マルク・ヤンコ(Marc Janko, 1983年6月25日 - )は、オーストリア・ウィーン出身の元同国代表サッカー選手。現役時代のポジションはフォワード。
実母エーファ・ヤンコ (Eva Janko) は、1968年メキシコオリンピックのやり投銅メダリスト。
経歴
クラブ
オーストリア
オーストリア・ブンデスリーガに属するFCアドミラ・ヴァッカー・メードリングの育成部門出身。セカンドチームを経由して21歳でトップチームでデビューを果たす。
22歳の頃、2005年夏に就任したクルト・ヤーラ新監督に誘われ、同リーグのレッドブル・ザルツブルクへ移籍。初年度では18試合に出場し11得点を記録するなど期待通りの活躍を見せたが、2007年1月に行われた親善試合で重傷を負い、約10か月間リタイアした。2007年11月9日に行われたLASKリンツ戦でカムバックを果たすものの、まだ重傷以前の本調子ではなく、2008年の夏に地元で開催されるUEFAヨーロッパ選手権オーストリア・スイス大会に間に合うかどうか注目されたが、当時のオーストリア代表監督であったヨーゼフ・ヒッケルスベルガーは「まだ本調子ではない」と判断し、招集しなかった。
2008-09シーズン、新たにレッドブル・ザルツブルクの監督に就任したコー・アドリアーンセの下、リーグ戦34試合で39得点を記録。オーストリア・ブンデスリーガ得点王になるとともに、それまでドイツ代表のオリバー・ビアホフが保持していた同クラブの年間最多得点記録を更新した。また、同年にヨーロッパ得点王でブロンズシューズ賞(3位)を受賞した。
UEFAヨーロッパリーグではSSラツィオ、ビジャレアルCF、スタンダール・リエージュ等を相手に得点を決め、グループリーグ首位突破に貢献した。
オランダ
2010年6月21日、オランダエールディヴィジのFCトゥウェンテに4年契約で移籍した(違約金は700万ユーロ)。2011年5月8日、KNVBカップ決勝戦となったアヤックス・アムステルダム戦で決勝ゴールを記録し優勝に導いた。リーグ準優勝したエールディヴィジでは14得点を記録し、チーム得点王に輝いた。
UEFAヨーロッパリーグでは再びビジャレアルCF戦で得点を記録し、チームは準々決勝まで進出した。
ヨハン・クライフ・シャールでは2年連続で優勝し、2012年度の決勝戦ではアヤックス・アムステルダムを相手に1得点を決めている。
ポルトガル
2012年1月31日、ポルトガルのFCポルトに3年半の契約で移籍した。
トルコ
2012年8月28日、トルコのトラブゾンスポルに移籍した。
オーストラリア
2014-15シーズンはオーストラリアのシドニーFCに所属し、16得点を挙げ[1]、Aリーグ得点王及びAリーグ年間最優秀選手に選ばれた。
スイス
2015年6月25日、スイス・スーパーリーグの強豪FCバーゼルへ移籍することを発表した[2]。当初は1年契約の1年間の契約延長オプション付きであったが、初年度から得点を量産したこともあり初年度のシーズン半ばでオプションが引かれ、2017年6月30日まで契約が延長された。
代表
オーストリアU21代表でもゴールを量産。特にオーストリアが2-1のスコアで勝利したイングランドU21代表戦で2得点を決めたことにより大きな注目を浴びるようになった。
2006年5月23日のクロアチアとの親善試合でA代表デビュー。2008年8月20日のイタリアとの親善試合で代表初得点を挙げた。
2015年EURO予選においては、ロシア及びスウェーデンとの上位対決でのゴールを含む[1]チーム最多の7得点を記録し、首位通過に貢献。
個人成績
クラブ
クラブ成績 |
リーグ |
カップ |
国際大会 |
通算 |
シーズン | クラブ | リーグ |
出場 | 得点 | 出場 | 得点 |
出場 | 得点 |
出場 | 得点 |
オーストリア
| リーグ | ÖFB杯 |
ヨーロッパ |
通算 |
2004-05 |
アドミラ・ヴァッカー・メードリング |
ブンデスリーガ |
13 |
2 |
0 |
0 |
0 |
0 |
13 |
2
|
2005-06 |
レッドブル・ザルツブルク |
ブンデスリーガ |
18 |
11 |
0 |
0 |
0 |
0 |
18 |
11
|
2006-07 |
8 |
2 |
0 |
0 |
3 |
1 |
10 |
3
|
2007-08 |
14 |
5 |
0 |
0 |
0 |
0 |
14 |
5
|
2008-09 |
34 |
39 |
1 |
1 |
3 |
2 |
36 |
40
|
2009-10 |
34 |
18 |
0 |
0 |
11 |
4 |
40 |
22
|
オランダ
| リーグ | KNVB杯 |
ヨーロッパ |
通算 |
2010-11 |
トゥウェンテ |
エールディヴィジ |
29 |
14 |
4 |
2 |
9 |
1 |
39 |
17
|
2011-12 |
16 |
10 |
2 |
2 |
8 |
5 |
26 |
17
|
ポルトガル
| リーグ | ポルトガル杯 |
ヨーロッパ |
通算 |
2011-12 |
ポルト |
スーペル・リーガ |
10 |
4 |
0 |
0 |
0 |
0 |
10 |
4
|
