ボード・ガシュ・エナジー劇場
ボード・ガシュ・エナジー劇場(Bord Gáis Energy Theatre)は、アイルランドのダブリンのドックランズにある舞台芸術の会場。開場当時の名称は、グランド・カナル劇場(Grand Canal Theatre)。 開発グランド・カナル劇場、または大運河劇場は、アイルランド最大の固定席劇場であり[1]、ロンドンのウエスト・エンドの主なショーを開催できる唯一の舞台を持っている劇場である[2][3][4][5]。 ダブリン・ドックランズ開発局(DDDA)の仕様に基づき、チャート・ランドのジョー・オライリーによって[6]、0.8エーカーの敷地に8,000万ユーロで建設された[7][8][5]。 劇場の建設費は、2006年にジョー・オライリーがDDDAから購入した劇場の両側にある2つの敷地の売却によって賄われた[9]。そのため、オライリーはグランド・カナル劇場と同様に、南側のオフィス・ブロック(グランド・カナル・スクエア2棟、150,000平方フィート)、北側のオフィス・ブロック(グランド・カナル・スクエア4棟と5棟、225,000平方フィート)、222の駐車場(グランド・カナル・スクエア広場の下)を建設した[10][11][12]。 ポーランド系アメリカ人の建築家ダニエル・リベスキンドは、2004年にDDDAのために劇場を設計した。また、オライリーの計画を統合させるために、劇場の両側にあるオフィスビル(グランド・カナル・スクエア2棟、4棟、5棟)も設計した[13]。ロンドンのRHWL(劇場専門)とダブリンのマコーリー・デイ・オコンネル(エグゼクティブ建築家)と協力した[14]。2007年1月に着工し、2009年後半に完成した。主な請負業者はジョン・シスク&サンズで、エンジニアはアラップが担当した[13]。 DDDAによるグランド・カナル・スクエア(グランド・カナル・ドック再生計画)の広範囲にわたる開発には、別のオフィス・ブロック(グランド・カナル・スクエア1棟、12万5,000平方フィート、2007年完成[15])、5つ星ホテル(マヌエル・アイレス・マテウス設計のマーカー・ホテル、2012年完成[16])、マーサ・シュワルツ設計の1万平方フィートの中央広場(「レッドカーペット」をテーマに、リーブスキンド劇場と統合したもの、2008年完成)などが含まれていた[17][18]。 所有権2007年1月に着工した際、ダブリン・ドックランズ開発局(DDDA)はグランド・カナル劇場を国(芸術・文化省)やアベイ座、あるいはナショナル・コンサート・ホールの新会場として提案したが、いずれも整備費用(約400万ユーロ)や規模に見合うものではなかったと報じられている[8]。 ダブリン・ドックランズを拠点とする実業家ハリー・クロスビー(ポイント・シアター(現3アリーナ)の共同オーナー)が2007年7月にジョー・オライリーから1,000万ユーロで購入した。クロスビーは購入価格に加え、アライド・アイリッシュ銀行から380万ユーロを借り入れた[19]。 その後、クロスビーはグランド・キャナル・シアターの管理契約をライブ・ネイション(3アリーナの共同所有者であり管理者でもある)にリースした[20][21]。 2010年3月18日、ロシア国立シベリア・バレエ団による「白鳥の湖」の公演でグランド・カナル劇場が正式に開場した。 グランド・カナル劇場は、ガス/電力会社のボード・ガシュ・エナジーとの6.5年間の命名権の一環として、2012年3月7日に正式にボード・ガシュ・エナジー劇場に改称された(年間70万ユーロ)[22][23][24]。 2013年4月に国有資産管理庁(NAMA)によって管財手続きに入った。クロスビーのAIB劇場のローンはNAMAに移管されていたが、クロスビーは様々なドックランズ計画(ポイント・ビレッジなど)でNAMAからより大きなローンを借りていた[25]。NAMAの管財人であるグラントソントンによる差押えには勝てなかった[26][27][28]。 グラントソントンはNAMAのために劇場を管理していたが、ライブ・ネイションは会場の管理と米国の商業用不動産サービスおよび投資会社のCBREとの販売サポートを続けていた[5]。 2014年9月、グラントソントンに代わり、アイルランドで裕福なホテル夫婦のひとつであるバーニー&ジョン・ギャラガー(ドイル・ホテル)夫妻に2800万ユーロ(2007年にクロスビーが支払った金額の2倍、CBREが提示した2000万ユーロを40%上回る金額)で売却された[29][30][31][32]。夫婦はそれまで劇場やコンサート会場を所有していなかった[33]。ライブ・ネイションは会場管理者として残る。 運用実績ボード・ガシュ・エナジー劇場は以下のような実績がある[34][35]。
イベント上記のように、ボード・ガシュ・エナジー劇場は、イベントの約90%がウェスト・エンドのミュージカルや劇場のショーである。 以下のウェスト・エンド・ショーが劇場で公演された[5]。
他にも以下のような公演が劇場で行われている。
出演者脚注出典
外部リンク
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