有声唇歯破擦音 (ゆうせいしんしはさつおん、英 : Voiced labiodental affricate 、国際音声記号 : [b̪͡v] )は、有声唇歯閉鎖音 [b̪] として開始され、有声唇歯摩擦音 [v] として放出される稀な破擦音 である。
特徴
有声唇歯破擦音の特徴:
調音方法 は破擦 であり、これは初めに気流を完全に妨げ、次に調音の位置で狭窄された流路を通って空気が流れることができるようにする(これによって乱流が生じる)ことで生み出されることを意味する。
閉鎖 要素の2つの変種が存在する:
両唇- 。これは、上下の唇 を使って調音されることを意味する。この閉鎖要素を持つ破擦音は「両唇・唇歯」と呼ばれる。
唇歯- 。これは、下唇と上歯 を使って調音されることを意味する。
この破擦音の摩擦 要素は唇歯 的であり、下唇と上歯を使って調音される。
発声 は有声であり、これは調音の間に声帯が振動することを意味する。
口音 であり、これは空気が口だけから抜けることができることを意味する。
中線音 であり、これは舌の側面ではなく、中央に沿って気流を導くことによって生み出されることを意味する。
気流機構 は肺臓 的であり、これは、ほとんどの音と同様に、肺 と横隔膜 だけで空気を押すことによって調音されることを意味する。
存在
言語
単語
IPA
意味
注記
オランダ語
オルスマール=グッセンホーフェン方言
v èès
[b̪͡vɛːs]
'ねじ'
唇歯音; /v/ の時折現われる異音; 分布は不確か。
イタリア語
一部の中南部方言s
in v etta
[iɱˈb̪͡vet̪t̪ä]
'頂点で'
唇歯音; 鼻音の後での /v/ の異音。
ルクセンブルク語
Kampf am Ënnergrond
[ˈkʰɑmb͡v ɑm ˈənɐɡʀont]
'地下の戦い'
ドイツ語からの借用語において、母音で始まる単語の前の語末でのみ(単語間に休止を置かず発音される時に)生じる。
ンギティ語
abvɔ
[āb̪͡vɔ̄]
'棘のある蔦'
頻度は低いものの [b͡β ]
ツォンガ語
XiNkuna方言
shilebv u
[ʃileb̪͡vu]
'顎'
脚注
参考文献
Canepari, Luciano (1992) (Italian), Il MªPi – Manuale di pronuncia italiana [Handbook of Italian Pronunciation] , Bologna: Zanichelli, ISBN 88-08-24624-8
Gilles, Peter; Trouvain, Jürgen (2013), “Illustrations of the IPA: Luxembourgish” , Journal of the International Phonetic Association (Cambridge University Pres) 43 (1): 67–74, doi :10.1017/S0025100312000278 , https://hdl.handle.net/10993/1143
Kutsch Lojenga, Constance (1994), Ngiti: a Central-Sudanic language of Zaire , Köln: Rüdiger Köppe Verlag, ISBN 978-3-927620-71-1
Peters, Jörg (2010), “The Flemish–Brabant dialect of Orsmaal–Gussenhoven” , Journal of the International Phonetic Association 40 (2): 239–246, doi :10.1017/S0025100310000083 , https://zenodo.org/record/996039
外部リンク
記号が二つ並んでいるものは、左が非円唇 、右が円唇 。