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増原裕子

ますはら ひろこ

増原 裕子
増原裕子(2018年)
生誕 (1977-12-27) 1977年12月27日(46歳)
日本の旗 日本神奈川県横浜市
国籍 日本の旗 日本
出身校 慶應義塾大学大学院文学研究科
職業 経営コンサルタント
明石市職員
政党 立憲民主党
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増原 裕子(ますはら ひろこ、1977年12月27日 - )は、日本LGBT活動家社会起業家文筆家地方公務員。2020年4月に兵庫県明石市の専門職員に就任した。

経歴 

神奈川県横浜市出身。慶應義塾女子高等学校慶應義塾大学文学部卒業。2003年に慶應義塾大学大学院文学研究科フランス文学専攻修士課程を修了後、外務省ジュネーブ公館に在外公館派遣員として勤めた[1][2]。その後、会計事務所やIT関連会社に勤務。

2011年春、性的少数者のシンポジウムを通じて東小雪と知り合う。東はシンポジウムの登壇者で、増原はスタッフの一人だった[3]

2012年3月1日、東京ディズニーシーで東と同性挙式を挙げた(後述)[4]

2013年12月、企業や団体向けにLGBT講演や研修を取り組む社会的企業「トロワ・クルール」を立ち上げ、代表取締役を務める[5][3]

2014年10月、渋谷区が同性パートナーシップ条例の制定に向けた検討委員会の会合を開催。杉山文野松中権が当事者として実情を訴えたことから、区も制定に本腰を入れるようになった[6]国立市に住んでいた東と増原はこの動きを知り、同年11月に渋谷区に引越した[3]

2015年4月1日に施行された渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例に基づき発行される「パートナーシップ証明書」の申請し、11月5日、東との第1号証明書が受理された[7]。2017年12月25日、パートナー解消に伴い渋谷区に証明書を返還した[8][9]。2018年5月、勝間和代との交際を発表した[1]が、2019年11月11日、増原が別の人と生きていきたいと考えるようになったことから、パートナーシップの解消を報告した[10]

2015年7月10日、東京国際レズビアン&ゲイ映画祭を主催する組織として「NPO法人レインボー・リール東京」が設立[11]。増原は監事に就任した[12]

2018年12月16日、第25回参議院議員通常選挙に、京都府選挙区(改選数2)から立憲民主党公認で立候補することを正式に表明した[13][14][5][1]

2019年5月16日、連合京都は増原推薦を決定[15]。同年6月12日、国民民主党は増原の支持を決定[16]。また、社会民主党も増原推薦を決めた[17]。7月21日に行われた第25回参議院議員通常選挙において、即日開票の結果、2位の共産党現職の倉林明子に1万2千票差をつけられ落選した[14][5][18]

同年12月、明石市がLGBTや多様な性への理解を進める施策を企画・立案する専門職員を公募すると、これに応募。増原と支援団体の元代表の男性の2人が選ばれ、2020年4月1日から同市の専門職員となった。任期は最長5年。同市は「パートナーシップ宣誓制度」の導入を目指しており、専門職員が中心的な役割を担う[19]

活動

東京ディズニーリゾートでの同性挙式

2012年3月、東京ディズニーランドがパーク内のシンデレラ城を一般客の結婚式用に開放する「ディズニー・ロイヤルドリーム・ウェディング」の企画を発表した。これに際し、増原と東が同性カップルの挙式について問い合わせたところ、利用は可能とされたものの、「一般客への影響」を理由として、どちらかがタキシード(男性用衣装)を着なければならないと回答された。

これにつき、運営側オリエンタルランドの対応に対して批判的な反響がTwitterで広がった。その後、東京ディズニーリゾートはアメリカのウォルト・ディズニー・カンパニーに確認した上で、増原らに対して先の回答を撤回し「同性カップルによる同性での結婚式は可能」と伝え、これは特例でなく同性カップルによる挙式を東京ディズニーランドでも認めることを公にも発表した。翌2013年3月1日、増原たちは東京ディズニーシーで式を挙げ、日本のディズニーリゾートで同性挙式をした最初のカップルとなった[20]

主張

  • 2018年7月、衆議院議員杉田水脈の『新潮45』寄稿中「LGBTは生産性がない」などの記述に対し、「ナチス優生思想とリンクする」「あまりの無知、無理解そして偏見による明らかなヘイトスピーチ」と批判した[21][22]
  • 選択的夫婦別姓導入に「賛成」としている[23]
  • 同性婚に賛成[23]
  • 非自民反共産の立場を取り、2019年8月9日での街頭演説では「6年前に共産党に取られてしまったこの議席を取り戻して、しっかりと政治に緊張感を取り戻したいと責任感を持っています。二番目に滑り込ませて。」と訴えた[24]しんぶん赤旗によると6年前に北神圭朗が倉林の対立候補として出馬した時同様、自民党候補を推薦しているはずの公明党より票の融通があったという[25]

著作

  • 増原裕子『ダイバーシティ経営とLGBT対応』SBクリエイティブ、2018年9月。ISBN 978-4815600358 

共著


選挙歴

当落 選挙 執行日 年齢 選挙区 政党 得票数 得票率 定数 得票順位
/候補者数
政党内比例順位
/政党当選者数
第25回参議院議員通常選挙 2019年07月21日 54 京都府選挙区 旧立憲民主党 23万2354票 24.36% 2 3/5 /

