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この項目では、ホテル運営会社について説明しています。東京のホテルについては「ホテルオークラ東京」をご覧ください。 |
株式会社ホテルオークラ(英: HOTEL OKURA CO., LTD.[2])は、日本のホテル運営グループの事業持株会社。
同社のグループが運営するThe Okura Tokyo(虎ノ門二丁目)は、日本では「老舗ホテル」とされており、帝国ホテル東京、ホテルニューオータニとともに、ホテルの「御三家」と称される。2015年(平成27年)10月1日よりホテルチェーン(オークラ ホテルズ & リゾーツ)運営部門は子会社の株式会社オークラニッコーホテルマネジメントに承継された[3] が、オークラ ホテルズ & リゾーツの各ホテルについても、本項で記述する。
概説
ホテルオークラは、大倉喜八郎の長男で、大倉財閥の二代目である大倉喜七郎によって設立された。公職追放により帝国ホテルを離れた大倉は、日本国憲法の制定により、華族としての待遇も奪われる。しかし、国内屈指の工芸家たちへ日本の美を以って諸外国の貴賓を迎えるホテルの理念を熱心に説き、その協力を得てホテルオークラを開業させた。明治以降の日本に存在したであろう貴族の精神を証明するという野心と「最後の男爵」としての意地により、「帝国ホテルを超えるホテル」をコンセプトに設立されたホテルである。
東京本館が大倉邸の敷地に、別館は日本航空の創業者である松方三郎邸の敷地を利用して作られた。初代社長は野田岩次郎。また、敷地内には日本の私立美術館の草分けである「大倉集古館」(1917年(大正6年)8月開館)があり、大倉家の蒐集物を博覧に供している。
2008年(平成20年)5月30日に、以前から提携関係にあったリーガロイヤルホテルを運営する株式会社ロイヤルホテルと戦略的業務提携を行ない、宿泊業務のセールス・マーケティングを行う合弁会社の株式会社オレンジマーケティングサービスジャパンを同年6月に設立、同年7月から運営を開始した。しかし後に同社の株主はホテルオークラとJALホテルズの2社のみとなり、2015年10月1日にホテルチェーン運営部門を吸収分割でJALホテルズに統合、オークラニッコーホテルマネジメントとなった。
傘下のチェーンであるオークラホテルズ&リゾーツは、国内ではホテルオークラ東京をはじめ、札幌市・千葉市・浜松市・京都市・神戸市・福岡市・新潟市、海外にはアムステルダム・上海・ソウルなどにある。
企業理念は「Best ACS」(A:Accommodation、C:Cuisine、S:Service=最高の設備、最高の料理、最高のサービス)としている。
なお、同様にホテルを展開する香川県のオークラホテル、あるいは大阪府の大倉 (企業)とは何ら関係がない。
歴史
歴代社長
松井幹雄までは『日本官僚制総合事典 : 1868-2000』による。
- 大成観光
- 秋山龍:1958年12月 - 1959年5月
- 野田岩次郎:1959年5月 - 1972年5月
- 青木寅雄:1972年5月 - 1981年6月
- 後藤達郎:1981年6月 - 1987年1月
- ホテルオークラ
- 後藤達郎:1987年1月 - 1992年6月
- 佐藤晃一:1992年6月 - 1995年6月
- 大崎磐夫:1995年6月 - 1999年6月
- 松井幹雄:1999年6月 - 2008年5月
- 荻田敏宏:2008年5月 - (現職)
- ホテルオークラ東京
オークラ ホテルズ & リゾーツ
かつてはCity、Resort、Okura Frontier Selectionのカテゴリーが設けられていた。
国内チェーン
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ホテルオークラ札幌
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The Okura Tokyo
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ホテルオークラ東京別館
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ホテルオークラ新潟