トルコ
| リーグ | トルコ杯 |
ヨーロッパ |
通算 |
2012-13 |
トラブゾンスポル |
スュペル・リグ |
14 |
1 |
3 |
0 |
0 |
0 |
17 |
1
|
2013-14 |
9 |
1 |
1 |
1 |
3 |
1 |
13 |
3
|
オーストラリア
| リーグ | カップ |
オセアニア/アジア |
通算 |
2014-15 |
シドニー |
Aリーグ |
24 |
16 |
1 |
0 |
|
|
25 |
16
|
スイス
| リーグ | スイス杯 |
ヨーロッパ |
通算 |
2015-16 |
バーゼル |
スーパーリーグ |
20 |
16 |
1 |
1 |
12 |
3 |
33 |
20
|
2016-17 |
24 |
13 |
3 |
1 |
5 |
0 |
32 |
14
|
チェコ
| リーグ | カップ |
ヨーロッパ |
通算 |
2017-18 |
スパルタ・プラハ |
HETリガ |
|
|
|
|
|
|
|
|
通算 |
オーストリア
|
121 |
77 |
1 |
1 |
17 |
7 |
139 |
85
|
オランダ
|
45 |
24 |
6 |
4 |
17 |
6 |
68 |
34
|
ポルトガル
|
10 |
4 |
0 |
0 |
0 |
0 |
10 |
4
|
トルコ
|
23 |
2 |
4 |
1 |
3 |
1 |
30 |
4
|
オーストラリア
|
24 |
16 |
1 |
0 |
|
|
25 |
16
|
スイス
|
44 |
29 |
4 |
2 |
17 |
3 |
65 |
34
|
チェコ
|
|
|
|
|
|
|
|
|
総通算
|
267 |
152 |
16 |
8 |
54 |
17 |
337 |
177
|
- その他の公式戦
代表
オーストリア代表でのヤンコ
オーストリア代表 | 国際Aマッチ |
年 | 出場 | 得点 |
2006 |
2 |
0
|
2007 |
0 |
0
|
2008 |
5 |
3
|
2009 |
7 |
4
|
2010 |
4 |
0
|
2011 |
6 |
3
|
2012 |
7 |
3
|
2013 |
6 |
3
|
2014 |
6 |
2
|
2015 |
7 |
7
|
2016 |
11 |
3
|
通算
|
61 |
28
|
得点
タイトル
2009年に得点王の表彰を受けるヤンコ。
クラブ
- レッドブル・ザルツブルク
- FCトゥウェンテ
- FCポルト
- FCバーゼル
個人
- オーストリア・ブンデスリーガ年間最優秀選手賞:1回 (2009)
- オーストリア・ブンデスリーガ得点王:1回 (2009)
- ヨーロッパ得点王3位:1回 (2009)
- Aリーグ得点王:1回 (2015)
- Aリーグ年間最優秀選手:1回 (2015年)
- Aリーグベストイレブン:1回 (2015年)
- シドニーFC21世紀最優秀ベストイレブン:1回 (2015年)
- Aリーグ月間最優秀選手:1回 (2015年2月)
- Aリーグ最多連続得点記録(7試合連続得点):1回 (2015年)
- The World's most effective Top Division Goal Scorer (国際サッカー歴史統計連盟):1回 (2009年)
- The World's best Top Division Goal Scorer (国際サッカー歴史統計連盟):1回 (2009年)
脚注
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、
マルク・ヤンコに関連するカテゴリがあります。
タイトル・受賞歴 |
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2000年代 | |
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2010年代 |
- 10-11: バルバルセス, クルーズ, ファン・ダイク
- 11-12: アイフィル, トンプソン, ベリーシャ
- 12-13: ブロッキー, ロハス, デル・ピエロ
- 13-14: タガート, ベリーシャ, ウィリアムス
- 14-15: ベン・ハルファラー, ヤンコ, バーンズ
- 15-16: マクラーレン, フォルナローリ, ノヴィロ
- 16-17: ロハス, カストロ, ベリーシャ
- 17-18: ミェジェイェフスキ, ヘオルヘ, ボボー
- 18-19: イコノミーディス, トイヴォネン, クリシュナ
- 19-20: ベリーシャ, マクラーレン, ル・フォンドル
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2020年代 | |
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MVP - 得点王 - ベスト11(GK - DF - MF - FW) |
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