出川イングリッシュ出川イングリッシュ(でがわいんぐりっしゅ)は日本テレビ系列で放送されている『世界の果てまでイッテQ!』の企画である「出川哲朗はじめてのおつかい」の中でお笑いタレントの出川哲朗が話す、日本語と英語を織り交ぜた片言英語のことである[1]。 概要「出川哲朗はじめてのおつかい」というコーナーは、「タイムズスクエアでI ♥ NYと書かれたTシャツを買え」などのミッションを、出川哲朗が現地のアメリカ人、イギリス人、カナダ人と英語でコミュニケーションをとってクリアしていくという企画。目的地の名称のみでミッションをクリア出来てしまう可能性からタクシーの使用と日本人の手助けは禁じられているが、英語を得意としている日本人の出川ガールが出川と共にロケを行い[2]、どうしてもミッションをクリア出来そうにない時にのみ1つのミッションにつき1回出川ガールからヒントをもらうことが出来るテレフォンが用意されている[1]。 2017年8月6日現在までの全6回放送にてニューヨーク・ロンドン・サンフランシスコ・ワシントンD.C.・バンクーバーの5都市で[1]総ミッション数が16、内6回はテレフォンを使用し、全てのミッションをクリアしている[3]。 体当たりでチャレンジするところがみていて気持ち良いくらいとも言われ[4]、出川が身振り手振りを交えながら慣れない英語を繰り出す姿が視聴者の笑いを誘う[5]。 特徴本来の目標・目的を明確に持っており、英語の正確さや発音という手段にとらわれることなく道行く人に話しかけ[6]、完璧な英語ではなくとも何かを英語(らしきもの)で話しているという姿勢は相手に伝わり、理解しようと努めてくれ[7]、身振り手振りを加えながら、最終的には目標を達成する[5]。 該当する英単語がわからなくても、知っている簡単な英単語を並べてコミュニケーションを図り、必死に身振り手振りを加えたり、歌を歌ったりすることで相手に伝えることができる[8]。語彙が少なく、文法が不正確で、発音が悪いが、相手の目を見て話し、全身で訴える(ジェスチャー)、会話を楽しむ、めげない、あきらめないという特徴を持ち[9]、赤ちゃんの言語習得との共通点を指摘する説もある[10]。 他の分析によれば、単語だけで会話したり、簡単な文を使う[11]、ジェスチャーや身の周りのものの活用[12]、正しく聞き取れなくても複数の人に聞き込みを行い、同じキーワードが出てくるか、確認がとれるまで、何度でもしつこく確認作業をする[13]、目的の場所などの英単語がわからなくても、言い換えを用いる[14]、人見知りをしないでどんどん話しかけたりフランクに人と接する[15]方法を用いてコミュニケーションを図っている。 『知らない語を知っている語で置き換えて表現することは「方略的能力」と呼ばれるコミュニケーションの重要な要素である』、『必要な表現を対話によって相手から引き出す術は「意味的交渉」という言語習得上重要な働きである』、『覚えた語を何度もつぶやく行為は「内語反復」と呼ばれ長期記憶にとどめる効果がある』など、学術的にも裏付けがあるという見解もある[16]。出川の経歴から英語に関する語学力は高くないとされており[2]、にもかかわらず英語を使いコミュニケーションを図ることが出来ていることから[17]、グロービッシュとの類似を指摘する研究もある[18]。 用例シンプル様々なものの活用
確認作業
知っている簡単な英単語を並べる
必要な表現を対話によって相手から引き出す
有効性明星大学生がオーストラリアのシドニーでの研究を[25]、福岡教育大学生がウィスコンシン大学ラクロス校短期研修での経験を通して有効性を報告し[26]、獨協中学校・高等学校ではワイキキでの修学旅行で推奨された例もあり[27]、英会話として積極的に推進する意見もある[28]。 一方で、次のような懸念や批判も存在する。
関連項目脚注出典
参考文献
|