Share to: share facebook share twitter share wa share telegram print page

 

ローソン銀行

三菱商事KDDI > ローソン > ローソン銀行
株式会社ローソン銀行
Lawson Bank, Inc.
本社の入居するThinkPark Tower
種類 株式会社
機関設計 監査役会設置会社[1]
市場情報 非上場
本社所在地 日本の旗 日本
141-6005
東京都品川区大崎二丁目1番1号 ThinkPark Tower
設立 2016年(平成28年)11月25日
(ローソンバンク設立準備株式会社)
業種 銀行業
法人番号 7010701033357 ウィキデータを編集
金融機関コード 0042
SWIFTコード なし
事業内容 ATM事業、金融サービス事業
代表者 代表取締役会長 岩下正
代表取締役社長 鶴田直樹
資本金 116億円
(2024年3月31日現在)
発行済株式総数 4万株
(2024年3月31日現在)
純利益 19億17百万円
(2024年3月期)
純資産 296億96百万円
(2024年3月31日現在)
総資産 4,561億59百万円
(2024年3月31日現在)
従業員数 190人
(2024年3月31日現在)
主要株主 株式会社ローソン 95%
株式会社三菱UFJ銀行 5%
外部リンク https://www.lawsonbank.jp/
特記事項:2018年(平成30年)7月2日に商号変更。
テンプレートを表示
株式会社ローソン銀行のデータ
統一金融機関コード 0042
SWIFTコード なし
法人番号 7010701033357 ウィキデータを編集
貸出金残高 4億98百万円
(2022年3月31日現在)
預金残高 1,253億59百万円
(2022年3月31日現在)
テンプレートを表示

株式会社ローソン銀行(ローソンぎんこう、英語: Lawson Bank, Inc.)は、大手コンビニエンスストアチェーンのローソンが主導して設立した日本の銀行全国銀行協会準会員。

本項では、同行の実質的な前身であり、コンビニATM現金自動預け払い機)の一つである「ローソンATM」の管理運営を行っていた株式会社ローソン・エイティエム・ネットワークス(LAWSON ATM NETWORKS, Inc.、LANs)についても記す。

概要

小売業主導で設立された銀行としてはセブン銀行セブン&アイ・ホールディングス主導)、イオン銀行イオングループ主導)に次ぐもので、いわゆる「新たな形態の銀行」に分類される。2016年(平成28年)11月25日に「ローソンバンク設立準備株式会社」として設立され[2]2018年(平成30年)6月1日にローソン・エイティエム・ネットワークス(以下「LANs」と記す。)から「ローソンATM」事業を承継し企業としての業務を開始、同年10月15日に銀行としての業務を開始した。企業理念は「私たちは“みんなと暮らすマチ”を幸せにします。」。

セブン銀行・イオン銀行同様にATMを使用したリテール部門が業務の主軸となるが、一方で「事業方針」においては、「将来的には新たな決済手段、資産形成をサポートする商品、生活に必要な金融サービスの展開を検討していく」としており[3]、ローソンを含めた複数の店舗でのキャッシュレス決済プラットフォームの構築や地域金融機関のサポートも手がけるとしている。

設立の経緯

元々はLANsが2001年(平成13年)10月3日にサービスを開始したコンビニATMサービス「ローソンATM」が端緒となっていたが、この時点ではLANs自身は銀行業免許を有しておらず、単に「他の銀行のATMのアウトソーシング請負」にとどまっており、独自の金融サービスを手がけることができなかった。

こうした中、ローソンでは銀行業への参入を念頭に「ローソンバンク設立準備株式会社」を設立。設立に当たってはローソンの親会社である三菱商事と同じ三菱グループの一員である三菱東京UFJ銀行(現・三菱UFJ銀行)が5%を出資する一方で、幹部には金融庁とのやりとりを見据えて財務省出身でローソン顧問(大和証券グループ本社非常勤顧問)の岩下正を会長に、新生銀行常務執行役員の山下雅史を社長に据え、「三菱色」があまり出過ぎない人事とした[4]

