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この項目では、JR西日本の駅について説明しています。京阪の駅については「京阪大津京駅」をご覧ください。 |
大津京駅(おおつきょうえき)は、滋賀県大津市皇子が丘二丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)湖西線の駅である。駅番号はJR-B29。
歴史
年表
駅名に関する議論
湖西線の建設当初は仮称が「北大津」であった[12]。しかし、大津市からは玄関口として「大津」の名称を採用する要望があったほか、「北大津」が地理的に旧・堅田町付近にあたること[注釈 1]や「湖西線大津」の略称となることを鑑みて「西大津」を駅名に採用するよう国鉄に要望し、西大津駅として開業することとなった[12]。
1999年(平成11年)11月2日に「大津京駅」への改称を目指す運動が始まり[13]、2000年(平成12年)2月7日にJR西日本に改称の要望書を提出し[14]、同月に署名運動が開始され[15]、同年4月14日には集まった約3万人の署名を提出した[16]。しかし駅名変更のためには多額の経費を地元が負担しなければならないことが課題となったため[15][17]、同年中の駅名変更は[14]実現しなかった。
そこで、2003年(平成15年)8月21日に大津市長に駅名変更の要望書を提出するなど[18]、地元自治体への請願が行われた[9]。
こうした働き掛けを受けて2004年(平成16年)3月2日に当時の大津市長・目片信が駅名変更に取り組むことを会見で表明し[19]、JR西日本も前向きに検討することを表明して実現へ向けた動きが本格化することになった[20]。
そして、2005年(平成17年)9月15日に目片市長が市議会で2006年(平成18年)秋に「琵琶湖環状線」が開業するのに合わせて、雄琴駅のおごと温泉駅への改称とともに実施する方針を示した[21]。さらに同年11月には経費を大津市が負担する方針も示された[22]。
ところが、「大津京」という語が歴史学的に不適切であるとの指摘が研究者などからなされるなど反対論もあり[23][注釈 2]、2006年(平成18年)1月24日には駅名変更を先送りすることになった[24]。しかし、2007年(平成19年)2月19日には大津市が駅名変更費用を新年度予算に計上した[25]。
同年3月6日の市議会で「歴史書などで大津宮とされている」などとして疑問を投げかける質疑が行われ[26]、同年12月1日に開催された集会で「学術的に疑問」だとの意見が出て[27]同月に大津市長あてに公開質問状を提出した[28]。これに対して大津市長は2008年(平成20年)1月11日に見直しをしないとの回答を行った[29]。そのため、同月30日に市民団体が改めて駅名変更の撤回を求める要望書を大津市に提出したが[30]、同年2月8日に大津市長が改めて撤回を拒否した[31]。しかし、同月10日に行われた講演会でも歴史研究者らが「大津京」の存在を否定するなど反対論は根強く残り[32]、大津市の監査委員への監査請求も行われたが却下された[33]。
以上のような経緯を経て、2008年3月15日に駅名が改称された[1][9]。
駅構造
島式ホーム2面4線の停車場で、待避設備を備えた高架駅になっている。改札口は2階で、ホームは3階にある。改札口から各ホームへは、ホームエレベーターが1本、階段が2本ずつ通じている。また、地上(1階)から改札口へは、上りエスカレーター・エレベーター・階段が通じている。2020年7月31日にみどりの窓口は閉鎖され、みどりの券売機プラスが設置されている[35]。
ICOCA利用可能駅(相互利用可能ICカードはICOCAの項を参照)。
のりば
- 付記事項
- 内側2線(2・3番のりば)が本線、外側2線(1・4番のりば)が待避線(副本線)である[注釈 3]。
- 外側2線(1・4番のりば)は貨物列車などが後続列車の発車・通過待ちを行うために停車することがある[注釈 4]。
- 下り列車(近江舞子・敦賀方面)の一部は当駅で緩急接続を行うため、同一ホームで対面乗り換えをすることができる。
- ホームの長さは320 mとなっており、15両分のホーム有効長をもつが、12両分しか使用していない。なお、使用していない部分にはフェンスが設置されたため、立ち入ることはできない。
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改札口付近(2007年11月)
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ホーム(2006年8月)
利用状況
「滋賀県統計書」によると、1日平均の乗車人員は以下の通りである。湖西線内の駅では山科駅に次いで多く、湖西線単独駅の中では最も多い。
年度
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1日平均 乗車人員
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出典
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1992年
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5,816
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[統計 1]
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1993年
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5,986
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[統計 2]
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1994年
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5,986
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[統計 3]
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1995年
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6,239
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[統計 4]
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1996年
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6,821
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[統計 5]
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1997年
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7,177
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[統計 6]
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1998年
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7,217
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[統計 7]
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1999年
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7,047
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[統計 8]
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2000年
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7,109
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[統計 9]
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2001年
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7,251
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[統計 10]
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2002年
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7,738
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[統計 11]
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2003年
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8,113
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[統計 12]
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2004年
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8,245
