日本ゲーム大賞
日本ゲーム大賞(Japan Game Awards)は、その年に日本国内でリリースされた優れたコンピュータゲーム作品を表彰する賞である。一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)による開催。 1996年に「CESA大賞」として発足を発表。1997年4月4日に「CESA大賞 '96」の開催名で第1回を開催した。第4回から「日本ゲーム大賞」に名称を変更。第6回からは対象期間を翌年3月まで(つまり第7回以降は4月から1年間)に変更し、「CESA GAME AWARDS」という名称で開催。第10回からは再び「日本ゲーム大賞」となった。第12回から、JAPAN国際コンテンツフェスティバルのオフィシャルイベントとなった。 選考委員長は養老孟司が務めている。 賞の概要2009年までの日本ゲーム大賞には「年間作品部門」(GAME AWARDS)、「フューチャー部門」(GAME AWARDS FUTURE)、「アマチュア部門」(GAME AWARDS AMATEUR)という3つの表彰カテゴリーが存在した。2010年からは「ゲームデザイナーズ大賞」(GAME DESIGNERS)が新たに加わっている。後述のように、2023年度をもってアマチュア部門が廃止され、24年度からNHKのイベントへ継承予定。 賞の創設当初は「GAME AWARDS(旧・CESA大賞)」およびその細部門のみだったが、のちに「GAME AWARDS FUTURE」「GAME AWARDS INDIES」が加わり、以降不定期に賞の再検討、統合・改称などが行われている。 年間作品部門(GAME AWARDS)対象期間内に日本国内で発売された家庭用ゲーム機(据え置き型、携帯型ほか)対応の作品、パソコン対応の作品等、全てのコンピュータエンターテインメント作品を選考対象とし[注 1]、「CESA GAME AWARDS選考委員会」による審査、および一般投票の結果や販売本数を踏まえて選考する。その結果、最高の評価を得た作品に「大賞」、優秀であると評価された作品に「優秀賞」が贈られる。 なお過去においては上記以外にも、日本国外において高評価を得た2作品(日本国内の企業作品、日本国外の企業作品それぞれ1作品)に「グローバル賞」が、対象期間中に日本で最も多く販売された作品には「ベストセールス賞」がそれぞれ贈呈された。さらに、選考委員会によって推薦された作品および人物がいた場合は「特別賞」が贈られている。 ゲームデザイナーズ大賞(GAME DESIGNERS)日本ゲーム大賞 2010より新設。従来の審査方式では販売本数の多いゲームが有利となり、売り上げランキングと大差ない内容になってしまいがちだった反省から、桜井政博の提唱により設立された。桜井政博を審査委員長とし、飯田和敏、イシイジロウ、上田文人、神谷英樹、菊池正義、河野一二三、巧舟、外山圭一郎、藤澤仁、三上真司という11人のゲームデザイナーがゲーム制作者の視点から独創性、斬新性を重視した審査を行う。 桜井は観衆が知らないゲームのデモムービーを流して賞を授けるだけでは意味が無いとの考えから、授賞式では会場で受賞作のゲームを実際にプレイした[1]。 フューチャー部門(GAME AWARDS FUTURE)第6回から新設された表彰カテゴリー。対象期間内に開催されたTGSにおいて発表、あるいは出展・展示された未発売作品を選考対象とし、TGS内で実施される一般投票において評価が高かった作品に授与される。ただしTGS出展していないメーカーは選考の対象外となる。 アマチュア部門(GAME AWARDS AMATEUR)日本ゲーム大賞 2007より新設。第8回から新設された表彰カテゴリー“インディーズ部門(GAME AWARDS INDIES)”に“CESA スチューデントゲーム大賞(CESA STUDENTS GAME AWARDS)”を統合して実施される。日本国内在住のアマチュア法人・団体・個人に応募資格があり、それらが制作した製品化されていない応募作品が選考対象となる。選考委員会が審査し、大賞(1作品)、優秀賞・佳作(いずれも該当数)が贈呈。統合前に比べて“アマチュアが作ったゲームへ与えられる賞”という側面が強まっていた。 なお旧インディーズ部門の応募資格はプロ・アマを問わず、最も高い評価を受けた1作品に「最優秀賞」、優秀と評価された作品に「優秀賞」が与えられていた。しかし2024年度からNHKエンタープライズ主催の『神ゲー創造主エボリューション』に継承が決定している。 問題点フューチャー部門に関しては先述のとおり東京ゲームショウに出展していないメーカーは選考の対象外となる。そのため、E3では受賞が濃厚に思えるタイトルが賞を逃したり、逆に低クオリティな作品が大賞をはじめ高位の賞に選出されることがあり、雑誌等では批判にさらされることがある。また一般投票の比率など選考基準に不透明さが残るため、特定の雑誌の評価が直に反映されているという意見も多い。[要出典] 上述のとおり、選考は「投票を多く得た作品」で決定されるため、必然的に市場において知名度が高い作品が有利であり、ゲームの質よりも売上本数やメーカー・シリーズとしての知名度が高い作品が高位となる傾向が強い。近年では、『モンスターハンターポータブル 2nd』が2007年に最優秀賞を受賞したもかかわらず、2008年にもその追加ディスク・アップグレード版である『2ndG』が再び最優秀賞を獲った、などがその例である。これに関しては主催側も「ネームバリュー偏重となり、最も大事な独自性が評価軸に乗らない」「毎年やるせなさが残る」と問題視しており、少人数の審議で採決を取るデザイナーズ大賞設立もこれが影響している[1]。 受賞作品・受賞者全ての受賞対象を挙げると膨大になるため、ここでは「年間作品部門」(GAME AWARDS)カテゴリーにおいてもっとも高い評価を受けた作品とゲームデザイナーによって選出された「ゲームデザイナーズ大賞」の作品(日本ゲーム大賞 2010より新設)、また、ゲーム産業の発展に寄与した人物などに贈られる「経済産業大臣賞」(日本ゲーム大賞 2008より新設)等を挙げる。作品名の後ろの括弧内は発売元(受賞当時)、発売されたプラットフォーム。 CESA大賞 '96
CESA大賞 '97
第3回 CESA大賞
第4回 日本ゲーム大賞
第5回 日本ゲーム大賞
第6回 CESA GAME AWARDS
第7回 CESA GAME AWARDS
第8回 CESA GAME AWARDS第9回 CESA GAME AWARDS
日本ゲーム大賞 2006
日本ゲーム大賞 2007
日本ゲーム大賞 2008
日本ゲーム大賞 2009
日本ゲーム大賞 2010
日本ゲーム大賞 2011
日本ゲーム大賞 2012
日本ゲーム大賞 2013
日本ゲーム大賞 2014
日本ゲーム大賞 2015
日本ゲーム大賞 2016
日本ゲーム大賞 2017
日本ゲーム大賞 2018
日本ゲーム大賞 2019
日本ゲーム大賞 2020
日本ゲーム大賞 2021
日本ゲーム大賞 2022
日本ゲーム大賞 2023
日本ゲーム大賞 2024
脚注注釈出典関連項目外部リンク
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