中丸 忠雄(、1933年〈昭和8年〉3月31日[1][2] - 2009年〈平成21年〉4月23日[3][2])は、日本の俳優。
来歴・人物
1955年、東宝ニューフェイスに合格して入社。
同年、『ゴジラの逆襲』などに端役で出演し、1957年の『別れの茶摘歌姉妹篇 お姉さんと呼んだ人』(本多猪四郎監督)で本格デビュー。
1959年、岡本喜八監督の『独立愚連隊』で注目を浴び、以降岡本作品には多くキャスティングされた[4]。
渋く響く低音の声と精悍な容貌を活かし、敵役・軍人役で持ち味を発揮。書籍『ゴジラ大百科 [メカゴジラ編]』では、「個性派の二枚目として重用された」と評している[5]。
1968年、『37階の男』にて主演。同年に東宝を退社し、その後はテレビドラマと舞台に主軸を置く[4]。『キイハンター』などの人気作品にも出演を果たし、時代劇では家老役、刑事ドラマでは高圧的ながらも人間味のある上官役を多く演じた。
2006年放映のテレビ東京系『ザ・決断!あの一瞬』に出演以降、芸能活動から遠ざかる[6]。
2009年4月23日、胸部動脈瘤破裂のため順天堂大学医学部附属順天堂医院で死去[7]。76歳没。
7月25日、有楽町の日本外国特派員協会で「お別れの会」が営まれた[8][9]。
出演
映画
- ゴジラシリーズ(東宝)
- 33号車應答なし(1955年、東宝) - 街頭テレビを見る男
- 宮本武蔵 完結篇 決闘巌流島(1956年、東宝) - 行列の奴
- へそくり社長(1956年、東宝) - 慰労会の社員
- 乱菊物語(1956年、東宝) - 見物客/沖中士の衆
- 黒帯三国志(1956年、東宝) - メリケン(拳闘クラブ)の練習生
- 暗黒街(1956年、東宝) - 古谷組の構成員
- 愛情の決算(1956年、東宝) - 事務所で電話をする男
- 吸血蛾(1956年、東宝) - 新聞社社員/喫茶店の客
- 蜘蛛巣城(1957年、東宝) - 小姓
- 目白三平物語 うちの女房(1957年、東宝) - ダンス講習会の客
- サラリーマン出世太閤記(東宝)
- 危険な英雄(1957年、東宝) - 東都日報社員
- 別れの茶摘歌姉妹篇 お姉さんと呼んだ人(1957年、東宝) - 山崎
- 地球防衛軍(1957年、東宝) - 山本二尉[11][5][2]
- 結婚のすべて(1958年、東宝) - 劇団の若手俳優
- 俺にまかせろ(1958年、東宝) - 玉井五郎
- 変身人間シリーズ(東宝)
- 奴が殺人者だ(1958年、東宝) - 鈴木刑事
- 女探偵物語 女性SOS(1958年、東宝) - 石黒
- 青春白書 大人にはわからない(1958年、東宝) - 見合い相手の親族
- 隠し砦の三悪人(1958年、東宝) - 秋月方番卒
- 暗黒街の顔役(1959年、東宝) - 下松刑事
- 手錠をかけろ(1959年、東宝) - 刑事課長
- 私は貝になりたい(1959年、東宝) - 大西三郎
- 或る剣豪の生涯(1959年、東宝) - 十本槍の一人
- 戦国群盗伝(1959年、東宝)
- 青春を賭けろ(1959年、東宝) - 牧(プロデューサー)
- 愚連隊シリーズ(東宝)
- 夜を探がせ(1959年、東宝) - 安川刑事
- 悪魔の接吻(1959年、東宝) - 杉本(証券会社社員)
- 槍一筋日本晴れ(1959年、東宝) - 富森助右衛門
- 顔役と爆弾娘(1959年、東宝) - 五十嵐
- 暗黒街の対決(1960年、東宝) - 柴田(支配人)
- 非情都市(1960年、東宝) - 大田原行雄
- 黒い画集 あるサラリーマンの証言(1960年、東宝) - 戸山正太郎
- ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐(1960年、東宝) - 沢渡大尉[11]
- サラリーガール読本 お転婆社員(1960年、東宝) - 百合の恋人
- 夜の流れ(1960年、東宝) - 高見沢誠(社長秘書)
- 大学の山賊たち(1960年、東宝) - ケン(ギャング)
- 男対男(1960年、東宝) - 町田(ギャング)
- 大坂城物語(1961年、東宝) - 氏家兵庫(武士)
- 暗黒街の弾痕(1961年、東宝) - 志満明
- 情無用の罠(1961年、東宝) - 土方
- 若い狼(1961年、東宝) - 大木広
- 青い夜霧の挑戦状(1961年、東宝) - 津村
- 顔役暁に死す(1961年、東宝) - 西条
- 断崖の決闘(1961年、東宝) - 浅倉
