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バトルシティー

バトルシティー
ジャンル 固定画面シューティング
対応機種 ファミリーコンピュータ (FC)
開発元 ナムコ
発売元 ナムコ
デザイナー 兵藤岳史
プログラマー 大久保良一
音楽 小沢純子
美術 小野浩[1]
人数 1 - 2人(対戦プレイ)
メディア 192キロビットロムカセット[2]
発売日 FC
日本 198509091985年9月9日
対象年齢 CEROA(全年齢対象)
その他 型式:NAM-NBC-4500
テンプレートを表示
画像外部リンク
『バトルシティー』の画像。
ファミリーコンピュータ用カセットのパッケージ|英語版Wikipedia
ゲーム画面|イタリア語版Wikipedia

バトルシティー』 (BATTLE CITY) は、1985年9月9日ナムコから発売されたファミリーコンピュータ固定画面シューティングゲーム

本作は同社によるアーケードゲームタンクバタリアン』(1980年)のリメイク作品であり、市街地を舞台に自機の戦車を操作し、司令部を守りながら敵を全滅させる事を目的としたゲームとなっている。開発はナムコが行い、企画は後に同機種のソフト『さんまの名探偵』(1987年)にてシナリオを担当することとなる兵藤岳史、プログラムは後にアーケードゲーム『源平討魔伝』(1986年)を手掛けた大久保良一、音楽は小沢純子、美術はMr.ドットマンこと小野浩が担当している。

他機種移植版は同年に任天堂VS.システム対応としてアーケードに移植。1986年にはMZ-1500X1FM-7など日本国内にてパソコンに移植された他、1991年にはゲームボーイに移植され、その移植版が同機種のオムニバスソフト『ナムコギャラリー VOL.1』(1996年)に収録された。2003年には携帯電話アプリゲームとしてiアプリVアプリにて配信された他、バーチャルコンソール対応ソフトとして2007年Wii2013年ニンテンドー3DS2014年Wii Uにてそれぞれ配信。また、2024年アーケードアーカイブスの1作品としてアーケード版の『VS.バトルシティー』がPlayStation 4Nintendo Switchで配信された。

後にリメイク版となるアーケードゲーム『タンクフォース』(1991年)やWindows用オンラインゲーム『タンくる』(2008年)、iOS用ソフト『BATTLE CITY BLITZ』(2012年)がそれぞれ発表されている。

概要

ワープマン』(1985年)同様、ゲーム画面をはじめとするキャラクターのグラフィックが一新され、協力・対戦プレイやパワーアップ要素などゲーム内容が強化された。これらが功を奏し、ファミコンブームを支える中堅タイトルとしてヒットした。

『タンクバタリアン』からの具体的な変更点としては次の6点。

  • 1種類のみだったタンクが4種類に増えた
  • 地形構造物に、防弾壁・森・川・氷原が追加された
  • パワーアップアイテムを取ることでタンクの性能が強化できる
  • 2プレイヤーモードが追加
  • コンストラクションモードが追加
  • スタート時などにBGMが追加(厳密にはMSX版の『タンクバタリアン』が最初である)

ゲーム内容

システム

固定画面攻略型、任意4方向に攻撃が可能なシューティングゲーム十字キーと1ボタンを使用をする(AボタンBボタンともに同じ)。

1Pが黄色、2Pが緑のタンクを動かし、一定数の敵タンクを倒すとステージクリア。2P時は、味方の弾を受けると一定時間操作不能になる。司令部に攻撃を受けると即ゲームオーバー。また、マップコンストラクションモードがあり、好きなレベルデザインを作って遊ぶことができる(画面の保存は不可能)。

全35面だが、同じマップを流用した「裏面」もプレイできる。裏面は出現する敵がより強くされている上級者向け。

マップの中には、同社のゲーム作品『ギャラクシアン』(1979年)のエイリアン、『ディグダグ』(1982年)のプーカや目変化、『リブルラブル』(1983年)のホブリン、『マッピー』(1983年)のマッピー、といったキャラクターを模したものがある。

アイテムパネル

4、11、18機目に現れる、赤く点滅するターゲットタンクを倒す(ヘビータンクの場合は1発目を撃ち込む)と出現。内容は完全にランダム。

  • スター - マイタンクのパワーアップ。
  • 手榴弾 - 取った時に画面上に出現している敵タンクを瞬時に一掃できる。ただし、出現途中の敵タンクには効かず、このアイテムで倒した敵はステージクリア時の集計に入らない。
  • タンク - エクステンド。マイタンク(自機)が一機増える。
  • スコップ - 一定時間、司令部の周囲のレンガが防弾壁に変わる。司令部の周囲のレンガが破壊されていた場合、このアイテムで復活する。ただし、コンストラクションモードで司令部に離接する壁を防弾壁にしていた場合は薄い防弾壁→一定時間で薄いレンガという順にパワーダウンを起こしてしまう。
  • 時計 - 一定時間、敵タンクの動きが止まる。新たに出現した敵は、出現と同時にその場で止まる。
  • ヘルメット - 一定時間、マイタンクの周りにバリアが張られ無敵状態になる。バリアは「グロブダー」「リターンオブイシター」と同じバリア。

