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風と樹と空と

風と樹と空と』(かぜときとそらと)は、石坂洋次郎の小説である。1963年9月から1964年1月まで『週刊ヤングレディ』に連載され、64年6月に講談社から単行本として刊行された。1964年に映画化、1965年1967年にはテレビドラマ化された。

概要・あらすじ

東北地方福島県出身の沢田多喜子が上京してお手伝いさんになり、多喜子が巻き起こす騒動などを明るいタッチで描いていく。

東京に行って就職することを決めた多喜子は、大慌てする父親や家族らの心配をよそに、同じく東京での就職の決まったクラスメートたちと共に福島を後にする。多喜子は、安川家のお手伝いさんとして働き始め、周りの人や同郷の人たちに支えられながら明るく生きていく。

ドラマ版での続編となった『続・風と樹と空と』では、安川家のお手伝いさんになって2年経った設定となっている[1]成人式も終え、女を意識し始めた多喜子は、安川家主人・儀一郎の経営するゴム会社が倒産して家屋も土地も全部売り払ったという深刻な家庭事情も相まって、新たな仕事先の大内家へ移り、病弱な夫人に代わって、主婦または子供たちの母親代わりとして働く毎日を送る。その多喜子を中心に、周りの若者たちの結婚と人生観と様々な問題も合わせて描いていく。

映画版

『風と樹と空と』(1964年)

1964年7月12日公開。製作・配給は日活。カラー。上映時間は86分。

キャスト

スタッフ

  • 原作:石坂洋次郎
  • 監督:松尾昭典
  • 脚本:三木克巳
  • 企画:坂上静翁
  • 撮影:萩原泉
  • 美術:千葉和彦
  • 音楽:池田正義
  • 録音:片桐登司美
  • 照明:大西美津男
  • 編集:井上親弥
  • スチール:目黒祐司
  • 助監督:千野皓司

テレビドラマ版

「風と樹と空と」

日本テレビ月曜20時枠の時間帯で、1965年10月18日から1966年1月10日まで放送された。全13回。放映形式はモノクロ16mmフィルム。

石坂洋次郎原作の一連のシリーズの第1弾となった。提供はライオン歯磨一社。

キャスト

ゲスト出演

スタッフ

  • 原作:石坂洋次郎
  • 企画:増田善次郎
  • 脚本:椎名利夫、菅野昭彦 [2]、駒田博之、柳井隆雄、石田守良、今井金次郎
  • 監督:番匠義彰、生駒千里
  • 音楽:牧野由多可
  • 制作:日本テレビ、松竹

主題歌

「素敵な明日」歌:鰐淵晴子(作詞:山上路夫、作曲:牧野由多可)

「続・風と樹と空と」

前作と同じく、日本テレビの月曜20時枠の時間帯で、1967年7月10日から同年10月16日まで放送された。全13回。放映形式はモノクロ16mmフィルム。

主題歌の「素敵な明日」も前作に引き続き使われている。提供は明治乳業一社。

キャスト

スタッフ

  • 原作:石坂洋次郎
  • 企画:増田善次郎
  • プロデューサー:白石吉之助、安田暉
  • 脚本:椎名利夫、山根優一郎、杉本彰、石田守良
  • 監督:番匠義彰、生駒千里
  • 助監督:田中康義、福田幸平
  • 音楽:牧野由多可
  • 制作主任:末松昭太郎
  • 進行:斉藤稔
  • 撮影技術:保積善三郎、森田俊保
  • 照明:本橋昭一
  • 録音:佐藤義人、小林英男
  • 編集:北見精一
  • 美術:浦山芳郎
  • 制作:日本テレビ、松竹

主題歌

「素敵な明日」歌:鰐淵晴子(作詞:山上路夫、作曲:牧野由多可)

サブタイトル

回数 放送日 サブタイトル 脚本 監督 ゲスト
1 1967年7月10日 お家の一大事 椎名利夫 番匠義彰
2 7月17日 困った縁談 石川進
3 7月24日 新しいお荷物 山根優一郎
4 7月31日 嵐の一日 生駒千里
5 8月7日 明るい風 杉本彰 吉田義夫うえずみのる
6 8月21日 恋せよ乙女 椎名利夫
7 8月28日 悲しきトランペット 山根優一郎
8 9月4日 あゝ初恋 番匠義彰 新藤恵美
9 9月18日 天高く馬と娘 真理明美
10 9月25日 あの空に唄声を 椎名利夫 谷幹一渡辺篤史亀井光代
11 10月2日 海がめの涙 山根優一郎 生駒千里 清水まゆみ
12 10月9日 男と女に乾杯 石田守良 番匠義彰 岡田由紀子
13 10月16日 娘さんよくきけよ 椎名利夫
日本テレビ 月曜20時枠
前番組 番組名 次番組
風と樹と空と
日本テレビ系 月曜20時枠
続・風と樹と空と

脚注

  1. ^ 1967年7月10日付『毎日新聞』テレビ欄の番組紹介 より。
  2. ^ 風と樹と空と - 脚本データベース
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