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[統計 13]
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2005年
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8,363
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[統計 14]
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2006年
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8,654
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[統計 15]
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2007年
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9,119
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[統計 16]
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2008年
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9,296
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[統計 17]
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2009年
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9,293
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[統計 18]
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2010年
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9,405
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[統計 19]
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2011年
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9,230
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[統計 20]
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2012年
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9,248
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[統計 21]
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2013年
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9,201
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[統計 22]
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2014年
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9,026
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[統計 23]
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2015年
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9,253
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[統計 24]
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2016年
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9,381
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[統計 25]
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2017年
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9,552
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[統計 26]
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2018年
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9,637
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[統計 27]
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2019年
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9,672
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[統計 28]
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2020年
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7,717
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[統計 29]
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2021年
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8,042
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[統計 30]
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2022年
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8,642
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[統計 31]
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駅周辺
当駅西側の高架下には、JR西日本不動産開発による開発事業として2017年に飲食店3店が開業している[36][37]。
バス路線
- かつては近江鉄道バスが西大津日赤線(大津京駅 - 大津赤十字病院 - 大津駅)を運行していたが、2013年9月末に廃止された。この他、山科・石山・比叡山坂本の各駅への路線も設定されていたが、すべて廃止となっている。
隣の駅
- 西日本旅客鉄道(JR西日本)
- 湖西線
- ■新快速・■快速
- 比叡山坂本駅 (JR-B27) - 大津京駅 (JR-B29) - 山科駅 (JR-B30)
- ■普通
- 唐崎駅 (JR-B28) - 大津京駅 (JR-B29) - 山科駅 (JR-B30)
脚注
記事本文
注釈
- ^ 旧・志賀町は当時大津市には含まれなかった。なお県立北大津高校や県立北大津養護学校は旧・堅田町内にある。
- ^ 櫻井信也「「大津京駅」改名運動と歴史認識」(『古代史の海』第43号、2006年)[要ページ番号]、同「「大津京」論の現在と駅名改変」(『皇子山だより』第93号、2007年)[要ページ番号]、同「「大津京」の定義と学術用語」(『古代史の海』第55号、2009年)[要ページ番号]、同「「大津京」論の現在と駅名改変」(『古代史の海』第57号、2009年)[要ページ番号]。近江宮も参照。
- ^ 折り返し線について言及されている過去の版が存在し、主な出典の一つとして、小学館刊『JR・私鉄全線 各駅停車7 北陸・山陰820駅』(1993年7月20日 第1版第1刷発行)32頁の西大津駅時代の配線図を根拠としているが、当該書籍にはシーサス分岐器が掲載されているのみで、折り返し線は存在しない。そのほか、堅田駅、近江舞子駅、近江今津駅など折り返し運転に対応している駅は、折り返すホームの電光掲示板に逆方向の行き先も表示されているが、折り返せない当駅、おごと温泉駅、安曇川駅の電光掲示板には同方向の行き先しか表示されていない。また折り返せる駅はすべて本線が外側2線、折り返せない駅はすべて本線が内側2線となっている。
- ^ かつては寝台特急「トワイライトエクスプレス」大阪行きが特急「サンダーバード」大阪行きの通過待ちを行うため、4番のりばに停車したことがあった(時刻表上は「レ」という通過表記のため、当駅で乗降りすることはできない)。
出典
利用状況
参考文献
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
大津京駅に関連するカテゴリがあります。
外部リンク