『魔進戦隊キラメイジャーVSリュウソウジャー』(マシンセンタイキラメイジャーたいリュウソウジャー)は、2021年8月4日に発売のオリジナルビデオ作品[出典 1]。
概要
特撮テレビドラマスーパー戦隊シリーズの『魔進戦隊キラメイジャー』と『騎士竜戦隊リュウソウジャー』のクロスオーバー作品[2]で、東映Vシネマのレーベル「Vシネクスト」よりリリースされるVSシリーズ第27弾[1][2]。映像ソフトとしてのリリースに先駆け、2021年4月29日には劇場公開も行われた。
時系列は『リュウソウジャー』は最終話後、『キラメイジャー』はヨドン軍との最終決戦前となっている[3][4]。
本作品では従来のように同じ色同士でチームを組むのではなく、キャラの個性や相性で絡んでいる[3][5]。
制作
スケジュールの都合から、ロボ戦はミニチュアセットをステージに組み、等身大戦と並行してロケでのオープン撮影となった[6]。
撮影は『キラメイジャー』の撮影終了後に行われた[7]。
『キラメイジャー』はコロナの影響もあって、変身前との差別化から変身後に強くなるため、素顔でのアクションはなかったが、設定とシチュエーションがあったことから特別に許可された[8]。
リュウソウジャーはテレビシリーズ最終回で変身アイテムを封印していることから、それを活かすために映画の世界ではキラメイジャーも変身できないこととなった[6]。
本作品のゲストキャラクターの声優を務めた水島裕は坂本浩一が監督を務めた『獣電戦隊キョウリュウジャー』、武内駿輔は同じく坂本が監督を務めた『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』に出演していたことから指名された[6]。
あらすじ
突如、オープンした映画館に入った客が消息を絶つという噂が街に流れる。そんな中、ヨドン反応がすぐに出ては消えるという事態が派生し、為朝たちはそれが街の噂に関係していると気づき、調査に乗り出す。
それらは全て、ヨドン軍のヨドンナによって仕組まれた罠で、闇エナジーを集めるためヨドン映画の世界にリュウソウジャーやマブシーナたちを含めた人々を閉じ込めていた。
コウとキラメイジャーたちはヨドン軍と対峙しようとするが、彼らもヨドン映画の世界に閉じ込まれてしまう。
ヨドン軍はヨドンナのプロデュース、カントクマイナソーの監督によるリュウソウジャーとキラメイジャーを主人公としたヨドン映画を製作しようとしていた[出典 2]。
登場人物
- ムービー邪面
- ヨドン映画の世界を生み出した邪面師[出典 3]。ゴールデンカチンコを打つことで、様々なジャンルのヨドン映画の世界に人々を招き、閉じ込めて強制的に役を演じさせることが可能[出典 4]。すべての撮影をゴールデンカチンコで総指揮し、一度クランクインすると再度カチンコを打つまで撮影は終わらない[11]。
- ヨドン映画の総監督を務め、ヨドンナの命令に従うも、根っからの「現場」好きで、現実と自身の創作意欲の間で思い悩み[3]、青春純愛映画のパートを自ら撮ろうとするが、プロデューサーであったヨドンナにたしなめられ、徐々に彼女との関係が悪化する[9]。
- 監督がプロデューサーの意向で思うように撮れなくなり、現場が思うようにいかなくなるなど内輪ネタの悪い例を入れている[6]。
- モチーフは映画のフィルムカメラで、映画泥棒のようなものというオーダーであった[12][13]。当初は映画館をモチーフとした邪面師で、映画館のスクリーンの怪人が映画館のスクリーンの中にいる不思議さを狙ったものの却下された[12][13]。
諸元
カントクマイナソー
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身長 |
187 cm[14]
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体重 |
284 kg[14]
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- カントクマイナソー
- ワイズルーと喧嘩して地球に家出してきたクレオンの体液がムービー邪面の口に入ったことでムービー邪面の「自分の満足する映画を撮りたい」というマイナス感情からアマビエをモチーフに生み出されたマイナソー[出典 5]。属性は獣型モンスター、分類は映画監督目アマビエ科[14]。邪面師から生み出されたため、強力な個体となっている[3]。甲羅に守られたメガホンとカチンコの両腕を持ち[14]、骸骨がディレクターズチェアに座ったようないでたちが特徴[3]。
- 映画のジャンル別に特化した頭部のディレクターチェアに腰掛ける骸骨のディテールの意匠が異なる以下の4体が存在し[出典 6]、ムービー邪面とともにヨドン映画のそれぞれの映画パートの監督を担当する[9]。たとえどんなに理不尽なシーンであっても、演技指導は絶対であり、映画の出演者は逆らうことができずに最後まで演じきる[14]。
