山内 志朗(やまうち しろう、1957年9月18日[1] - )は、日本の哲学者。慶應義塾大学文学部名誉教授[2]。慶應義塾女子高等学校元校長。山形県西村山郡西川町出身[3]。
専門は中世哲学と紹介されることが多いが、山内自身の述懐によれば学生時代にはライプニッツを専攻しており、自らを指して「近世哲学の研究人[4]」、「中世哲学の専門家でもない者[5]」と言っている。スコラ学をはじめ、研究対象はグノーシス主義、現代思想、現代社会論、コミュニケーション論、身体論、ミイラ、修験道(出身地は修験道の盛んな地域である)など多岐にわたる。サブカルチャーにも造詣が深い。
経歴
著作
単著
- 『近代の源流としての普遍論争』哲学書房、1992
- 『天使の記号学』岩波書店、2001。岩波現代文庫、2019
- 『ぎりぎり合格への論文マニュアル』平凡社新書、2001、新版2021
- 『ライプニッツ なぜ私は世界にひとりしかいないのか』日本放送出版協会〈シリーズ・哲学のエッセンス〉、2003。
- 『笑いと哲学の微妙な関係 25のコメディーと古典朗読つき哲学饗宴』哲学書房、2005
- 『〈つまずき〉のなかの哲学』日本放送出版協会〈NHKブックス〉、2007
- 『〈畳長さ〉が大切です』岩波書店、2007
- 『存在の一義性を求めて ドゥンス・スコトゥスと13世紀の〈知〉の革命』岩波書店、2011
- 『「誤読」の哲学 ドゥルーズ、フーコーから中世哲学へ』青土社、2013
- 『小さな倫理学入門』慶應義塾大学出版会、2015
- 『感じるスコラ哲学 存在と神を味わった中世』慶應義塾大学出版会、2016
- 『湯殿山の哲学 修験と花と存在と』ぷねうま舎、2017
- 『目的なき人生を生きる』角川新書、2018
- 『無駄な死など、どこにもない パンデミックと向きあう哲学』ぷねうま舎・未来哲学双書、2021
- 『自分探しの倫理学』トランスビュー、2021
- 『わからないまま考える』文藝春秋、2021
- 『ドゥルーズ内在性の形而上学 極限の思想』講談社選書メチエ、2021
- 『中世哲学入門―存在の海をめぐる思想史』ちくま新書、2023
共編
翻訳
脚注
- ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.350
- ^ “研究者詳細 - 山内 志朗”. k-ris.keio.ac.jp. 2023年4月11日閲覧。
- ^ “https://twitter.com/yamauchishiro”. Twitter. 2023年2月21日閲覧。
- ^ 山内志朗『普遍論争 近代の源流としての』平凡社ライブラリー、2008年1月10日、ISBN:978-4-582-76630-1、p311
- ^ 山内志朗『普遍論争 近代の源流としての』平凡社ライブラリー、2008年1月10日、ISBN:978-4-582-76630-1、p323
外部リンク