2018年3月26日に、銀行業免許の予備審査を申請し、銀行業免許が得られ次第、同社を「ローソン銀行」に商号変更する予定とした上で、その関係でLANsから共同ATM事業を吸収分割により承継する予定もあることを発表した[5]。同年6月26日に同社の銀行業予備審査が終了したため、免許申請に先駆けて、同社7月2日付で株式会社ローソン銀行に商号を変更[6]、同年8月10日付で銀行業の営業免許を取得した[7]

取扱商品

普通預金口座と定期預金口座をそれぞれ取り扱っている(セブン銀行・イオン銀行と異なり総合口座ではないため、貸越は行われない)。口座を開設するには、スマートフォンの専用アプリ「口座開設アプリ」をダウンロードするか、パソコンから専用サイト「口座開設Web」にアクセスする必要がある。口座を開設する本人の運転免許証個人番号カード・日本国発行のパスポート在留カードのいずれかの画像をアップロードすることで本人確認が行われ、口座が開設される。本人確認書類の画像を送付したくない場合は郵送も可能だが、その場合は「口座開設Web」で申し込んだ上で、運転免許証(運転経歴証明書含む)・個人番号カード・住民基本台帳カード(顔写真入り)・健康保険証・日本国発行のパスポート・在留カード(特別永住者証明書含む)・年金手帳のいずれかの写しに加え、公共料金の請求書・領収書の原本を送付する必要がある[8]

すべての預金口座開設者にキャッシュカードが発行され、預金通帳は提供されない。パソコン・スマートフォンからの各種取引き・手続き(ローソン銀行ダイレクト)をサービスの基本としており、口座開設にあたってはローソン銀行からの通知を受けるためのメールアドレスの登録が必要になる。口座維持手数料は存在しないが、2年3ヶ月以上一度も取引(ローソン銀行ダイレクトへのアクセスを含む)が行われなかった口座に対しては「未使用口座管理手数料」が発生する(一定条件を満たした場合に限り、未使用口座管理手数料が発生しない場合もある)。また、ローソン銀行の口座を振替(引き落とし)対象口座に指定することは原則としてできない(自行で発行するクレジットカード「ローソンPontaプラス」を除く)[9]。ただし、ローソン銀行の口座からの振込は行えるほか、証券会社FX会社の利用口座に指定することもできる。ローソン銀行のキャッシュカードを使った取引はローソン銀行のATMでのみ利用可能で、他の金融機関で利用することはできない。

各口座にはローソンを含めた共通ポイントサービス「Ponta」のIDを紐付けることが出来、取引ごとにポイントが加算される。

2024年3月31日現在の口座数は、110,628口座[10]

店舗

ローソン店内に設置されたローソン銀行ATM

ローソン銀行の店舗は全てインターネット上の無人店舗で、本店及び個人向け口座を管理する支店(12店舗)、振込専用口座を管理する支店(2店舗)、ATM管理店であるATM統括支店が存在する。実店舗は存在せず、全ての支店が「24時間営業」という形になっている。

個人向け口座を管理する支店名にはローソンで取り扱う商品に因んだ名前が用いられており[11]、口座開設者の誕生月によって支店割り当てが決まる。

支店番号 支店名 誕生月 支店番号 支店名 誕生月
201 おもち 1月 207 アイス 7月
202 チョコ 2月 208 フルーツ 8月
203 おすし 3月 209 パスタ 9月
204 カフェ 4月 210 おべんとう 10月
205 おにぎり 5月 211 スープ 11月
206 サラダ 6月 212 デザート 12月

