航空連合航空連合(こうくうれんごう、英: airline alliance)とは、航空会社間の連合組織のこと。同一連合内においては、コードシェア便やマイレージサービスの相互乗り入れなど、旅客の利便性を図り、集客の向上を目指すことになっている。航空便には長距離便や国際線も多いことから、航空連合も国際的な組織であり、各国の航空会社が合従連衡を行い、構成されている。 概要航空業界では1990年代から、個別に一部航空会社間で、コードシェア便やマイレージサービスの相互乗り入れなどの業務提携が行われ始めていたが、航空業界における国際的な規制緩和の流れと競争の激化により、世界的な規模で結成されるようになった。 2023年現在、世界的な航空連合は3つある。スターアライアンス、ワンワールド、スカイチームである。かつては、ウイングス・アライアンスとクオリフライヤーグループも存在していたが、ウイングス・アライアンスは2004年にスカイチームに吸収された形で消滅してしまい、クオリフライヤーグループは、連合の中心となっていたサベナ・ベルギー航空が2001年に、スイス航空が2002年に倒産したことで解散し、加盟会社の多くがスターアライアンスに移籍した。貨物を対象とした航空連合のWOWやスカイチーム・カーゴもある。 連合内における各航空会社は前述したコード・シェアなどによる旅客の誘導のほか、機体や事務所、整備拠点の提携による運航経費の削減も目指している。例えばスターアライアンスでは、事故時には事故が起きた地点に最も近い加盟会社が救助にあたることになっているなど、非常時の対応などでも提携を結んでいる。 近年では、需要の増加が予測されるBRICSの航空会社が、それぞれの航空連合から加盟交渉を受けている。 また、エティハド航空パートナーズ、バリューアライアンス、U-FLY Allianceなど、独自の方針をとる航空連合も結成されている。 国際的な組織一覧
航空連合別のターミナル振り分けハブ機能を有するほどの大規模な空港では、航空連合別でターミナルを振り分けている空港もある。 イギリスのロンドン・ヒースロー空港ではターミナル2から5までの4つのターミナルがある(ターミナル1は欠番)が、ターミナル2は主にスターアライアンス、ターミナル3は主にワンワールド、ターミナル4は主にスカイチームと航空連合未加盟の会社、ターミナル5はブリティッシュ・エアウェイズ及びイベリア航空の専用ターミナルとして機能している。 日本の成田国際空港でも同様の振り分けが行われている。第1ターミナルの北ウイングは主にスカイチーム、第1ターミナルの南ウイングは主にスターアライアンス、第2ターミナルは主にワンワールド、第3ターミナルは格安航空会社(LCC)専用というように振り分けられている。 この結果、共同運航便を利用した場合の乗り継ぎに、ターミナル間の移動が減るなどの効果が出ている。チェックイン・システム、ラウンジ等の共通化も進められている。 世界一周航空券→詳細は「世界一周航空券」を参照
各アライアンスでは、世界一周に相応する航空券のセット(RTW)を加盟航空会社同士の提携で販売している。 脚注
関連項目外部リンク
|