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オークラアクトシティホテル浜松
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京都ホテルオークラ
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ホテルオークラ神戸
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ホテルオークラ福岡
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ホテルオークラ東京ベイ
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ホテルオークラJRハウステンボス
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オークラ千葉ホテル
かつて運営、技術指導またはチェーン加盟していたホテル
- 北海道
- ホテルオークラ札幌(札幌市中央区) - 1980年4月25日に関兵精麦と子会社アルファコーポレーションがホテルオークラと提携し「ホテルアルファサッポロ」として開業。運営会社であったアルファコーポレーションの経営悪化に伴い1997年11月にOHR脱退(1998年の倒産後、加森観光が運営承継)。不動産はあおぞら銀行に差し押さえられたが、2003年にホテルオークラ・関兵精麦・加森観光等の出資で株式会社ホテルオークラ札幌を設立、同年6月15日に新規開業の形でOHR再加盟。2021年9月20日で営業を終了[8]。
- ホテルアルファサッポロ(札幌市中央区) - 1980年4月25日開業、2003年2月閉館。同年6月開業のホテルオークラ札幌の前身。建物は同一で経営権が異動した。
- ホテルアルファトマム(北海道勇払郡占冠村) - 1983年12月22日開業、現在、客室は閉鎖中でレストランのみ営業中。
- 東北地方
- 関東地方
- ホテル霞友会館(東京都千代田区三番町) - 1975年11月11日開業。外務省の外郭団体の外務精励会がオーナーでホテルオークラが運営を受託していた。外務省関係のイベントや予備校の夏季合宿の会場にも使用されていた。1998年12月閉館。跡地は高層オフィスビルとなっている。
- オークラフロンティアホテル海老名(神奈川県海老名市) - 第一ホテル海老名として1995年7月15日開業、2001年4月1日に現名称に改称してOHR加盟後、2018年3月に運営会社である海老名第一ビルディング株式会社がレンブラントホールディングスに買収。2018年11月契約終了し、「レンブラントホテル海老名」となる。
- オークラフロンティアホテルつくば(茨城県つくば市) - つくばセンタービル内に筑波第一ホテルとして1983年6月10日開業、1990年4月19日に筑波第一ホテルアネックス開業、1999年8月27日に筑波第一ホテルエポカル開業、2001年4月1日に現名称に改称してOHR加盟。但し、2020年4月1日に、本館は「ホテル日航つくば」、エポカル館は「ホテルJALシティつくば」にリブランド[9]。
- 中部地方
- 中国地方
- ホテルオークラ岡山(岡山市中区) - 岡山国際ホテルとして1973年4月25日開業、2006年4月1日OHR加盟、2007年10月1日運営委託契約を締結し「ホテルオークラ岡山」に改称、2010年8月23日に民事再生法を申請。2010年12月27日契約終了、同年12月28日に名称を「岡山国際ホテル」に戻す。
- 九州地方
- ホテルデンハーグ(長崎県佐世保市) - ハウステンボス内に1992年11月8日開業、1994年OHR加盟、1999年契約終了。2009年7月1日から休館、2011年7月15日「ウォーターマークホテル長崎・ハウステンボス」にリニューアルオープン。
- ホテルヨーロッパ(長崎県佐世保市) - ハウステンボス内に1992年11月8日開業、1994年9月15日OHR加盟、2009年8月契約終了。
日本国外チェーン
開業予定のホテル
かつて技術指導またはチェーン加盟していたホテル