ローソン・エイティエム・ネットワークス

株式会社ローソン・エイティエム・ネットワークス
LAWSON ATM NETWORKS, INC.
左が本社の入っていたイーストタワー
種類 株式会社
略称 LANs
ローソンATM
本社所在地 日本の旗 日本
141-0032
東京都品川区大崎一丁目11番2号
ゲートシティ大崎イーストタワー6階
設立 2001年平成13年)5月15日
業種 サービス業
法人番号 7010701015487
事業内容 ローソン店舗におけるATMの設置、管理および運用に関する業務
ATM網を利用した提携金融機関の金融サービスに係る事務受託
代表者 熊谷智(代表取締役社長
資本金 30億円(2011年2月28日時点)
売上高 273億4100万円(2018年02月28日時点)[12]
営業利益 55億5500万円(2018年02月28日時点)[12]
経常利益 53億4000万円(2018年02月28日時点)[12]
純利益 36億8400万円(2018年02月28日時点)[12]
純資産 311億7200万円(2018年02月28日時点)[12]
総資産 419億9100万円(2018年02月28日時点)[12]
従業員数 22人(2011年2月28日時点)
決算期 2月末日
主要株主 株式会社ローソン 44%
三菱商事株式会社
株式会社みずほ銀行
株式会社三菱UFJ銀行
株式会社三井住友銀行
(2011年2月28日時点)
特記事項:解散時点の情報
テンプレートを表示

LANsはローソンの他、提携している都市銀行地方銀行などの金融機関、システム開発・運営を担当する日本アイ・ビー・エム、ATMの遠隔監視・警備・資金警送を行うセコムなどの各社が出資しており(イーネットと同様)、また多くのコンビニATM同様、各ATMの管理は地域ごとに提携する銀行に委託する形態をとっていた。ただし、一部を除き管理銀行の口座でもMICS手数料がかかる。ジャパンネット銀行(現:PayPay銀行)及びイオン銀行の口座は非提携だったが、イオン銀行は2014年10月6日、ジャパンネット銀行は同年10月8日より接続開始されたため利用可能となった。セブン銀行は、各都市銀行の管理機に限り、当該行経由扱いで利用可能となっている。

海外発行のカードは、中国銀聯(ユニオンペイ)は2016年2月5日より、全拠点で対応を始め(新型機に入れ替え済みの拠点は、2015年9月28日から先行対応し、旧来の端末のままだった拠点も含めての対応開始となった)、他のブランドも今後対応させる予定。ユニオンペイは、りそな銀行/埼玉りそな銀行及び各地方銀行及び第二地方銀行管理機は三菱UFJ銀行経由扱いの対応となる。

前述のとおり、2018年(平成30年)6月1日付で「ローソンATM」の事業をローソン銀行に承継して実質的に業務を終了(管理は、ローソン銀行が銀行業免許取得後に各幹事行からローソン銀行ATM統括支店に変更。MICS扱いは、原則三菱UFJ銀行経由とされた)、法人としても同年10月20日付で解散[13]。翌2019年3月4日、清算結了により法人格消滅。

ATM設置状況

2024年3月末時点で、全国47都道府県に13,584台のローソンATMを設置している[14]。なお、一部のローソンの店舗には、ローソン銀行ATMでなく他のATMを設置している場合がある。日本郵便が展開するJPローソンにもほとんど置かれていないが、JPローソン赤れんがテラス店にはゆうちょ銀行ATMが、JPローソン東陽公園店にはローソン銀行ATMが設置されている。詳細はローソン#ATMを参照。

一方、ローソン銀行ATMは、ローソン以外に信用農業協同組合連合会を含む農業協同組合(いわゆるJAバンク)、病院等や複数の金融機関の共同ATMに換える形で設置される事例がある(通常これらの場所には、共同ATMや各金融機関のATMコーナーが置かれており、すべての店舗にローソン銀行ATMが設置されるわけではない)。過去には、ドン.キホーテ[15][16]や、日興コーディアル証券(現:SMBC日興証券)の一部支店にも設置されていた[17]

