池内 了(いけうち さとる、1944年12月14日[1] - )は、日本の天文学者、宇宙物理学者。総合研究大学院大学名誉教授、名古屋大学名誉教授。理学博士(京都大学)(1975年)。兵庫県姫路市出身。
世界平和アピール七人委員会の委員でもある。「九条科学者の会」呼びかけ人も務めている[2]。
講談社科学出版賞選考委員。Japan Skeptics運営委員。
宇宙の進化、銀河の形成などを研究。また、科学と現代社会の関わりについて広く考察し、科学技術の無秩序な発展に警鐘を鳴らす。『疑似科学入門』(2008年)などの著書がある。
略歴
受賞
人物
親族
著書
単著
- 『宇宙の大構造と銀河』(丸善 1988年)
- 『宇宙のかたちをさぐる』(岩波ジュニア新書 1988年)
- 『泡宇宙論』(海鳴社 1988年)(ハヤカワ文庫 1995年)
- 『宇宙進化の構図』(大月書店 科学全書 1989年)
- 『激変天体論・ダークマターを否定する』(学習研究社 最新科学論シリーズ16 1991年)
- 『現代の宇宙像・銀河・銀河星団はいかに造られたか』(培風館 1991年)
- 『宇宙からみた自然』(新日本出版社 1991年)
- 『お父さんが話してくれた宇宙の歴史』1~4(岩波書店 1992年)
- 『現代宇宙論を読む』(北海道大学図書刊行会 1992年)
- 『宇宙をあやつるダークマター』(岩波書店 科学ライブラリー 1993年)
- 『転回の時代に』(岩波書店 科学ライブラリー 1996年)
- 『科学の考え方・学び方』(岩波ジュニア新書 1996年)
- 『宇宙学者が「読む」』(田畑書店 1996年)
- 『宇宙は卵から生まれた』(大修館書店 1997年)
- 『観測的宇宙論』(東京大学出版会 1997年)
- 『宇宙論のすべて』(新書館 1998年)増補新版 2007年
- 『天文学者の虫眼鏡』(文春新書 1999年)
- 『私のエネルギー論』(文春新書 2000年)
- 『物理学と神』(集英社新書 2002年)、講談社学術文庫 2019年
- 『書き下ろし 科学最前線ノート41』(新書館 2003年)
- 『科学を読む愉しみ』(洋泉社新書y 2003年)
- 『考えてみれば不思議なこと』(晶文社 2004年)
- 『娘と話す科学ってなに』(現代企画室 2005年)
- 『寺田寅彦と現代―身大の科学をもとめて』(みすず書房 2005年)新版2020年
- 『ゆっくり、時間を長く―ソフトランディングの科学』(七つ森書館 2006年)
- 『転換期の科学を読む辞典』(みすず書房 2006年)
- 『禁断の科学』(晶文社 2006年)
- 『科学者心得帖―科学者の三つの責任とは』(みすず書房 2007年)
- 『12才の脳がみるみる吸いこむ―どんどん知りたい科学の「なぜ」40』(小学館 2007年)
- 『疑似科学入門』(岩波新書 2008年)
- 『自然を解剖する』(NTT出版 2008年)
- 『時間とは何か』(講談社 2008年)
- 『ノーベル賞で語る現代物理学』(新書館 2008年)
- 『科学の落とし穴―ウソではないがホントでもない―』(晶文社 2009年)
- 『娘と話す 宇宙ってなに?』(現代企画室 2009年)
- 『パラドックスの悪魔』(講談社 2010年)
- 『観測的宇宙論への招待 宇宙はいかに解明されてきたか』(日経BP社 2011年)
- 『物理学の原理と法則』(PHP・新書判 2011年)、講談社学術文庫 2021年
- 『科学と人間の不協和音』(角川oneテーマ21 2012年)
- 『生きのびるための科学』(晶文社 2012年)
- 『知識ゼロからの科学史入門』(幻冬舎 2012年)
- 『科学の限界』(ちくま新書 2012年)
- 『現代科学の歩きかた』(河出書房新社 2013年)
- 『宇宙論と神』(集英社新書、2014年)
- 『科学・技術と現代社会』上・下(みすず書房 2014年)
- 『宇宙入門 138億年を読む』(角川ソフィア文庫 2014年)
- 『科学のこれまで、科学のこれから』(岩波ブックレット 2014年)
- 『人間だけでは生きられない 科学者として東京オリンピックに反対します』(興山舎 2014年)
- 『核を乗り越える』(新日本出版社 2014年)
- 『科学は、どこまで進化しているか』(祥伝社新書 2015年)
- 『宇宙開発は平和のために 宇宙の軍事化に乗り出した日本』(かもがわ出版 2015年)
- 『「もしも?」の図鑑 大災害サバイバルマニュアル』(実業之日本社 2016年)
- 『科学者と戦争』(岩波新書 2016年)
- 『ねえ君、不思議だと思いませんか?』(而立書房 2016年)
- 『科学者と軍事研究』(岩波新書 2017年)
- 『科学者は、なぜ軍事研究に手を染めてはいけないか』(みすず書房、2019年)
- 『宇宙研究のつれづれに 「慣性」と「摩擦」のはざまで』(青土社、2021年)
- 『科学と社会へ望むこと』(而立書房、2021年)
- 『寺田寅彦と物理学 日本の伝記 知のパイオニア』(玉川大学出版部、2021年)児童向け
- 『清少納言がみていた宇宙と、わたしたちのみている宇宙は同じなのか? 新しい博物学への招待』(青土社、2021年)
- 『江戸の宇宙論』(集英社新書、2022年)
- 『姫路回想譚 ある戦後史の断面』(青土社、2022年)
共編著
- 『宇宙流体力学』坂下志郎共著(培風館 1996年)
- 『科学の10冊 これだけは読んでおきたい』編著(岩波ジュニア新書 2004年)
- 『シリーズ現代の天文学 宇宙論 2 宇宙の進化』二間瀬敏史,千葉柾司共編 日本評論社 2007
- 『シリーズ現代の天文学 人類の住む宇宙』岡村定矩,海部宣男,佐藤勝彦,永原裕子共編(日本評論社 2007年)
- 『寺田寅彦 いまを照らす科学者のことば Kawade道の手帖』責任編集(河出書房新社 2011年)
- 『「はじまり」を探る』編著(東京大学出版会 2014年)
- 『物理学者池内了×宗教学者島薗進 科学・技術の危機 再生のための対話』島薗進共編(合同出版 2015年)
- 『反東京オリンピック宣言』(航思社 2016年)
- 『武器輸出大国ニッポンでいいのか』(あけび書房 2016年)
- 『兵器と大学――なぜ軍事研究をしてはならないか』(岩波ブックレット 2016年)
訳書
- R.J.ティラー『星』中沢清共訳 共立出版社 1974年
- R.J.ティラー『元素の起源』中沢清共訳 共立出版社 1974年
- J.L.ローゼンタール『ビッグバン・ビッグバウンス』(シュプリンガー・フェアラーク東京 1991年)
- M.ロワン=ロビンソン『宇宙のさざなみ 最新宇宙論の舞台裏』(シュプリンガー・フェアラーク東京 1995年)
- 米国科学アカデミー編『科学者をめざす君たちへ 科学者の責任ある行動とは』(化学同人 1996年)
- アルベール・ジャッカール編『科学の言葉』紀伊国屋書店 1996 コレクション<知慧の手帖>
- ヒトラーと物理学者たち――科学が国家に仕えるとき(岩波書店 2016年)
出演
脚注
関連項目
外部リンク