国本 雄資(くにもと ゆうじ、1990年9月12日 - )は、神奈川県横浜市出身のレーシングドライバー。実兄は元レーシングドライバーの国本京佑。
プロフィール
経歴
神奈川県横浜市に生まれる。父は在日韓国人二世で元レーシングカートドライバーの李好広、母は日本人のハーフ。現在は日本国籍を取得している。6歳でカート、7歳(小学校2年生)の時にアルペンスキーも並行して始める。2000年にはSAJ公認ジュニア技能検定1級を取得。
2006年にはフォーミュラトヨタレーシングスクール(FTRS)を受講。2007年に限定A級ライセンス[1]の発給を日本自動車連盟(JAF)から受けた後、フォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)に全戦参加、またエッソフォーミュラ・トヨタシリーズにスポット参戦をするという形で4輪レースデビューを果たした。FCJでは、シリーズランキングこそ4位にとどまったものの、第12戦の優勝を皮切りに3連勝記録・最年少優勝記録を達成する。
2008年はトヨタ・ヤングドライバーズ・プログラム(TDP)のスカラシップ生としてFCJを戦い、全16戦中15回の表彰台、優勝8回、また4連勝と自らの去年の記録をさらに塗り替え、兄に続き見事第3代シリーズチャンピオンに輝いた。
2009年は全日本F3にステップアップし、全日本シリーズランキング3位でマカオグランプリに出場した。
2010年も同じく全日本F3に参戦し、前人未到の開幕10連勝を達成した。第11戦では2位、第12戦では4位となり連勝記録はストップしたものの、第11戦の段階で全日本F3チャンピオンを獲得した。
2011年はフォーミュラ・ニッポンにステップアップ。2013年にカテゴリがスーパーフォーミュラと名を変えたこの年はランキング10位と振るわなかったが、ノンタイトルの富士スプリントカップで自身初のポールトゥーウィンを飾る。
2015年、このシーズンのスーパーフォーミュラはモノコックの不具合が響いたこともあり、チャンピオンを獲得したチームメイト石浦宏明の陰で9位と振るわず、「精神がボロボロになった」と言うほど悔しい1年を過ごすこととなった。そこから考えを改め、自分の力だけでなく他人の力を借りるようになっていった[2]。
2016年スーパーフォーミュラではモノコックを交換する賭けが当たり、岡山で初優勝するなど2勝を挙げてドライバーズチャンピオンに輝き、さらにチームタイトルとの二冠も達成する大躍進の年となった。SUPER GTでは、第7戦タイで優勝し、ウェッズスポーツにGT500初優勝をもたらした。
2017年も引き続きSUPER GT、スーパーフォーミュラに参戦。それに加えて、FIA 世界耐久選手権の第2戦スパ、第3戦ル・マン24時間にトヨタ9号車のドライバーとして参戦。パートナーは、ステファン・サラザンとニコラ・ラピエール。スパでは周回遅れの処理に苦戦した。ル・マン決勝では夜間の走行を担当し、まずまずのペースで走りきったが、ラピエールがクラッシュしてリタイアとなった。
2018年も引き続きSUPER GT、スーパーフォーミュラに参戦。SUPER GTでは関口雄飛のチーム移籍に伴い山下健太とタッグを組む。
2019年も引き続きSUPER GT、スーパーフォーミュラに参戦。但し、SUPER GTでは、山下健太のチーム移籍に伴い坪井翔とタッグを組み、スーパーフォーミュラではKONDO racingに移籍しての参戦となった。
2020年も引き続きSUPER GT、スーパーフォーミュラに参戦。SUPER GTでは、坪井翔のチーム移籍に伴い、宮田莉朋とタッグを組み、スーパーフォーミュラではKCMGへ移籍しての参戦となった。
2021年の引き続きSUPER GT、スーパーフォーミュラに参戦。2020年と同じ体制での参戦となった。
2022年も引き続きSUPER GT、スーパーフォーミュラに参戦。SUPER GTでは、宮田莉朋のチーム移籍に伴い、阪口晴南とタッグを組み参戦。スーパーフォーミュラは2020年から継続してKCMGからの参戦となっている。なお、SUPER GT第3戦鈴鹿で自身初となるポールポジションをコースレコードで獲得している。
エピソード
- 趣味であるゴルフの腕前は相当な模様で同じくゴルフ好きの谷口信輝と双璧と言われる。
- 土屋圭市からゴルフをしていると消えるよと言われた時にはかなり動揺をしていた。
レース戦績
- 2007年
- エッソ・フォーミュラ・トヨタシリーズスポット参戦
- フォーミュラチャレンジジャパン(シリーズ4位)
- 2008年
- フォーミュラチャレンジジャパン(#8 TDPスカラシップFCJ)(シリーズチャンピオン・8勝)
- マカオグランプリフォーミュラBMWクラス(5位)
- 2009年
- 2010年
- 全日本F3選手権・Cクラス(PETRONAS TEAM TOM'S #1 PETRONAS TOM'S F308/ダラーラF308 1AZ-FE)(シリーズチャンピオン・10勝)
- SUPER GT・GT300クラス(apr #74 COROLLA Axio apr GT/トヨタカローラアクシオ 2GR-FSE)(シリーズ5位・1勝)
- 2011年
- 全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(Project μ/cerumo・INGING #33/スウィフト017.n RV8K)(シリーズ10位)
- SUPER GT・GT300クラス(apr #74 COROLLA Axio apr GT/トヨタカローラアクシオ 2GR-FSE)(シリーズ7位)
- 2012年
- 全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(Project μ/cerumo・INGING #39/スウィフト017.n RV8K)(シリーズ13位)