- マイナソーは本来喋らないが、マイナスエネルギーがすごすぎる邪面師から生まれたため、知能がついて話すことが可能となったという裏設定となった[5]。このほかに恋愛映画マイナソーというものもいたが、お蔵入りとなった[5]。
- 当初は「アマビエマイナソー」という名前であった[17]。喋らない設定のマイナソーが喋ることから、本人は喋らないが指示を出すために人間の骨=監督を頭上の拷問椅子に縛り付け、それに能力で喋らせるという設定となった[17]。
- 時代劇カントクマイナソー[3]
- 浪人風の役のバンバ、剣士役の時雨が出演する時代劇映画のパートの監督を担当する[9][15]。
- レディースカントクマイナソー[3]
- アスナと小夜が総長役を務めるレディース映画のパートの監督を担当する[9][15]。
- アクションカントクマイナソー[3]
- 大泥棒役のトワ、警官役の瀬奈が出演するアクション映画のパートの監督を担当する[9][15]。
- ギャンブルカントクマイナソー[3]
- ディーラー役のメルト、ギャンブラー役の為朝が出演するギャンブル映画のパートの監督を担当する[9][15]。
諸元
ムービーマイナソー
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身長 |
45.8 m[14]
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体重 |
695.8 t[14]
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- ムービーマイナソー
- ヨドンナに映画への純粋な思いを冒涜されたムービー邪面のマイナス感情が暴走し、4体のカントクマイナソーと融合して巨大化した超強化マイナソー[出典 7]。剣のように右腕のカチンコで、次々と敵をカットする[14]。
本作品オリジナルの戦力
- キラメイソウル
- キラメイレッドが「ひらめキーング!」で、キラメイ装したリュウソウレッドのイメージをスケッチブックに描いたことでリュウソウルが変化したリュウソウル[出典 8]。
- キラメイ装リュウソウジャー
- リュウソウレッドが、リュウソウケンにナイトモードのキラメイソウルをセットして変身したキラメイアーマーのようなリュウソウジャーの姿[出典 9]。初期メンバー5人同時にキラフルゴーアローでキラフルアーマーを装着するゴーキラメイジャーをイメージしたため、5人同時にひとつのキラメイソウルでキラメイ装が可能となっている[18][15]。
- マントは空中の敵を伸ばして捕縛することが可能[18][15]。必殺技はブリリアントディーノスラッシュ[20]。
- グリーンブラストスラッシュ[20]
- キラメイ装リュウソウグリーンとゴーキラメイグリーンが超高速で動き、撃破する必殺技。
キャスト
声の出演
スーツアクター
本作品の撮影時期に放送されていた『機界戦隊ゼンカイジャー』に大勢のスーツアクターが出演する都合から、B.O.S-Entertainmentのメンバーが入っているが、スケジュールの都合がついた伊藤茂騎や五味涼子などはテレビシリーズと同様の役を演じている[6]。
- キラメイレッド[6][21] - 伊藤茂騎
- キラメイグリーン[6] - 五味涼子
- 宮澤雪
- マブシーナ[6] - 野川瑞穂
- 藤田洋平
- クレオン[6]、クランチュラ[6] - 神尾直子
- 矢部敬三
- 古屋貴士
- 大隈厚志
- 松岡航平
- 原隆太
- 下川真矢
- 河津香賀美
- 本多翼
- 大内田将樹
- 佐伯啓
- 中山甲斐
- 井上象策
- 坂井良平
- 鈴木大樹
- 山口真弥
- 稲野純也
- 霜田元
- 堀田慶斗
- 中川和貴
- 安川桃香
- 寺田涼夏
- 渡邊海斗
- 平野兼椰
- 田﨑直輝
- 本間汐莉
- 佐藤丈
- 金谷春来
- 伊藤遥規
- 木村勇太
- 橋本浩人
- 濱谷和輝
- 菅原将暉
- 菅原沙衣
- 熊倉功
- 伊藤教人
- 坂口茉琴
- あらたまなつこ
- 川名優子
- 川名みくる
- 親川愛美
- 錦織真里
- 徳江美佐保
- 小久江友子
- 西岡亜衣
- 横沢淳
- 伊藤慎吾
- 冨山継斗
- 磯部青空
- 川上そら
- 七浦秀馬
- 國井舞姫
- 中野麻梨愛
- 小舟ののか
- 佐々木俊宜
- 和田三四郎
- 川本耕史
- 木部哲
スタッフ
音楽
- 「魔進戦隊キラメイジャー」
- 作詩 - 藤林聖子 / 作・編曲 - KoTa / 歌 - 大西洋平
- 「騎士竜戦隊リュウソウジャー」
- 作詩:マイクスギヤマ / 作曲:園田健太郎 / 編曲:甲田雅人 / 歌:幡野智宏
- 「キラメイ☆ACTION!!」
- 作詩・作曲・編曲 - YOFFY / 歌・演奏 - サイキックラバー