- 紅の海(1961年、東宝) - 金山(船員)
- 野盗風の中を走る(1961年、東宝) - 水車の兵六
- 暗黒街撃滅命令(1961年、東宝) - 白井
- 紅の空(1962年、東宝) - 鴨田(専務)
- 吼えろ脱獄囚(1962年、東宝) - ジョー(脱獄囚)
- 若大将シリーズ(東宝)
- 忠臣蔵 花の巻・雪の巻(1962年、東宝) - 小林平八郎
- 暗黒街の牙(1962年、東宝) - 犬塚
- 月給泥棒(1962年、東宝) - 富永部長
- 太平洋の翼(1963年、東宝) - 特攻隊の士官A[12]
- 戦国野郎(1963年、東宝) - 雀三郎佐(武田方忍者)
- 写真記者物語 瞬間に命を賭けろ(1963年、東宝) - 田辺
- 林檎の花咲く町(1963年、東宝) - 五代儀浩一(高校講師)
- 大盗賊(1963年、東宝) - 宰相
- 江分利満氏の優雅な生活(1963年、東宝) - 佐久間正一(編集長)
- 国際秘密警察シリーズ(東宝)
- 虎の牙(1964年) - クリマ(大臣)
- 火薬の樽(1964年) - 郷田桜男
- 鍵の鍵(1965年) - ゲゲン(ゲリラの首領)
- 今日もわれ大空にあり(1964年、東宝) - 古川三尉(整備班長)
- 蟻地獄作戦(1964年、東宝) - 佐野鉄山(軍属)
- がらくた(1964年、東宝) - 猪谷兵馬(細川家武将)
- 侍(1965年、東宝) - 稲田重蔵(水戸藩士)
- 陽のあたる椅子(1965年、東宝) - 中原潤一(デザイン画講師)
- 太平洋奇跡の作戦 キスカ(1965年、東宝) - 国友大佐(作戦参謀)[1]
- 狸の大将(1965年、東宝) - 高木
- けものみち(1965年、東宝) - 沢刑事
- 大菩薩峠(1966年、東宝) - 近藤勇
- 奇巌城の冒険(1966年、東宝) - 円済(学問僧)
- ゼロ・ファイター 大空戦(1966年、東宝) - 草川(海軍作戦参謀)
- 怒涛一万浬(1966年、東宝) - 岩田(通信士)
- 佐々木小次郎(1967年、東宝) - 伊之瀬東馬
- 日本のいちばん長い日(1967年、東宝) - 椎崎二郎(陸軍中佐)
- 乱れ雲(1967年、東宝) - 石原部長
- クレージーメキシコ大作戦(1968年、東宝) - 松村
- 斬る(1968年、東宝) - 庄田孫兵衛
- 現代やくざ 与太者仁義(1969年、東映) - 黒田
- めくらのお市 地獄肌(1969年、松竹) - 鈎丹兵衛
- 広域暴力 流血の縄張(1969年、日活) - 矢頭清一
- 博徒百人 任侠道(1969年、日活) - 都築
- 日本暴力団 組長と刺客(1969年、東映) - 佐竹武
- やくざ番外地 抹殺(1969年、日活) - 伊沢庄三
- 女番長 野良猫ロック(1970年、日活) - 黒崎(右翼団体支部長)
- 博徒外人部隊(1971年、東映) - 貝津茂
- 渡世人 命の捨て場(1971年、ダイニチ映配) - 阿佐美丈吉
- 可愛い悪女(1971年、松竹) - 工藤(編集長)
- 野良犬(1973年、松竹) - 監察官
- 実録安藤組 襲撃篇(1973年、東映) - 中江昭麿
- 日本沈没(1973年、東宝) - 邦枝康雄(内閣調査室)[1]
- 怒れ毒蛇 目撃者を消せ(1974年、松竹) - 赤木新一郎(検事)
- 非情学園ワル ネリカン同期生(1974年、東映) - 榊俊太郎(理事長)
- 撃たれる前に撃て!(1976年、松竹) - 赤木新一郎(検事)
- バカ政ホラ政トッパ政(1976年、東映) - 野口信年(組長)
- 歌麿 夢と知りせば(1977年、日本ヘラルド映画) - 志水燕十(狂歌師)
- 恋人岬(1977年、松竹) - 高倉英幸
- 野性の証明(1978年、日本ヘラルド映画=東映) - 竹村(刑事課長)
- 十九歳の地図(1979年) - 取調べ官
- 獣たちの熱い眠り(1981年、東映) - 黒柳健策(代議士)
- 帝都大戦(1989年、東宝) - 二村(技師長)
- 社葬(1989年、東映) - 添島隆治(専務)
- パ★テ★オ3(1992年、松竹) - 企業重役
- 8マン すべての寂しい夜のために(1992年) - 山藤(山藤商事社長)
- 眠らない街・新宿鮫(1993年、東映) - 藤丸(警察署長)
- 催眠(1999年、東宝) - 朝生俊之(警察署長)
- ノストラダムス滅亡録〜遺伝子の新世紀(1999年) - 太田公道
他
テレビドラマ
他
吹き替え
脚注
参考文献
外部リンク