- SUPER GT・GT500クラス(LEXUS TEAM KeePer Kraft #35 KeePer Kraft SC430/SC430 UZZ40 RV8KG)(シリーズ13位)
- 2013年
- 全日本選手権スーパーフォーミュラ(Project μ/cerumo・INGING #39/スウィフト017.n RV8K)(シリーズ10位)
- SUPER GT・GT500クラス(LEXUS TEAM LeMans ENEOS #6 ENEOS SUSTINA SC430/SC430 UZZ40 RV8KG)(シリーズ5位・1勝)
- 2014年
- 全日本選手権スーパーフォーミュラ(P.MU/CERUMO・INGING #39/ダラーラ・SF14 RI4A)(シリーズ7位)
- SUPER GT・GT500クラス(LEXUS TEAM LeMans ENEOS #6 ENEOS SUSTINA RC F/LEXUS RC F USC10 RI4AG)(シリーズ7位)
- 2015年
- 全日本選手権スーパーフォーミュラ(P.MU/CERUMO・INGING #39/ダラーラ・SF14 RI4A)(シリーズ9位)
- SUPER GT・GT500クラス(LEXUS TEAM LeMans ENEOS #6 ENEOS SUSTINA RC F/LEXUS RC F USC10 RI4AG)(シリーズ9位)
- 2016年
- 全日本スーパーフォーミュラ選手権(P.MU/CERUMO・INGING #2/ダラーラ・SF14 RI4A)(シリーズチャンピオン・2勝)
- SUPER GT・GT500クラス(LEXUS TEAM WedsSport BANDOH #19 WedsSport ADVAN RC F/LEXUS RC F USC10 RI4AG)
- 2017年
- 全日本スーパーフォーミュラ選手権(P.MU/CERUMO・INGING #1/ダラーラ・SF14 RI4A)(シリーズ8位)
- SUPER GT・GT500クラス(LEXUS TEAM WedsSport BANDOH #19 WedsSport ADVAN LC500/LEXUS LC500 URZ100 RI4AG)(シリーズ14位)
- FIA 世界耐久選手権<Rd.2-3スポット参戦>(TOYOTA GAZOO RACING #9 トヨタ・TS050 HYBRID)
- 2018年
- 全日本スーパーフォーミュラ選手権(P.MU/CERUMO・INGING #2/ダラーラ・SF14 RI4A)(シリーズ8位)
- SUPER GT・GT500クラス(LEXUS TEAM WedsSport BANDOH #19 WedsSport ADVAN LC500/LEXUS LC500 URZ100 RI4AG)(シリーズ11位)
- 2019年
- 全日本スーパーフォーミュラ選手権(KONDO RACING #4/ダラーラ・SF19 Biz-01F)(シリーズ17位)
- SUPER GT・GT500クラス(LEXUS TEAM WedsSport BANDOH #19 WedsSport ADVAN LC500)(シリーズ11位)
- 2020年
- 全日本スーパーフォーミュラ選手権(carrozzeria Team KCMG #18/ダラーラ・SF19 Biz-01F)(シリーズ9位)
- SUPER GT・GT500クラス(TGR TEAM WedsSport BANDOH #19 WedsSport ADVAN GR Supra)(シリーズ17位)
- 2021年
- 全日本スーパーフォーミュラ選手権(KCMG #18/ダラーラ・SF19 Biz-01F)(シリーズ18位)
- SUPER GT・GT500クラス(TGR TEAM WedsSport BANDOH #19 WedsSport ADVAN GR Supra)(シリーズ11位)
- 2022年
- 全日本スーパーフォーミュラ選手権(KCMG #18/ダラーラ・SF19 Biz-01F)(シリーズ16位)
- SUPER GT・GT500クラス(TGR TEAM WedsSport BANDOH #19 WedsSport ADVAN GR Supra)(シリーズ11位)
- 2023年
- 全日本スーパーフォーミュラ選手権(Kids com Team KCMG #18/ダラーラ・SF23 Biz-01F)(シリーズ17位)
- SUPER GT・GT500クラス(TGR TEAM WedsSport BANDOH #19 WedsSport ADVAN GR Supra)(シリーズ12位)
- 2024年
- 全日本スーパーフォーミュラ選手権(ITOCHUENEX TEAM IMPUL #20/ダラーラ・SF23 Biz-01F)
- SUPER GT・GT500クラス(TGR TEAM WedsSport BANDOH #19 WedsSport ADVAN GR Supra)
全日本フォーミュラ3選手権
フォーミュラ・ニッポン/スーパーフォーミュラ
SUPER GT
FIA 世界耐久選手権
(key)
ル・マン24時間レース
脚注
- ^ 限定A級ライセンスとは、JAFが発給している普通自動車運転免許が取得出来ない16~17歳を対象とした、一部の国内レースに限って出場が認められるライセンス。
- ^ タブロイド紙「STAGE」特別インタビュー 国本雄資 編 2017年6月9日
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
国本雄資に関連するカテゴリがあります。
外部リンク
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