地形

  • 平地 - 真っ黒な部分。何もない場所とも言える。タンクも弾も通行可能。
  • - タンクも弾も通行可能だが、見えにくくなる。
  • 氷原 - タンクも弾も通行可能だが、少しすべる。
  • レンガ - タンクを遮る壁。弾も遮るが、弾が当たると削れる。
  • 防弾壁 - レンガより強固な壁。スーパータンクにならないと破壊できない。
  • - タンクは通ることができないが、弾は通すことができる。
  • 司令部 - レンガに囲まれた自軍司令部。ここに一発でも敵味方いずれかの弾が当たるとその瞬間ゲームオーバー。

これらの地形のうち平地以外の地形同士は重なる事は無いので、森林の中にレンガがあったり、レンガの下が氷河だったりと言った事は無い。レンガや防弾壁を破壊するとその下は平地である。

キャラクター

マイタンク

自機のこと。アイテムパネルの「スター」を取ると1段階ずつパワーアップする。耐久力は全く増えないので最強状態であっても敵からの攻撃を1度でも食らえば撃破されてしまう。

  • ノーマルタンク - 最初の段階のタンク。画面上に1発の弾を発射できる。弾は敵タンクの弾とぶつけることで相殺できる。
  • 速射砲タンク - 2段階目。弾が速い。
  • 連射砲タンク - 3段階目。さらに2連射になる。
  • スーパータンク - 4段階目。弾の威力が上がり、普通では壊せない防弾壁も破壊できる。レンガも通常の倍のスピードで削れる。

敵タンク

ヘビータンクを除いて、敵は灰色一色。時々、赤く点滅するターゲットタンクが出現し、これを倒すとアイテムが出る。

  • ライトタンク - 雑魚キャラ。1発で破壊可能。
  • 装甲車 - 移動スピードがかなり速い。装甲車という名のわりに耐久力はライトタンクと変わらず、1発で破壊可能。
  • 速射砲タンク - 弾が速い。1発で破壊可能。
  • ヘビータンク - 移動スピードや弾速はライトタンクと同じだが、4発打ち込まないと破壊できない。緑→黄色→鶯色→灰白と打ち込むたびに色が変わる。ターゲットタンクとして出てくる時は、1発目を撃ちこむとアイテムが出る。

