京王八王子駅
京王八王子駅(けいおうはちおうじえき)は、東京都八王子市明神町三丁目にある、京王電鉄京王線の駅であり、同線の終着駅である。京王西管区所属。駅番号はKO34。通称「京八(けいはち)」。JR八王子駅との混同を避けるため、駅名に「京王」を冠する。 概要→「八王子駅」および「京王八王子ショッピングセンター」も参照
当駅はJR八王子駅から北東に約400m(徒歩5分程)離れた場所に位置する。JR八王子駅との乗換案内は通常行われないが、定期券での連絡運輸がある他[1]、京王電鉄の路線図では接続路線としてJR線の記載がある[2]。 地下駅で、地上部分は駅ビルの京王八王子ショッピングセンターとなっている。 なお、かつてはJR八王子駅前(北口の京王プラザホテル八王子がある場所)まで乗り入れる計画が存在したが実現しなかった(後述)。 歴史→「京王電鉄 § 京王電気軌道・玉南電気鉄道」、および「京王御陵線」も参照
1925年(大正14年)3月24日に玉南電気鉄道の終点・東八王子駅として、八王子市明神町の甲州街道沿いに開業した。駅名は国鉄(省線)八王子駅の東側にあったことに由来する。翌1926年(昭和元年)12月27日に玉南電気鉄道が京王電気軌道に合併されたことにより京王電気軌道の駅となり、新宿追分駅(当時)への直通運転が開始された。 東八王子駅時代、八王子市内を走っていた路面電車・武蔵中央電気鉄道線が現存していた頃は、駅前の甲州街道上の停留場より高尾山方面へ乗換えて行くことが出来た。終着・高尾橋停留場は高尾登山電鉄ケーブルカーの清滝駅から数分の所にあった。 1927年(昭和2年)12月13日に京王御陵線の軌道特免許が下りる。京王御陵線建設の際には2つのルート案があり、一つは当時の東八王子駅(現・京王八王子駅)を高架化した上で八王子市街地北部と同市横川町付近を経由し、多摩御陵付近へ京王線を延伸する「北回り案」、もう一つは北野駅から分岐して片倉町を経由し、国鉄中央本線と甲州街道を高架でオーバークロスして多摩御陵付近へ至る「南回り案」であった。 八王子市街中心部を経由する北回り案に対しては、八王子市議会が「市街地が鉄道路線で分断される」との理由で反対した。京王はこれに対し「中心市街地の活性化にもなる」と主張したが、市議会は京王の主張を受け入れず、東八王子駅の廃止を要求した上、中央本線の交差部から北東に向かい大和田橋付近から浅川沿いに西進するという対案を主張した。このため京王御陵線は北野駅を起点に片倉駅(現・京王片倉駅)経由で多摩御陵前駅へ至る南回り案で建設された[3]。 →詳細は「京王御陵線 § 北回り案と南回り案」を参照
京王電気軌道は戦時統合により、1944年(昭和19年)5月31日に東急電鉄(大東急)へ吸収合併され、当駅も東急京王線の駅となった。翌1945年(昭和20年)8月2日の八王子空襲では駅舎を焼失した。大東急の戦後復興計画の最重点項目の1つに国鉄八王子駅への乗入が挙げられ、同駅北口東側に駅用地が確保された。1948年(昭和23年)に東急から京王が分離独立した後も駅用地は京王が保有していた[4]。 1963年(昭和38年)12月11日には八王子市の都市計画に従い、北野寄りへ200m移転を余儀無くされている。この際に駅名を京王八王子駅に改称した。 1986年(昭和61年)4月、「京王線長編成化工事」の一環として8両編成の地上ホームを10両対応とするため、地下化工事が開始された[5]。 1989年(平成元年)4月2日には京王八王子駅が地下化され[6]、同年12月20日には駅前に京王八王子高速バスターミナルも整備された[7](2007年(平成19年)4月1日廃止)。また地下駅化に伴い、地上部分に駅ビルが建設され、1994年(平成6年)9月15日に「KEIO21」として開業、1999年(平成11年)3月27日に現在の京王八王子ショッピングセンターに改称された。なおこのショッピングセンター開設の際には、1960年代 - 1970年代にかけての八王子駅周辺への百貨店進出時程の激しい反対運動はなかったものの、地元商店会などの要望により取扱品目を限定せざるを得なかった[8]。 JR八王子駅北口駅用地は、暫定的に1992年(平成4年)まで京王帝都電鉄バス八王子営業所として使用していたが、最終的に乗入計画が断念されたため、同年3月25日にバス営業所を現在地の長沼町へ移転[9]、駅用地に京王プラザホテル八王子を建設して1994年(平成6年)9月9日に開業した。 地下駅化後は、八王子市議会は主張を一転、当駅より甲州街道の地下へ京王線を延伸して商店街衰退の著しい横山町・八日町の活性化に繋げて欲しいという意見を出して来たが[10]、京王側は採算が取れないとして難色を示した[8]。これは地下化後の当駅が中間駅構造ではなく、北方を向いた頭端駅構造となったため、延伸には駅構造の大幅な改造を伴い、工事に多大なコストが掛かることも理由となる。 年表
駅構造島式ホーム1面2線を有する地下駅。ターミナル駅特有の頭端式構造が採られている。線路は構内で途切れており過走余裕もないため、列車到着時は京王線新宿駅同様ゆっくり入線する。 ホームは地下2Fにあり、車止め正面に2か所ある改札口のうちの西口がある。中央口・駅事務室は地下1Fにある。トイレ(「だれでもトイレ」併設)は中央口改札内と西口改札外にある。 京王電鉄の他の駅と同様、反転フラップ式発車標が長い間使用されて来たが、2005年(平成17年)夏頃にLED式発車標に更新された。なお中央改札口の発車標は一時的に液晶ディスプレイによる発車案内が行われていたが、LED式発車標新設完了後に撤去された。 西口にはエレベーターが地下化当初から設置されているが、中央口改札にも2013年に整備されている。 2011年(平成23年)11月16日からは、地元八王子市出身のロックバンド・FUNKY MONKEY BABYSの楽曲をオルゴールアレンジしたものが接近メロディとして使用されている。1番線が「ヒーロー」、2番線が「あとひとつ」である[13]。ただし、京王ライナー入線時は専用接近メロディが鳴動する。 のりば
利用状況2023年度(令和5年度)の1日平均乗降人員は48,379人である[京王 1]。京王の八王子市内の駅では南大沢駅に次ぐ第2位である。 近年の1日平均乗降・乗車人員の推移は以下の通り。
駅周辺中央口
西口国道20号(甲州街道)に近く、朝夕は都立南多摩中等教育学校生徒利用が目立つ。以前は22時以降は利用出来なかったが、2006年(平成18年)6月頃より初電 - 終電まで利用可能となった。
バス路線路線バスは、京王電鉄バス・京王バス・西東京バスにより運行されている。なお、路線詳細は各事業者の営業所記事などを参照。
2007年(平成19年)3月31日まで高速バス・空港連絡バスは、駅西口口付近にあった京王八王子高速バスターミナルより発着していた。 隣の駅脚注注釈出典
関連項目
外部リンク |