TOA (企業)
TOA株式会社(ティーオーエー、英文社名:TOA Corporation)は、兵庫県神戸市中央区港島中町7丁目2番1号(ポートアイランド)に本社を置く、業務用の音響機器とセキュリティ機器の専門メーカー。みどり会の会員企業であり三和グループに属する[4]。 音響機器はPA/SR/拡声などの設備音響、セキュリティ機器は監視カメラなどの映像機器を中心とした防犯装備を製造する。またこれらの音響・映像コンテンツの制作は子会社の株式会社ジーベック(英文社名:XEBEC CORPORATION)が行っている[1]。本項では株式会社ジーベックについても記述する。 概要1934年(昭和9年)設立。社名「TOA」は旧社名「東亞特殊電機株式会社」時代のブランド名「トーア」に由来する。「TOA」は同社の登録商標である。 1954年、拡声器として知られる「電気メガホン」を世界で初めて開発した企業である。その後、選挙活動用の車載型アンプで事業の基礎を築く。「機器ではなく音を買っていただく」を企業哲学とし、音の入り口のマイクロフォンから、音の出口のスピーカーまでを取り揃え、公共空間における施設全体の放送設備を手がけている。現在の日本の空港施設の放送設備においては、シェアが90%を超えていると謳っている。1962年には、巨大なホーンスピーカーを用いて「どこまで音が届くか?」という実験を行なった。1968年、メディカルエレクトロニクス部門を東亞医用電子株式会社(現:シスメックス株式会社)として分社した。 製造する業務用音響機器の代表的なものとして、鉄道駅の案内放送や学校の校内放送など、公共空間で使用される拡声放送機器がある。そのほか、火災時などに使用される非常用放送設備やホール音響などの業務用オーディオ、議会場や裁判所などで使用される議場用システムを製造する。一方、業務用の映像機器では、監視カメラや記録装置を中心としたセキュリティの分野に使用される映像機器を製造している。 また、神戸ルミナリエの協賛企業の一員として、TOAが音響設備を供給し、子会社のジーベックが音楽を制作している[5]。 沿革
主な製品
株式会社ジーベック本社はTOA本社ビルに入居する。TOA子会社の放送・音響・映像コンテンツ制作会社として1989年4月14日に設立された[1]。「ジーベック」の社名は、16世紀から19世紀の地中海で使われた小型の快速帆船「ジーベック」に由来し、会社のロゴマークも3本のマストを立てた青い帆船の下に「XEBEC」の文字が記されたものである[1]。 ジーベックホールTOA本社ビル1階にコンサートホール「ジーベックホール (XEBEC HALL) 」を有し、同社がホールの運営も行う[1]。「ジーベックホール (XEBEC HALL) 」には、メインとなる大ホール「ジーベックホール」、小ホール「ジーベックスタジオ」、録音などに利用できる「ジーベックブース」がある[6]。 またホール内のカフェとして、ホール奥のTOA本社ビル1階に「ジーベックカフェ」が併設され、コーヒーなどのソフトドリンクやパスタなどの軽食を提供していた[7][8]。ホール観客だけでなくカフェのみの利用も可能であったが、2021年8月31日をもって閉店した[7]。 TOA本社ビルの最寄り駅は神戸新交通ポートアイランド線(ポートライナー)中埠頭駅であるが、同駅には「ジーベックホール前」の副駅名が付されている[9][10]。 脚注
関連項目外部リンク |