脚注

  1. ^ a b c 安倍龍太郎「立憲、増原裕子氏擁立へ 勝間和代さんのパートナー[リンク切れ]」『朝日新聞』2018年12月12日。2018年12月18日閲覧。
  2. ^ 増原裕子のプロフィールまとめ、仕事から「ディズニー結婚式」まで本人が徹底的に語る”. ビジネス+IT (2018年8月24日). 2018年12月18日閲覧。
  3. ^ a b c 早川健人「東京・渋谷区:同性パートナー初申請 『証明書』来月5日交付」 『毎日新聞』2015年10月28日付夕刊、11面。
  4. ^ 東小雪. “東京ディズニーリゾート初の同性結婚式を挙げました。”. koyuki's blog. 2013年7月18日閲覧。
  5. ^ a b c “立憲民主、参院選京都で会社社長を擁立へ”. 毎日新聞. (2018年12月12日). https://mainichi.jp/senkyo/articles/20181212/k00/00m/010/232000c 2018年12月18日閲覧。 
  6. ^ 小林祥晃「特集ワイド:同性カップル証明書条例案 流れ変えた当事者の訴え」 『毎日新聞』2015年3月4日付夕刊、総合面、2頁。
  7. ^ “元タカラジェンヌと女性会社経営者、渋谷区が同性カップルに「結婚相当」の証明書発交付”. 産経新聞. (2015年11月6日). https://www.sankei.com/article/20151106-IG22H4UHKVLWFLONFYZCELT2FM/ 2018年12月18日閲覧。 
  8. ^ “LGBTが暮らしやすい社会――東小雪さん、増原裕子さんと同性婚を考える「やっぱり日本で結婚したい」”. ハフポスト. (2015年6月14日). https://www.huffingtonpost.jp/2015/06/13/lgbt-higasi-koyuki-masuhara_n_7577964.html 2018年12月18日閲覧。 
  9. ^ “同性カップル解消、証明書を返還”. 共同通信. (2017年12月28日). https://jp.reuters.com/article/idJP2017122801000770 2018年12月18日閲覧。 
  10. ^ “増原裕子さん、勝間和代さんとの破局を報告「私が別の人と生きていきたいと思うようになってしまい…」”. スポーツ報知. (2019年11月11日). https://hochi.news/articles/20191111-OHT1T50125.html 2019年11月11日閲覧。 
  11. ^ NPO法人レインボー・リール東京”. 東京生活文化スポーツ局. 東京都. 2023年6月14日閲覧。
  12. ^ NPO法人レインボー・リール東京 役員名簿”. 東京生活文化スポーツ局. 東京都 (2023年1月8日). 2023年6月14日閲覧。
  13. ^ 記者会見する増原氏[リンク切れ]」『時事通信』2018年12月16日。2019年7月8日閲覧。
  14. ^ a b “参院選 立民 増原氏が立候補へ”. NHK 京都 NEWS WEB. (2018年12月17日). https://web.archive.org/web/20181218193613/https://www3.nhk.or.jp/lnews/kyoto/20181217/2010002525.html 2018年12月18日閲覧。 
  15. ^ ファイル 連合京都が参院選で立憲の増原裕子氏推薦を決定 /京都[リンク切れ]」『毎日新聞』2019年5月17日。2019年7月8日閲覧。
  16. ^ “国民、参院選鹿児島の公認を取り下げ”. 産経新聞. (2019年6月12日). https://www.sankei.com/article/20190612-Z4KWRD3RKZOZFLLXSOICIILO7I/ 2019年6月27日閲覧。 
  17. ^ 参院選2019 支持訴え、精力的に 公示後、初の週末 各陣営が街頭へ /京都[リンク切れ]」『毎日新聞』2019年7月7日。2019年7月8日閲覧。
  18. ^ 日本放送協会. “京都 選挙区 | 参院選 2019 | NHK選挙WEB”. www.nhk.or.jp. 2024年12月17日閲覧。
  19. ^ 小西隆久 (2020年4月1日). “LGBT専門職員2人に辞令交付 明石市”. 神戸新聞. https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202004/0013240939.shtml 2020年4月1日閲覧。 
  20. ^ “Gay Wedding Is Embraced by Disney in Tokyo”. The New York Times. (2013年3月4日). https://www.nytimes.com/2013/03/05/world/asia/social-media-embrace-same-sex-wedding-at-tokyo-disneyland.html 2018年12月18日閲覧。 
  21. ^ 同性カップル「生産性ない」 自民・杉田氏の寄稿に批判[リンク切れ]」『朝日新聞』2018年7月24日。2018年12月18日閲覧。
  22. ^ 杉田水脈議員問題、差別への“赤信号”をルールに”. WEBRONZA (2018年8月2日). 2018年12月18日閲覧。
  23. ^ a b 朝日・東大谷口研究室共同調査”. 朝日新聞 (2019年). 2019年7月8日閲覧。
  24. ^ おっはー(小川明大)長岡京市議公式twitter
  25. ^ 大激戦勝ち抜いた力は 京都倉林明子氏 しんぶん赤旗 2019年7月22日付

外部リンク

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