帝国石油
帝国石油株式会社(ていこくせきゆ、英: Teikoku Oil Co., Ltd.)は、かつて石油や天然ガスの採掘・精製・販売を行っていた企業である。 2006年(平成18年)に国際石油開発と共同で国際石油開発帝石ホールディングスを設立したが、2008年(平成20年)に同社が社名変更した国際石油開発帝石(現・INPEX)に吸収合併された。 概要1941年(昭和16年)9月1日、国内各社の石油鉱業部門を一元化し、石油資源の開発促進・振興を図る目的の帝国石油株式会社法に基づく半官半民の国策会社として設立された[1]。翌年に日本石油(現・ENEOS)、日本鉱業(現・JX金属)ら4社の石油鉱業部門を統合した。1950年(昭和25年)、帝国石油株式会社法廃止に伴い民営化された。その経緯から、2006年(平成18年)に国際石油開発と経営統合し、持株会社・国際石油開発帝石ホールディングスの完全子会社となった後も新日本石油・ジャパンエナジーの両社が国際石油開発帝石ホールディングスの大株主として名前を連ねていた。 1949年(昭和24年)に八橋油田、1973年(昭和48年)に磐城沖ガス田、1979年(昭和54年)に南長岡ガス田を発見。日本国外ではベネズエラ・エジプト・コンゴ・アルジェリアなどで油田・ガス田の開発を行っている。2005年(平成17年)10月には、リビア東部でのガダメス鉱区を南北2箇所落札し、同所にて採掘が始まった。 日本と中華人民共和国が排他的経済水域をめぐり争っている東シナ海ガス田問題で、1969年(昭和44年)に試掘出願をしていたが保留にされ(大平正芳経産大臣)、出願から35年後の2005年7月14日に試掘権が付与されたが(中川昭一経産大臣)、10月に親中派議員の二階俊博が経済産業大臣になると、この流れはストップしてしまう。 事業所沿革
主要事業天然ガス採掘帝国石油は、南長岡ガス田と成東ガス田の2か所のガス田を保有し、天然ガスを生産していた。 新潟県長岡市の西部に広がる南長岡ガス田で生産された天然ガスは、越路原プラントと親沢プラントで処理され、パイプラインで需要家に配送される。越路原プラントは1984年9月に稼働を開始した。ガス処理能力は日本最大級の日量190万Nm3で、隣接地に特定規模電気事業者向けの出力約5万5千kWの火力発電所を建設し、2007年5月7日から営業運転を開始した。親沢プラントは、1994年10月に稼働を開始した。ガス処理能力は日量166万Nm3。 千葉県山武市に広がる成東ガス田は水溶性天然ガス田のため、かん水に溶解している天然ガスとヨウ素を産出している。 また、福島県楢葉町の沖合いに磐城沖ガス田が存在していたが、2007年(平成19年)7月末をもって操業を終了した。 石油精製製油所はグループの帝石トッピング・プラント株式会社が保有していた。拠点の頸城製油所は新潟県上越市にあり、日本で唯一国産原油のみを精製し、その処理能力は4,410バレル/日で日本一小さい。 この製油所で製油したガソリンなどを販売するため、長野県中部から新潟県上越地方にガソリンスタンド計16店を経営していた。 グループ会社石油開発関連事業
パイプライン関連事業 石油精製・物流関連事業
都市ガス・LPG販売事業
その他関連事業
海外プロジェクト会社
エピソード鉱業所などがあり、繋がりの深い新潟市には、帝石が自社用に設けた道路や橋梁が後に寄附され、公共に供されたケースがいくつかある。
テレビ番組
脚注
参考文献
外部リンク
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