移植版

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 備考 出典
1 VS.バトルシティー 日本 1985年
アメリカ合衆国 1985年
アーケード ナムコ ナムコ 業務用基板 - 任天堂VS.システム対応 -
2 バトルシティー 日本 1986年春
MZ-1500 電波新聞社 マイコンソフト クイックディスク - - -
3 バトルシティー 日本 1986年春
X1 電波新聞社 マイコンソフト カセットテープ
フロッピーディスク
CT:DP-3203158 - -
4 バトルシティー 日本 1986111986年11月
FM-7 電波新聞社 マイコンソフト カセットテープ
フロッピーディスク
- - -
5 バトルシティー 日本 199108091991年8月9日
ゲームボーイ ノバ ノバ 256キロビットロムカセット DMG-BCA - -
6 ナムコギャラリー VOL.1 日本 199607211996年7月21日
ゲームボーイ ナムコ ナムコ 4メガビットロムカセット DMG-ANGJ-JPN - -
7 バトルシティー 日本 2003年
iアプリ ナムコ ナムコ ダウンロード
(ナムコ・ゲームス)
- - -
8 バトルシティー 日本 200305142003年5月14日
J-スカイ
Javaアプリ
ナムコ ナムコ ダウンロード
(ナムコ・ゲームス)
- - [3][4]
9 スターフォックス アサルト アメリカ合衆国 200502142005年2月14日
日本 200502242005年2月24日
ヨーロッパ 200504292005年4月29日
ゲームキューブ ナムコ 任天堂 GC用8センチ光ディスク アメリカ合衆国 DOL-GF7E-USA
日本 DOL-P-GF7J-JPN
ヨーロッパ DOL-GF7P-EUR
ボーナスゲームとして収録 -
10 バトルシティー 日本 200709042007年9月4日
Wii バンナム バンナム ダウンロード
バーチャルコンソール
FCOJ [5][6][7]
11 BATTLE CITY BLITZ 日本 201202022012年2月2日
iPhone
iPod touch
iPad
(iOS)
バンナム バンナム ダウンロード - リメイク版 [8]
12 バトルシティー 日本 201307312013年7月31日
ニンテンドー3DS バンナム バンナム ダウンロード
(バーチャルコンソール)
TDFJ [9]
13 バトルシティー 日本 201407092014年7月9日
Wii U バンナム バンナム ダウンロード
(バーチャルコンソール)
- [10][11][12]
14 ナムコットコレクション 日本 202006182020年6月18日
Nintendo Switch B.B.スタジオ
M2
バンナム Switch専用ゲームカード
ダウンロード
- -
15 NAMCO MUSEUM ARCHIVES Vol.2 INT 202006182020年6月18日
Nintendo Switch(日本国外)
PlayStation 4
Xbox One
Windows(Steam)
B.B.スタジオ
M2
バンナム ダウンロード - -
16 バトルシティー 日本 202101262021年1月26日
Windows バンナム D4エンタープライズ ダウンロード
(プロジェクトEGG)
- 2021年9月30日配信終了[13] [14][15][16]
17 VS.バトルシティー 日本 202409122024年9月12日
PlayStation 4
Nintendo Switch
ハムスター
(移植担当)
ハムスター ダウンロード
アーケードアーカイブス
- アーケード版の移植 [17][18]
MZ-1500版
全84面とステージ数が大幅に増加。
グロブダー』(1984年)に登場する「イエローハイパータンク」が敵キャラクターとして出現する。
イシターグロブダープーカなどの隠れキャラクターが出現する。
パックランド』(1984年)のブリンキー、セガの『トランキライザーガン』(1980年)を模したステージなどもある。
ゲームボーイ版
全50面(ステージセレクトは35面まで)、マップコンストラクションモードが無いが、通信ケーブルを使った対戦が可能。ファミコンのマップをそのまま流用しているため、画面サイズが足りないのでスクロールさせなければならない。ただしレーダーで敵タンクの位置を確認できる工夫がされている。
ゲームボーイ『ナムコギャラリー VOL.1』版
ノバ製とは別物の新規作りおろし。ノーマルモードとFIXモードの2モードがあり、ノーマルモードはノバ版と同じく画面スクロール+レーダー式。FIXモードはキャラクターを小さくしたかわりに全体像が2画面で見られる。つまり、ファミコン版と同じ画面構成で遊べる。36ステージ以降はオリジナル面が用意されている。スーパーゲームボーイ対応。
ニンテンドーゲームキューブ版
スターフォックス アサルト』(2005年)にファミリーコンピュータ版をそのまま収録している。
PlayStation 4 / Nintendo Switch版(アーケードアーカイブス)
アーケード用タイトル「VS. バトルシティー」の移植。「こだわり設定」ではキャラクターが重なった時の見え方を原作と同じにする「原作と同じキャラクター描画」、獲得したスコア数値がプレイ中画面に表示されるようにする「スコア表示」といった設定が可能。また、原作では999,900点までだったスコアの上限が本作では999,900点を超えてもスコアを計算し続け、最大9,999,000点までをオンラインランキングへ登録できるようになった。なお、前述の「スコア表示」の設定をオンにしていると1,000,000点以降も表記される。

スタッフ

ファミリーコンピュータ版
ゲームボーイ版
  • メイン・プログラム:谷口蛙
  • サブ・プログラム:DRUMMNG K.ODA
  • SIOプログラム:TANISAN、谷口蛙
  • マップ・デザイン:谷口蛙、DRUMMING K.ODA
  • グラフィック・デザイン:谷口蛙、DRUMMING K.ODA、竹矢吉孝
  • サウンド:NORIRIN(富樫則彦
  • VSゲーム・デザイン:谷口蛙、DRUMMING K.ODA、竹矢吉孝

評価

評価
レビュー結果
媒体結果
ファミ通24/40点 (GB)[19]
ファミリーコンピュータMagazine18.1/30点 (GB)[20]
「ゲーム通信簿」評価
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 2.9 2.9 3.1 3.2 3.2 2.9 18.1
ゲームボーイ版

ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では、合計24点(満40点)[19]、『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は別記の通り18.1点(満30点)となっている[20]。また、1998年に刊行されたゲーム誌『超絶 大技林 '98年春版』(徳間書店)では、「2人対戦プレイは白熱すること間違いなしだ」と紹介されている[20]

