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イエローナイフ

イエローナイフ

City of Yellowknife
イエローナイフ市街
イエローナイフ市街
標語: 
Multum In Parvo(Much In Little)
イエローナイフの位置(ノースウエスト準州内)
イエローナイフ
イエローナイフ
イエローナイフの位置(カナダ内)
イエローナイフ
イエローナイフ
座標:北緯62度26分 西経114度24分 / 北緯62.44度 西経114.4度 / 62.44; -114.4座標: 北緯62度26分 西経114度24分 / 北緯62.44度 西経114.4度 / 62.44; -114.4
カナダの旗 カナダ
ノースウエスト準州
行政区 ノーススレーブ地域
設立 1936年
面積
 • 合計 134.15 km2
標高
206 m
人口
 • 合計 20,340人
等時帯 UTC-7 (MST)
 • 夏時間 UTC-6 (MDT)
郵便番号
市外局番 +1-867
ウェブサイト www.yellowknife.ca ウィキデータを編集

イエローナイフ: Yellowknife、発音:[ˈjɛloʊnaɪf])は、カナダノースウエスト準州州都である。人口は約2万人(2021年)。北極圏からはおよそ400 km南に位置し、グレートスレーブ湖畔の北にある。ノースウエスト準州は有人の地域が僅かと、川や湖、果てしない永久凍土が広がる広大な大地である。民族構成はイヌイットをはじめ、多数のネイティブカナディアンなどが定住しており、公用語は8つで構成される。ノーススレーブ地域の行政区役所が置かれている。

イエローナイフはオーロラ帯(北緯62度27分)のほぼ真下に位置しており、障害物のない広い土地や晴天率の高さもあって年間を通してオーロラの出現率が高いことで有名である。夏は平原地帯の緑が美しく、湖も多いことからカヌーやフィッシングなどを楽しむ人々も多い。

名称

都市名は先住民イエローナイフ族英語版に因む。

ドグリブ語では、「お金のある場所」を意味する Somba K'e (: where the money is)と呼ばれている[2]

言語

ノースウエスト準州の公用語は、11言語(ノースウエスト準州#公用語)ある。そのうち多く話されているのは、チペワイアン語Dene Sulineチペワイアン)、ドグリブ語(Tłı̨chǫ)、スレイビー語(ノースとサウス、en:Slavey people)、英語およびフランス語である。

歴史

19世紀1930年頃にの鉱脈が発見されるとゴールド・ラッシュで人口が増え始め、都市としての成長を始めた。1920年代には航空機による北極圏探索の基地となった。その後も鉱脈は次々と見つかり、町として発展。1950年代には地方自治体として成り立つようになった。1967年、当時の準州政府所在地がオンタリオ州のオタワからイエローナイフに移動した時に、ノースウエスト準州の州都となり、同市は州政府関連の労働者を集めるようになる。1970年に市制に昇格。1978年1月24日にソ連の軍事衛星コスモス954号が大気圏に突入し、グレートスレーブ湖から北西方向の広範囲に破片が落下した。原子炉搭載だったので放射能汚染が問題になり、米加合同で破片の回収が行われた。1991年には同市北300 kmの地点でダイアモンドの鉱脈(ダイアヴィク鉱山)が見つかり、1998年に操業を開始した。一方、2004年には最後の金鉱が閉鎖した。現在では行政都市、ダイアモンド鉱業の中心都市として栄えている。

2023年8月、ノースウエスト準州内で山火事が頻発。同年8月16日、カナダ政府はイエローナイフと周辺の住民に対し避難命令を出した[3]

