パラグアイ川(パラグアイかわ、スペイン語: Río Paraguay、ポルトガル語: Rio Paraguai)は、パラナ川最大の支流で、全長2,621kmの川である。
水源はマットグロッソ州ディアマンティノ(ポルトガル語版)の南。パラグアイ川は初めは南西方向に流れ、次に南流する。川の水は主に東のブラジル側の川から流入する水によって供給される。上流部は浅くて流れがゆるく、雨季になると堤防の両側へ数百kmも氾濫し、周囲の湿原は湖沼地帯に変貌する。パラグアイの首都アスンシオンの南400kmの地点で、パラナ川に合流する。
グランチャコ地域を流れるパラグアイ川の氾濫原には三日月湖、河畔林、湿地、サバナが多く、プロソピス属(英語版)のProsopis alba(英語版)、Prosopis nigra(英語版)、Prosopis affinis(英語版)、タベブイア属(英語版)(イペ)のTabebuia nodosa(スペイン語版)、Tabebuia aurea(英語版)およびPeltophorum dubium(英語版)、Handroanthus heptaphyllus(英語版)、Nectandra falcifolia(スペイン語版)、Enterolobium contortisiliquum(英語版)、Chloroleucon tenuiflorum(スウェーデン語版)、Aspidosperma triternatum(英語版)、Copernicia alba(英語版)、アローモ(英語版)、Vachellia aroma(英語版)、Elionurus muticus(スペイン語版)、タチスズメノヒエ、Panicum prionitis(スペイン語版)などの植物が生え、パラグアイカイマン、クチビロカイマン、メガネカイマン、パラグアイカメレオンイグアナ(英語版)、ロココヒキガエル(英語版)、チャコアマガエル(英語版)、Scinax acuminatus(英語版)、Scinax nasicus(英語版)、Dendropsophus nanus(英語版)、Leptodactylus macrosternum(英語版)、Melanophryniscus klappenbachi(英語版)、ミナミテグー(英語版)、ウルトゥー(英語版)、オオカワウソ、アメリカヌマジカ、オオアリクイ、オオアルマジロ、オナガカワウソ、ハゲガオホウカンチョウ(英語版)、カモハクチョウ、ミナミアメリカハイギョ、ピンタード(英語版)、タイガーショベルノーズキャットフィッシュ、ジャウーなどの動物が生息している[2][3][4]。
2000年ごろにアルゼンチン・フォルモサ州のオカ湖(スペイン語版)一帯はユネスコの生物圏保護区に指定された[2]。サン・ロレンソ川(ポルトガル語版)との合流点付近のパンタナル地域のパンタナル・マトグロッセンス国立公園(ポルトガル語版)[3]およびパラナ川との合流点付近のチャコ湿地(スペイン語版)はラムサール条約登録地である[4]。