ローソン銀行に移行後も各金融機関との提携関係は維持されている(直接提携していない金融機関の扱いは、各幹事行経由から三菱UFJ銀行経由によるMICS扱いに統一)。

富士通フロンテック製のATMを設置している拠点では、2024年7月現在、楽天EdyWAON交通系ICカードのチャージに対応している。

クレジットカード

2019年1月15日より、クレジットカードである「ローソンPontaプラス」の発行を開始した[18]。名称の通りPonta一体型のクレジットカードであり、ローソンでは税抜の利用額200円あたり、利用日・時間に応じて2ポイントから12ポイントが付与される(2024年現在)[19]マスターカード加盟店でも利用可能であり、税込200円あたり2ポイントが付与される[19]

カード発券などの業務は三菱UFJニコスに委託されており[18]、利用額の確認や手続きを行う会員専用Webサービスも同社が運営している。また、ローソン銀行の口座がなくても申し込み可能である[18]

脚注

  1. ^ 会社概要内組織図 - 株式会社ローソン銀行 2022年1月1日
  2. ^ ローソンバンク設立準備株式会社の設立について』(プレスリリース)ローソン、2016年11月25日http://www.lawson.co.jp/company/news/detail/1285045_2504.html2018年3月27日閲覧 
  3. ^ 株式会社ローソン銀行の事業方針について』(プレスリリース)株式会社ローソン・株式会社ローソン銀行、2018年9月10日https://www.lawsonbank.jp/emergency/pdf/180910BusinessStrategyRelease_Final_Web.pdf2018年10月31日閲覧 
  4. ^ 又吉龍吾 (2016年12月19日). “ローソンが今さらながら銀行に参入するワケ”. 東洋経済オンライン. 2018年10月31日閲覧。
  5. ^ ローソンバンク設立準備株式会社における銀行業免許の予備審査申請、及びシンジケートローン契約締結について』(プレスリリース)ローソン、2018年3月26日http://www.lawson.co.jp/company/news/detail/1326966_2504.html2018年3月26日閲覧 
  6. ^ ローソンバンク設立準備株式会社の「株式会社ローソン銀行」への商号変更について|ローソン
  7. ^ 銀行業の営業免許取得について』(プレスリリース)株式会社ローソン、2018年8月10日http://www.lawson.co.jp/company/news/detail/1341297_2504.html2018年11月1日閲覧 
  8. ^ 本人確認書類について”. ローソン銀行. 2018年10月31日閲覧。
  9. ^ クレジットカードなどの引き落とし口座をローソン銀行にできますか”. ローソン銀行. 2018年10月31日閲覧。
  10. ^ 「お客さま本位の業務運営に関する基本方針」を踏まえた取組状況について - 株式会社ローソン銀行
  11. ^ 「おもち支店」に「チョコ支店」 支店名がおいしそうな「ローソン銀行」、10月15日開業”. ねとらぼ. ITmedia (2018年9月11日). 2018年10月31日閲覧。
  12. ^ a b c d e f 株式会社ローソン・エイティエム・ネットワークス 第17期決算公告
  13. ^ 官報号外第232号(平成30年10月22日発行)83頁
  14. ^ ディスクロージャー誌2024” (PDF). 株式会社ローソン銀行 (2024年7月16日). 2024年8月1日閲覧。
  15. ^ ドン・キホーテ公式・ATMのご案内
  16. ^ 2004年平成16年)7月9日の日経MJ(流通新聞) 5ページ
  17. ^ 日興コーディアル証券(当時)のニュースリリース
  18. ^ a b c ローソン銀行クレジットカード「ローソン Ponta プラス」の発行について (PDF) ローソン銀行・ロイヤリティ マーケティング、2019年1月15日(2024年12月10日閲覧)。
  19. ^ a b Pontaポイントをためるには ローソン銀行、2024年12月10日閲覧。

関連項目

外部リンク

Kembali kehalaman sebelumnya