苅田港駅(かんだこうえき)は、かつて福岡県京都郡苅田町殿川1丁目1番にあった日本貨物鉄道日豊本線貨物支線(通称・苅田港線)の駅である。
概要
2005年1月末の貨物列車運行休止までは、コンテナホームが1面と荷役線が1本、側線があった。また駅の北側に向かって日立金属九州工場への専用線が伸び、この専用線にもコンテナ車が入線していた。
1980年代までは、ホーム北側に南北2.5 kmほどのヤード、20本ほどの営業仕分け線を持つ小規模な操車場があり、ここから九州電力苅田発電所や麻生セメント苅田工場、UBE苅田セメント工場、太平洋セメント(旧・日本セメント)苅田サービスステーション(既に閉鎖)など5社の専用線や、苅田港の石炭埠頭へ向かう桟橋線2本(内1本が国鉄、もう1本は福岡県営)や公共臨港線4本(すべて福岡県営)が分岐していた。
歴史
その他
- 苅田港線(小波瀬西工大前 - 苅田港間)は日本では珍しい存在である連査閉塞装置を使用していた。また、小波瀬西工大前駅で機回しができないため、小倉駅方面行きの列車は前照灯を備えた車掌車(国鉄ヨ8000形貨車ヨ38000)を連結、車掌車を先頭にして当駅を発車していた。
- 苅田港線は列車の運行がなくなっているが、運行終了後も九州運輸局に事業休止届けが出されず、踏切の一時停止義務が残っていた。踏切は生活道路のみならず、国道10号上にも存在することから渋滞の発生や追突事故の懸念(地元住民は列車がないことを知っているため一時停止をしないことがある)があり、沿線住民や地元企業等から苅田町を通じ、休止届出の要望が強く出されていた[8]。そのためJR貨物は2008年11月ようやく事業休止届けを提出、2009年3月5日から21日にかけて踏切の撤去工事を行った。
- 列車の運行がなくなった後も、苅田港駅構内の一部信号機が赤信号のまま点灯していたが、2011年5月中旬に消灯した。
隣の駅
- 日本貨物鉄道(JR貨物)
- 日豊本線(苅田港線)
- 小波瀬西工大前駅 - 苅田港駅
脚注
参考文献
- 「門鉄駅物語」安藤喜代司、交通月報社、1983年10月31日
- 「軌跡〜かんだの歴史」苅田町合併50周年記念誌、株式会社ぎょうせい、2005年3月31日
関連項目
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苅田港支線 (2016年廃止) | |
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大分港臨港線 (1984年廃止) | |
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