チドリ目
分類
学名
Charadriiformes Huxley, 1867
英名
Shorebirds
亜目
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チドリ目 (チドリもく、Charadriiformes )は鳥類 の目 の1つである。
チドリ 類、カモメ 類、アジサシ 類などの水鳥 ・海鳥 を中心に19科、約390種 を含む。
特徴
世界中に分布し、主に湿地 ・干潟 ・川原 などに住む淡水性ないし沿岸性の水鳥 である。ただしイシチドリ科 などは砂漠 ・半砂漠に住む。ウミスズメ科 は沖合いに住む海鳥 である。
主に魚 などの小動物を捕食 する。ただしヒバリシギ などは種子 食、サヤハシチドリ科 は腐肉食 である。カモメ亜目も部分的に腐肉食である。
系統と分類
系統樹
チドリ目の内部系統は Baker et al. (2007)[ 1] ; Ödeen et al. (2010)[ 2] ; Pereira & Baker (2010)[ 3] より。
系統位置
チドリ目の系統位置について有力な説では、チドリ目は現生鳥類の大半を占める Coronaves の一員である。Coronaves は3~4の系統に分かれ、チドリ目は唯一、1目で1系統をなす[ 4] [ 5] [ 6] 。チドリ目の姉妹群は、スズメ目 などからなる「landbirds 」である可能性が高い[ 6] 。ただしこれらには異論もある[ 7] 。
古くはツル目 やハト目 と近縁だとする説もあった[ 8] 。
亜目と科
チドリ目は系統的に3亜目に分かれる[ 9] [ 1] [ 10] [ 11] 。
科は国際鳥類学会議 (IOC)[ 12] の分類では19科約390種が属す。かつてツル目 ミフウズラ亜目に分類されていた2科18種を含む。チドリ科 、シギ科 、カモメ科 の3科にチドリ目の約7割の種が属する。
チドリ亜目 Charadrii
シギ亜目 Scolopaci
カモメ亜目 Lari
他の分類
科はIOCの分類で表す。
6亜目
3亜目をそれぞれ姉妹群となる2亜目ずつに分割し6亜目とする説もある[ 14] 。
サヤハシチドリ亜目 Chionidi
イシチドリ科 、サヤハシチドリ科 、マゼランチドリ科
チドリ亜目 Charadrii
ミヤコドリ科 、トキハシゲリ科 、セイタカシギ科 、チドリ科 、ナイルチドリ科
ヒバリチドリ亜目 Thinocori
タマシギ科 、レンカク科 、クビワミフウズラ科 、ヒバリチドリ科
シギ亜目 Scolopaci
シギ科 Scolopacidae
ミフウズラ亜目 Turnici
ミフウズラ科
カモメ亜目 Lari
カニチドリ科 、ツバメチドリ科 、カモメ科 、トウゾクカモメ科 、ウミスズメ科
旧3亜目
伝統的にチドリ目は、現在とは異なる3亜目に分けられていた[ 15] 。また、2科はツル目に分類されていた。しかしこれらの分類は系統的ではない。
科は現在の科で示す。
チドリ亜目 Charadrii
以下の科以外の全て
カモメ亜目 Lari
カモメ科 、トウゾクカモメ科
ウミスズメ亜目 Alcae
ウミスズメ科
ツル目ミフウズラ亜目 Turnices
ミフウズラ科 、クビワミフウズラ科
Sibley & Ahlquist
Sibley & Ahlquist (1990) では、コウノトリ目 チドリ亜目 チドリ下目 Charadriides が、ほぼ現在のチドリ目にあたる。ただし彼らのチドリ下目は、クビワミフウズラ科 も含んでいたが、ミフウズラ科 はミフウズラ目として独立していた。
チドリ亜目は2小目に別れ、シギ小目 Scolopacida は現在のシギ亜目、チドリ小目 Charadriida はチドリ亜目+カモメ亜目(ただしミフウズラ科を除く)にあたる。ただし実際は、シギ小目は単系統 だが、チドリ小目は(ミフウズラ科を含まないことを別にしても)単系統ではなく側系統 である。
出典
^ a b Baker, Allan J.; Pereira, Sérgio L.; Paton, Tara A. (2007), “Phylogenetic relationships and divergence times of Charadriiformes genera: multigene evidence for the Cretaceous origin of at least 14 clades of shorebirds” , Biol Lett. 3 (2): 205–209, http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2375939/
^ Ödeen, Anders; Håstad, Olle; Alström, Per (2010), “Evolution of ultraviolet vision in shorebirds (Charadriiformes)”, Biol. Lett. 6 : 370–374, doi :10.1098/rsbl.2009.0877
^ Pereira, Sergio L.; Baker, Allan J. (2010), “The enigmatic monotypic crab plover Dromas ardeola is closely related to pratincoles and coursers (Aves, Charadriiformes, Glareolidae)” , Genetics and Molecular Biology 33 (3): 583-586, http://www.scielo.br/pdf/gmb/v33n3/33.pdf
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^ Gill, Frank ; Donsker, David, eds. (2012), “Shorebirds and allies” , IOC World Bird Names , version 3.1, http://www.worldbirdnames.org/n-shorebirds.html
^ Baker, Allan J.; Pereira, Sérgio L. (2009), “Shorebirds (Charadiiformes)”, in Hedges, S. Blair; Kumar, Sudhir, The Timetree of Life , Oxford University Press , p. 432–435, ISBN 978-0199535033
^ Berry, Lainie, Shorebird ecology and migration , Shorebirds 2020 Project, http://www.shorebirds.org.au/powerpoint/shorebird_migration_&_ecology_(FILEminimizer).ppt
^ 松井正文, ed. (2006), “鳥綱分類表”, 脊椎動物の多様性と系統 , バイオディバーシティ・シリーズ 7, 裳華房 , ISBN 4-7853-5830-0
古顎類 新顎類
キジカモ類 新鳥類
Strisores 系統群(名称不明) Columbimorphae ツル目 Mirandornithes チドリ目 Phaethoquornithes
Eurypygimorphae Aequornithes
ツメバケイ目 Telluraves
タカ目 フクロウ目 ネズミドリ目 Cavitaves Australaves
Source: Orders of Birds - IOC World Bird List(国際鳥類学会議 )