ドリュー・ハッチソン
アンドリュー・S・ハッチソン(Andrew S. Hutchison, 1990年8月22日 - )は、アメリカ合衆国フロリダ州レイクランド出身のプロ野球選手(投手)。右投右打。MLBのデトロイト・タイガース所属。 名のDrewは、メディアによってはドルーと表記されることもある。 経歴プロ入りとブルージェイズ時代2009年のMLBドラフト15巡目(全体460位)でトロント・ブルージェイズから指名され、プロ入り。大学進学を予定していたため指名順位は落ちたが、契約金は3巡目相当だった[1]。 2012年開幕時はAA級ニューハンプシャー・フィッシャーキャッツに所属していたが、先発投手が不足するチーム事情から、当初の予定よりも早い4月21日のカンザスシティ・ロイヤルズ戦でメジャーデビューを果たした[2]。以後、11試合に先発して5勝を挙げていたが、6月15日のフィラデルフィア・フィリーズ戦で右肘を痛めて途中降板。8月にトミー・ジョン手術を受け、復帰は2014年までずれ込む見通しとなった[3]。 2014年、大手術からの復活を期すシーズンとなるが、開幕から先発ローテーションに固定された。5月16日のテキサス・レンジャーズ戦では、9回を1四球3安打に抑え、メジャー初完封を達成した[4]。シーズンを通して先発ローテーションを守りきり、32試合で11勝13敗、防御率4.48という成績をマークした。184.2イニングで、投球回とほぼ同数となる184奪三振を記録するなど、見事な復帰劇を見せた。 2015年3月31日に開幕投手に指名された[5]。メジャー復帰1シーズン目の2014年、素晴らしい成績を残したハッチソンだったが、この年は一転して調子を落とし、13勝5敗、勝率.722と勝ち運こそ味方につけたものの、防御率は5.57と芳しくなかった。規定投球回数到達かつ防御率5点台以上の投手としてはセイバーメトリクスが導入された1995年以降のMLBにおいて最高値の勝率。 2016年はマイナー暮らしが長く、ブルージェイズでは3試合に登板・うち2試合が先発登板で、12.2イニングで4被本塁打、1勝0敗、防御率4.97、WHIP1.34だった。AAA級バッファロー・バイソンズでは、18試合の先発登板で6勝5敗、防御率3.26、WHIP1.11、奪三振率9.7という好成績をマークしていた。 パイレーツ時代2016年8月1日にフランシスコ・リリアーノ、リース・マクガイア、ハロルド・ラミレスとのトレードで、ピッツバーグ・パイレーツへ移籍した[6]。パイレーツではリリーフをメインで起用され、6試合中5試合がリリーフ登板だった。防御率5.56、WHIP1.59と、打ち込まれた。ブルージェイズとの合算では、9試合の登板(うち3試合が先発登板)で1勝0敗、防御率5.25、WHIP1.46、24.0イニングで7四球、22奪三振という成績だった。移籍後のマイナーでは、AAA級インディアナポリス・インディアンスに所属。7試合中6試合が先発登板で、1勝1敗、防御率4.50、WHIP1.44を記録。また、マイナーの合算成績は25試合の登板(24試合が先発)で7勝6敗、防御率3.59、WHIP1.20だった。 2017年は開幕からマイナー・オプションでAAA級インディアナポリスに配属された。9月15日に40人枠外となった[7]。レギュラーシーズン終了後の10月2日にFAとなった[8]。 フィリーズ時代2018年2月15日にフィリーズとマイナー契約を結び、スプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[8]。3月25日にメジャー契約を結んで40人枠入りした[9]。5月31日にDFAとなり[10]、6月4日にマイナー契約で傘下のAAA級リーハイバレー・アイアンピッグスへ配属された後、翌5日にFAとなった[8]。 ドジャース傘下時代2018年6月16日にロサンゼルス・ドジャースとマイナー契約を結び、傘下のAAA級オクラホマシティ・ドジャースへ配属された[11]。AAA級オクラホマシティでは9試合(先発7試合)に登板して4勝1敗・防御率2.14・40奪三振を記録したが、7月31日に自ら選んで契約を途中で放棄する「オプトアウト」を行使した[12]。 レンジャーズ時代2018年8月4日にレンジャーズとメジャー契約を結ぶと報じられ、翌5日にアクティブ・ロースター入りした[13]。9月3日にマイナー契約に切り替わって傘下のAAA級ラウンドロック・エクスプレスへ配属された[14]。レギュラーシーズン終了後の10月4日にFAとなった[8]。 ヤンキース傘下時代2019年1月11日にニューヨーク・ヤンキースとマイナー契約を結び、スプリングトレーニングに招待選手として参加することになった。シーズンでは開幕から傘下のAAA級スクラントン・ウィルクスバリ・レイルライダースでプレーしていたが、6月17日に自由契約となった[8]。 ツインズ傘下時代2019年6月21日にミネソタ・ツインズとマイナー契約を結び、傘下のAAA級ロチェスター・レッドウイングスへ配属された[8]。 エンゼルス傘下時代2019年8月5日に金銭トレードで、ロサンゼルス・エンゼルスへ移籍した。移籍後は傘下のAAA級ソルトレイク・ビーズでプレーした。オフの11月4日にFAとなった[8]。 独立リーグ時代2020年8月9日に独立リーグであるアメリカン・アソシエーションのミルウォーキー・ミルクメンと契約した。 タイガース時代2021年2月27日にデトロイト・タイガースとマイナー契約を結んだ[15]。シーズンでは5月のマイナーリーグ開幕から傘下のAAA級トレド・マッドヘンズでプレーし、8月14日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[16]。8月23日にDFAとなり、26日にマイナー契約でAAA級トレドへ配属された[17]。9月7日に再びメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[18]。この年メジャーでは9試合(先発2試合)に登板して3勝1敗、防御率2.11、10奪三振を記録した。オフの11月5日にマイナー契約でAAA級トレドへ配属され、7日にFAとなった。 2022年3月15日にタイガースとマイナー契約で再契約を結んだ。レギュラーシーズン開幕前日の4月6日にメジャー契約を結んで開幕ロースター入りすることが発表された[19]。5月11日にDFAとなり[20]、13日にFAとなった。6日後の5月19日に再びタイガースとマイナー契約で再契約を結び、AAA級トレドへ配属された。6月13日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[21]。2試合に登板後の6月19日に再びDFAとなり[22]、22日にFAとなった。6月24日に三たびタイガースとマイナー契約を結び、AAA級トレドへ配属された[8]。7月5日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[23]。 投球スタイル平均92mph(最速95mph)のフォーシームが全投球の約半数、平均91mphのシンカーが約1/4を占める。変化球はスライダー、チェンジアップを投げるが、右打者にはチェンジアップはほとんど投げず、フォーシームの割合が増える(※データは2012年のPITCHf/x)[24]。 詳細情報年度別投手成績
背番号
脚注
関連項目外部リンク
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