬服:制定の学生服上下・ポロシャツ、および黒革靴。ベルトは黒で装飾がなされていないもの。 夏服:制定のポロシャツ・学生ズボン、および黒革靴。ベルトは黒で装飾がなされていないもの。 女子冬服:制定のジャケット・ブラウス・ジャンパースカート・スカーフ、および紺のハイソックス・黒革靴。ただし、ソックスの代わりに黒タイツを着用可。 夏服:制定のポロシャツ・スカート、および紺のハイソックス・黒革靴。 合服:制定のブラウス・ジャンパースカート・スカーフ、および紺のハイソックス・黒革靴。 高等部2015年より共学化したため、完全制服制に移行した。 自治活動中学部生徒会中学部生全員が加入する自治組織「生徒会」が存在する。 高等部学友会高等部生全員が加入する、生徒による自治組織『学友会』がある。これは、関西学院高等部の目指す人格教育の1つとして、大切な役割を果たしている。 生徒が、学友や教師と交わりながら、経験と思索を重ね、自らの自治能力を高めてゆけるように、様々な方策が行われており、ひとりひとりが、この学友会組織の内容を理解し、積極的に学友会に参加している。 ホームルーム・アワー各クラス単位での自治活動の時間として正式に時間割の中に設けられている。 アッセンブリー・アワー毎週1回25分(水曜日)行われる。クラス単位での自治運動では、高等部全体に関わる問題については、代表者によって間接的にしか取り上げることができない。そこで、高等部生全員が集まってまとまりある自治運動が出来るようにとの配慮から特に設けられた時間である。 内容としては、 最近のクラスの生活や学校生活を通じての問題を話し合う。学友会本部等から、自治活動の諸行事その他について各HRで審議・検討を要求してくる問題を取り上げる。クラブ、サークルの連絡や表彰を披露する。文化祭などの行事について。・・・etcが挙げられる。 ホーム・ルーム・アワーを通して、クラスの生活や学校生活の現実を知り、それらをより充実したものにするために自発的・自主的な活動を行うことで更に民主的な生活のありかたを身に付ける事が目標である。 学友会総会学友会総会は学友会における最高決議機関である。例年6月に全生徒が一堂に会し、学校生活に関わるさまざまな議題について討論、決議を行う。2012年度の総会において学友会定期総会を増やすことが決議され、年2回定期総会が開催されることとなった。 マスタリー学友会誌「マスタリー」は高等部生自身の手で編集・発行されている、高等部のイヤーブックである。1964年(昭和39年)に創刊され、途中10年間の空白期間があったものの1978年(昭和53年)に復刊し、現在に至っている。 委員会関西学院高等部学友会には、現在7つの委員会が存在している。これら委員会は大きく2種類に大別される。まず1つは、クラス委員会と、その下に位置する礼拝委員会、美化委員会の3つである。これらはクラスから2名ずつ委員が選ばれ、その任に当たる。もう1つは、学友会の下に位置する運営委員会、管理委員会、ボランティア委員会、エコ委員会の4つである。これらは有志により成り立っている。近年は、毎回のアッセンブリーの準備(運営委員会)や、図書館の所在不明資料の捜索(管理委員会)など、各委員会が独自で考え、活動している。また、大掃除の際は美化委員会、クリスマス礼拝の時は礼拝委員会と各行事ごとに裏方で働いていることも。自治活動を体得してゆく上で、これらの組織で働くことは、クラブ活動に劣らず有意義なことである。 クラブ活動中学部タッチフットボール、ラグビー、テニス、サッカー、野球が強豪として知られる。 各部活動の活動実績など
宗教総部
文化総部
運動部
高等部関西学院高等部には各自がなるべく自分に適したクラブを選べるように、宗教部・文化部・運動部等、多数のクラブが設けてある。入部は強制ではないがほとんどの生徒がクラブに所属している。クラブ活動は、アメリカン・フットボール、ラグビー、剣道、陸上競技、野球、ダンス、吹奏楽などが強豪として知られる(記されていない各部活動も多くの活動実績を残している)。 各部活動の活動実績など
宗教総部
文化総部
運動総部
著名な出身者→「Category:関西学院高等部出身の人物」も参照
提携校高等部
友情校
ランバス姉妹校ランバス関係姉妹校 一覧(五十音順)[7] 脚注
関連項目外部リンク |