気候

亜寒帯湿潤気候に属する。

イエローナイフ(イエローナイフ空港)(1981−2010年平均)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F 3.4
(38.1)
6.2
(43.2)
9.3
(48.7)
20.3
(68.5)
26.1
(79)
30.3
(86.5)
32.5
(90.5)
30.9
(87.6)
26.1
(79)
19.0
(66.2)
7.8
(46)
2.8
(37)
32.5
(90.5)
平均最高気温 °C°F −21.6
(−6.9)
−18.1
(−0.6)
−10.8
(12.6)
0.4
(32.7)
9.7
(49.5)
18.1
(64.6)
21.3
(70.3)
18.1
(64.6)
10.4
(50.7)
0.9
(33.6)
−10.0
(14)
−17.8
(0)
0.0
(32)
日平均気温 °C°F −25.6
(−14.1)
−22.9
(−9.2)
−16.8
(1.8)
−5.3
(22.5)
4.6
(40.3)
13.3
(55.9)
17.0
(62.6)
14.2
(57.6)
7.2
(45)
−1.7
(28.9)
−13.7
(7.3)
−21.8
(−7.2)
−4.3
(24.3)
平均最低気温 °C°F −29.5
(−21.1)
−27.5
(−17.5)
−22.7
(−8.9)
−11.0
(12.2)
−0.5
(31.1)
8.5
(47.3)
12.6
(54.7)
10.2
(50.4)
4.0
(39.2)
−4.2
(24.4)
−17.5
(0.5)
−25.7
(−14.3)
−8.6
(16.5)
最低気温記録 °C°F −51.2
(−60.2)
−51.2
(−60.2)
−43.3
(−45.9)
−40.6
(−41.1)
−22.8
(−9)
−4.4
(24.1)
0.6
(33.1)
−0.6
(30.9)
−9.7
(14.5)
−28.9
(−20)
−44.4
(−47.9)
−48.3
(−54.9)
−51.2
(−60.2)
降水量 mm (inch) 14.3
(0.563)
14.1
(0.555)
13.9
(0.547)
11.3
(0.445)
18.4
(0.724)
28.9
(1.138)
40.8
(1.606)
39.3
(1.547)
36.3
(1.429)
30.3
(1.193)
24.8
(0.976)
16.2
(0.638)
288.6
(11.362)
降雪量 cm (inch) 19.7
(7.76)
20.0
(7.87)
18.5
(7.28)
10.3
(4.06)
4.7
(1.85)
0.0
(0)
0.0
(0)
0.1
(0.04)
3.5
(1.38)
20.9
(8.23)
36.5
(14.37)
23.5
(9.25)
157.6
(62.05)
平均降雨日数 (≥0.2 mm) 0.2 0.1 0.3 1.2 5.3 7.5 9.6 10.4 10.6 5.5 0.6 0.2 51.3
平均降雪日数 (≥0.2 cm) 11.9 11.0 9.2 4.4 2.1 0.1 0.0 0.1 1.2 10.0 16.0 12.8 78.6
湿度 64.6 61.6 54.7 52.5 45.9 45.2 47.9 55.7 64.7 75.2 77.8 69.2 59.6
平均月間日照時間 50.6 107.3 188.4 276.4 335.7 373.8 358.0 276.2 157.7 65.0 42.7 24.6 2,256.5
出典:[4]
イエローナイフ(イエローナイフ空港)(1961−1990年平均)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
平均最高気温 °C°F −23.9
(−11)
−19.7
(−3.5)
−12.5
(9.5)
−0.5
(31.1)
10.1
(50.2)
18
(64)
20.8
(69.4)
18.1
(64.6)
10
(50)
1.3
(34.3)
−10.8
(12.6)
−20.1
(−4.2)
−0.8
(30.6)
日平均気温 °C°F −27.9
(−18.2)
−24.5
(−12.1)
−18.5
(−1.3)
−6.2
(20.8)
5
(41)
13.1
(55.6)
16.5
(61.7)
14.1
(57.4)
6.7
(44.1)
−1.4
(29.5)
−14.8
(5.4)
−24.1
(−11.4)
−5.2
(22.6)
平均最低気温 °C°F −32.2
(−26)
−29.4
(−20.9)
−24.6
(−12.3)
−12
(10)
−0.1
(31.8)
8.2
(46.8)
12
(54)
10
(50)
3.4
(38.1)
−4.2
(24.4)
−18.9
(−2)
−28.2
(−18.8)
−9.7
(14.5)
降水量 mm (inch) 14.9
(0.587)
12.6
(0.496)
10.6
(0.417)
10.3
(0.406)
16.6
(0.654)
23.3
(0.917)
35.2
(1.386)
41.7
(1.642)
28.8
(1.134)
34.8
(1.37)
23.9
(0.941)
14.7
(0.579)
267.3
(10.524)
出典:[5]

経済

オーロラ観光は同市の重要な産業。

イエローナイフは周辺地域における鉱山や工業、運輸、通信、教育、福祉、観光、商業、行政などの中心地として根付いている。歴史的に行政とゴールド・ラッシュを基盤に発展してきたが、1999年にヌナブト準州が分離されたことで行政は縮小し、鉱業ではの価格低下に苦しみ、2004年には最後の金鉱が閉山となった。しかし、近年、ダイヤモンド・ブームを受け、町の経済は回復し、2003年におけるノースウエスト準州の経済成長率は10.6%を記録した[6]

ノースウエスト準州内の新しい産業としては観光業が最も大きい。日本国からのオーロラ目的の観光客を含めた訪問客のほとんどが、準州内に入る際にイエローナイフを経由している。1990年代から2000年代にかけて日本で「オーロラ鑑賞旅行ブーム」があり、日本の三大都市圏の各国際空港からイエローナイフ空港への臨時チャーター便が運航されたこともある。

交通

空港

姉妹都市

出典

  1. ^ Population and dwelling counts: Canada, provinces and territories, and census subdivisions (municipalities), Northwest Territories”. Statistics Canada (February 9, 2022). April 17, 2022閲覧。
  2. ^ Yellowknife Visitors Guide” (PDF). Yellowknifer. 2007年7月26日閲覧。
  3. ^ カナダ森林火災、北西部イエローナイフの全住民2万人に避難命令(字幕・18日)”. ロイター (2023年8月18日). 2023年8月19日閲覧。
  4. ^ 1981 to 2010 Canadian Climate Normals station data YELLOWKNIFE A カナダ環境省”. 2014年8月8日閲覧。
  5. ^ 1961 to 1990 Canadian Climate Normals station data YELLOWKNIFE A カナダ環境省”. 2014年8月8日閲覧。
  6. ^ 2006 NWT Socio-Economic Scan” (PDF). Government of the Northwest Territories. 2007年5月12日閲覧。

外部リンク

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