余呉湖
余呉湖(よごこ、よごのうみ[1])は、滋賀県長浜市にある湖。「大江」(琵琶湖)に対して「伊香小江(いかごのおえ)[1]」と称されたほか、湖面が穏やかなことから「鏡湖」とも呼ばれる[2][3]。 概要琵琶湖の北側に位置し、琵琶湖とは賤ヶ岳(標高422m)で隔てられている[1][2]。東西1.2キロメートル (0.9km[1])、南北2.3キロメートル (1.8km[1])[4]、周囲6.4キロメートル(6.2km[5])、面積1.97平方キロメートル、最大水深13.5メートル(14.5m[4]、13.0m[5])、平均水深7.4メートル[3][6]。総貯水量1470万立方メートル[5]。水面の標高は133メートル (132.8m) で、琵琶湖よりおよそ50メートル(約47.0m[5])高い位置にある[3][6]。琵琶湖と同じ断層湖で、形成は約100-200万年前と見られ、古い琵琶湖の一部であったものが約3万年前に分かれたとされる[6]。 余呉湖にはイワトコナマズ(余呉湖・琵琶湖にのみ生息)、ワカサギ、フナ、コイ、ウナギ、ナマズなどの魚類が生息する[2][7]。冬季はワカサギ釣りが行われるほか、多くの水鳥も飛来する[2][7]。近年は外来魚の生態系への影響が問題になっている。オオクチバスおよびブルーギルの捕獲駆除量は年間2トン前後となり、今後の駆除方法が模索されている[8]。 1583年4月に羽柴秀吉と柴田勝家が争った賤ヶ岳の戦いは余呉湖周辺が戦場となった。 治水・開発
浄化
伝説→「近江国風土記 § 余呉湖の羽衣伝説」も参照
JR余呉駅に近い湖北岸には、羽衣伝説で天女が羽衣を掛けたといわれる「天女の衣掛柳」があったが[3][14]、2017年〈平成29年〉10月、台風により倒壊[15]。日本最古の天女伝説の地といわれ、ほかの地域の羽衣伝説では、羽衣を掛けるのは松や岩などが多いが、余呉では柳といわれている[3]。なお、2017年(平成29年)に倒壊した柳(マルバヤナギ[14])は[16]、伝説にまつわる北野神社から移植された2代目であった[7]。 湖に入水した菊石姫の龍伝説もあり、菊石の投げた龍の目玉の跡がついたという「目玉石」があるほか[17]、付近には蛇身の菊石姫が休んだといわれる「蛇の枕石」も知られる[18]。 余呉の詩歌衣手に余呉の浦風さえさえて己高山(こだかみやま)に雪降りにけり (源頼綱 「近江百人一首」『金葉和歌集』)[1][19] 交通アクセス余呉湖の風景
脚注
参考文献
関連項目外部リンク |