- 「キラフルパーティー de キラケボーン」
- 作詩・作曲・編曲 - 岩崎貴文 / 歌 - 大西洋平、出口たかし、幡野智宏、Sister MAYO
映像ソフト化
Blu-ray / DVDでリリース。
- 魔進戦隊キラメイジャーVSリュウソウジャー 劇場先行販売版(DVD1枚組、2021年4月29日に上映劇場にて数量限定で発売)
- 魔進戦隊キラメイジャーVSリュウソウジャー 通常版(1枚組、2021年8月4日発売)
- 映像特典
- 音声特典(Blu-ray版のみ)
- キャストオーディオコメンタリー(小宮璃央×木原瑠生×新條由芽×水石亜飛夢×工藤美桜×庄司浩平)
- 【初回生産限定】魔進戦隊キラメイジャーVSリュウソウジャー スペシャル版(2枚組、2021年8月4日発売)
- ディスク1:本編ディスク(通常版と共通)
- ディスク2:ボーナスディスク(Blu-ray版はBlu-ray、DVD版はDVDで収録)
- メイキング
- 公開直前記念舞台挨拶
- 『博士じゃないよ、博多だよ! しかも南だよ!』MV
- エンディングダンス集
- PRダンス映像
- CARATデータルーム
- ポスターギャラリー
- 封入特典
- スペシャルフォトブック
- 主題歌CD
- M1, 「キラフルパーティー de キラケボーン」
- M2, 「キラフルパーティー de キラケボーン」(オリジナル・カラオケ)
脚注
出典
- ^ a b c d 東映HM63 2021, p. 33, 「速報!魔進戦隊キラメイジャーVSリュウソウジャー」
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 宇宙船172 2021, pp. 42–43, 「魔進戦隊キラメイジャーVSリュウソウジャー」
- ^ a b c d e f g h i j k l m フィギュア王278 2021, pp. 63–65, 「スーパー戦隊シリーズ恒例の「VS」作品が今年も登場! 魔進戦隊キラメイジャーVSリュウソウジャー」
- ^ a b c d e 宇宙船YB2022 2022, p. 20, 「魔進戦隊キラメイジャーVSリュウソウジャー」
- ^ a b c 魔進読本 2021, pp. 63–64, 「KIRAMAGER DIRECTOR/WRITER Q&A」
- ^ a b c d e f g h i j パンフレット 2021, 「INTERVIEW 坂本浩一」
- ^ パンフレット 2021, 「INTERVIEW 小宮璃央」
- ^ 魔進読本 2021, p. 55, 「KIRAMAGER DIRECTOR INTERVIEW 坂本浩一」
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al パンフレット 2021
- ^ a b 騎士竜超全集 2021, pp. 118–120, 「キラメイジャーVSリュウソウジャー」
- ^ a b c d e 魔進超全集 2021, p. 120, 「邪面師」
- ^ a b 魔進読本 2021, p. 119, 「KIRAMAGER CREATURE DESIGN WORKS K-SuKe×松井大 70-73」
- ^ a b 戦変万化 2022, p. 326, 「第4章 2020-2021 ―発明と節目― DESIGNER INTERVIEW K-SuKe feat.松井大[魔進戦隊キラメイジャー]」
- ^ a b c d e f g h i j k 騎士竜超全集 2021, p. 138, 「ドルイドン」
- ^ a b c d e f g h i j 魔進超全集 2021, pp. 101–103, 「キラメイジャーVSリュウソウジャー」
- ^ 戦変万化 2022, p. 251, 「第3章 2017-2019 ―異能の参戦― 騎士竜戦隊リュウソウジャー」
- ^ a b 戦変万化 2022, p. 272, 「第3章 2017-2019 ―異能の参戦― DESIGNER INTERVIEW 久正人 feat.松井大[騎士竜戦隊リュウソウジャー]」
- ^ a b c d 騎士竜超全集 2021, p. 121, 「キラメイソウル」
- ^ a b 魔進超全集 2021, p. 43, 「ゴーキラメイジャー」
- ^ 最・高・相・棒! 2021, p. 24, 「MAIN CAST & SUIT ACTOR CROSS TALK SIDE:RED RED対談 小宮璃央×伊藤茂騎」.
出典(リンク)
参考文献
- 劇場パンフレット
- 『魔進戦隊キラメイジャーVSリュウソウジャー』パンフレット 2021年4月29日発行 / 構成・執筆:用田邦憲 / 発行所:東映ビデオ
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