脚注

  1. ^ Mr.ドットマン -小野浩 全仕事- ドットワークス 第13章
  2. ^ ファミリーコンピュータMagazine 1991, p. 230.
  3. ^ 司令部を守れ!「バトルシティー」J-PHONEに参戦”. SOFTBANK GAMES NEWS INDEX. ITmedia (2003年5月14日). 2022年11月19日閲覧。
  4. ^ 志賀康紀 (2003年5月14日). “ナムコ、J-スカイ「バトルシティー」、5月14日から「ナムコアプリキャロットJ」にて配信開始”. GAME Watch. インプレス. 2022年11月19日閲覧。
  5. ^ 任天堂、「バーチャルコンソール」の9月配信タイトルを公開”. 電撃オンライン. KADOKAWA (2007年8月31日). 2022年11月19日閲覧。
  6. ^ 土本学 (2007年8月31日). “任天堂、9月の「バーチャルコンソール」新規配信タイトルを公開―NEOGEO作品も配信開始!”. iNSIDE. イード. 2021年11月19日閲覧。
  7. ^ 大久保有規彦 (2007年9月3日). “任天堂、NEOGEO「餓狼伝説」などバーチャルコンソール9月配信タイトル”. BB Watch. インプレス. 2021年11月19日閲覧。
  8. ^ iOS向けに「BATTLE CITY BLITZ」の配信がスタート。懐かしの「バトルシティー」がグラフィックスを刷新して登場”. 4Gamer.net. Aetas (2012年2月2日). 2019年8月11日閲覧。
  9. ^ 津久井箇人 a.k.a. そそそ (2013年7月24日). “協力プレイも熱い!司令部を守る戦車シューティング『バトルシティー』3DSバーチャルコンソールで配信決定”. iNSIDE. イード. 2019年8月11日閲覧。
  10. ^ 『バトルシティー』がWii Uバーチャルコンソールタイトルとして登場 熱い攻防戦が楽しめるシューティングゲーム”. ファミ通.com. KADOKAWA (2014年7月9日). 2019年8月11日閲覧。
  11. ^ 『バトルシティー』がWii Uバーチャルコンソールで配信開始! 戦車を操作して司令部を守れ”. 電撃オンライン. KADOKAWA (2014年7月9日). 2019年8月11日閲覧。
  12. ^ 名作STG「バトルシティー」がWii U向けバーチャルコンソールで配信”. 4Gamer.net. Aetas (2014年7月9日). 2019年8月11日閲覧。
  13. ^ プロジェクトEGG「ゼビウス(アーケード版)」「パックランド(PCエンジン版)」「エアロクロス(アーケード版)」「バトルシティー(コンシューマー版)」販売終了のお知らせ”. D4エンタープライズ (2021年9月22日). 2021年9月24日閲覧。
  14. ^ 『バトルシティー(コンシューマー版)』プロジェクトEGGにて配信開始”. D4エンタープライズ (2021年1月26日). 2021年1月27日閲覧。
  15. ^ maru (2021年1月26日). “戦車シューティングゲーム「バトルシティー(コンシューマ版)」がプロジェクトEGGで配信開始”. 4Gamer.net. Aetas. 2021年1月27日閲覧。
  16. ^ Gamer編集部 (2021年1月26日). “「プロジェクトEGG」の新規コンテンツとして「バトルシティー(コンシューマー版)」がリリース”. Gamer. ixll. 2021年1月27日閲覧。
  17. ^ 【アケアカ】『VS. バトルシティー』9月12日に配信。1985年生まれのナムコのシューティングゲーム。戦車を操って司令部を守り抜け”. ファミ通.com. KADOKAWA (2024年9月11日). 2024年9月11日閲覧。
  18. ^ 長岡 頼 (2024年9月11日). “ナムコのSTG「VS. バトルシティー」がアーケードアーカイブスにて9月12日配信 戦車に乗って敵と戦い司令部を守り抜こう”. GAME Watch. インプレス. 2024年9月12日閲覧。
  19. ^ a b バトルシティー(ゲームボーイ)の関連情報”. ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2017年12月30日閲覧。
  20. ^ a b c 超絶 大技林 '98年春版 1998, p. 516.

参考文献

  • 「5月10日号特別付録 ファミコンロムカセット オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第9号、徳間書店、1991年5月10日、230頁。 
  • 『オールアバウト・ナムコ』、電波新聞社、1994年5月20日発行、p.248
  • 「超絶 大技林 '98年春版」『Play Station Magazine』増刊4月15日号、徳間書店/インターメディア・カンパニー、1998年4月15日、516頁、ASIN B00J16900U、雑誌26556-4/15。 

関連項目

外部リンク

Kembali kehalaman sebelumnya