- サムドラビーチホテル(インドネシア) - 1964年(昭和39年)4月8日インドネシア政府とホテル経営指導契約を締結、1966年(昭和41年)2月15日開業、1971年(昭和46年)3月契約終了。
- アルバルクモ・パレスホテル(インドネシア) - 1964年(昭和39年)4月8日インドネシア政府とホテル経営指導契約を締結、1966年(昭和41年)3月20日開業、1971年(昭和46年)3月契約終了。
- 来来シャングリラホテル(台北) - 現シェラトン台北、1981年3月24日開業(技術指導契約)、1982年(昭和57年)3月31日契約終了。
- コナビレッジ・リゾート(ハワイ島) - 1966年(昭和41年)開業、1992年(平成4年)3月1日OHR加盟、2000年(平成12年)3月契約終了。
- グアム・ホテルオークラ ザ・タワー(グアム) - 1972年(昭和47年)12月2日にグアムホテルオークラとして開業、1991年(平成3年)10月22日タワー塔・センター塔開業、2000年(平成12年)4月1日タワー棟を「グアム ホテルオークラ ザ・タワー」、サウス・ラナイ棟を「オークラ アイランド・イン グアム」にそれぞれ名称変更、2008年(平成20年)3月31日契約終了、同年4月1日グアム アウロラ リゾート ヴィラ&スパに改称。
- ハレクラニ(オアフ島) - 1907年(明治40年)にホー・ツリーとして開業、1984年(昭和59年)4月OHR加盟、2008年(平成20年)3月契約終了。
- ワイキキパークホテル(オアフ島) - 1987年(昭和62年)開業、2008年(平成20年)契約終了。
- マケナビーチ&ゴルフリゾート(マウイ島)- 1986年(昭和61年)8月1日にマウイプリンスホテルとして開業、2009年(平成21年)9月17日に現名称に改称、2011年(平成23年)4月1日OHR加盟。2016年にホテルの営業を終了した。
関連会社
- 株式会社ホテルオークラ東京
- 株式会社ホテルオークラ神戸
- 株式会社ホテルオークラ札幌
- 株式会社ホテルオークラ福岡
- 株式会社筑波学園ホテル
- 株式会社京都ホテル
- 株式会社ホテルオークラエンタープライズ
- 株式会社ホテルオークラスペースソリューションズ
- 株式会社オークラニッコーホテルマネジメント
- 株式会社グランドニッコー東京
- 株式会社オークラニッコーホテルマネジメント金沢
- 株式会社ホテル日航大阪
- エアポートホテル運営企画株式会社
- 株式会社かずさアカデミアパーク
- 株式会社ホテルオークラ東京ベイ
- 株式会社ホテルオークラ新潟
- 株式会社アオイ・インベストメント札幌
- 株式会社コンチネンタルフーズ
- ニッコーホテルズ北京BTG有限公司
- HOTEL NIKKO (U.S.A.), INC
- HOTEL NIKKO OF SAN FRANCISCO, INC
- HOTEL OKURA AMSTERDAM B.V.
その他
食材虚偽表示
2007年に大阪の船場吉兆で起きた牛肉の産地偽装事件の際には、「素材の安定的な仕入れが保証できない場合、メニューから産地を限定する表現を緩めるようにしている。」とコメントしていたにもかかわらず[17]、2013年11月7日、ホテルオークラの宇多憲治上席執行役員、成瀬正治取締役、鈴木隆太郎広報担当部長らは消費者庁クラブにて、運営する13ホテルと関連会社3社のレストランや宴会場、ルームサービスなどにて提供した「計235品目の使用食材とメニュー表示が異なっていた」、「信頼と期待を裏切ったことをおわびする」と発表した[18]。これま虚偽の表示で販売された総数は計約38万6千食、販売額は計約8億7千万円にも上り、同社は利用を確認することができれば返金には応じるとしている[19]。
逸話
旧大蔵省(現:財務省)の職員が国会審議中などで徹夜勤務をし庁舎にて夜を明かす際に、自虐的に「今夜はホテルオークラ」という冗談が語られる。
脚注
参考文献
関連項目
- 関連人物
- 谷口吉郎 - 旧ホテルオークラ設計者
- 小坂秀雄 - 同上
- 小野正吉 - ホテルオークラ初代総料理長
- 栗又厚 - 元芸能界の子役で、ホテルオークラで調理師をしている。
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、
ホテルオークラに関連するメディアがあります。